Unseasonable Shore

映画の感想を中心に、普通の生活をおくる30代ゲイの日々感じるできごと。

Lucy(ネタバレ注意)

2015-02-02 15:56:49 | 映画
今回は映画「Lucy」について。
監督はリュックベッソン、主演はスカーレットヨハンソン、脇にモーガンフリーマン。面白そうだったのですが、劇場公開の時に見逃してしまって、別な方法で観ました。




ここで内容を・・・



マフィアの闇取引に巻き込まれたルーシー(スカーレット・ヨハンソン)は、特殊な薬が入った袋を体に埋め込まれ運び屋にされてしまう。しかし、体内で薬が漏れたことで彼女の脳機能は驚異的に覚醒。脳科学者ノーマン博士(モーガン・フリーマン)が見守る中さまざまな能力が超人的に目覚める一方、少しずつ人間性が喪失し、自らを制御できなくなっていく。



と書いてあります。


予告編は大変面白そうだったので、結構期待してみたんです。前半から中半までくらいはスカーレットヨハンソンがどんどん変化していって(女優さんってすごいなぁと感心するくらいでした)。その能力が開花してくる様子が面白かったんです。あと、脳の機能が100パーセント使用されるとどうなるっていうことを、映像で見せてもらえる期待感もありました。

韓国マフィアがからむっていうのも、なかなか面白かったし。


最初の方で、その薬を覚せい剤のように二粒だけ吸引した男が、異常になってしまうシーンがあります。ルーシーは取引の現場でお腹を蹴られてしまって、胃の中の袋が破れて結構な量の薬が吸収されてしまうのです。その方が脳の覚醒には良かったっていうことなんですね。

どんどん能力があがっていって、痛みもコントロールされていくから、医者に自分の胃の中の袋を摘出させる時にも、無麻酔で行うっていうところも、なかなか面白い。

たぶん、この映画の賛否が分かれるところは、ラストの考え方だと思います。

僕は、「こういう終わり方なんだ~」っていうふうに感じました。哲学的な感じのするラストです。



ということで、興味がある方はぜひご覧になってみてください。


ここからはネタバレですから、ごらんになっていない方は読まないでくださいね。





















で、ルーシーはどんどんその能力を覚醒していきます。言語の習得、携帯電話の通話などもすべて聞こえてしまいます。そして、自らの髪の色までも、変化させてしまいます。

彼女は他の運び屋がどこに行くのかを確かめ、それをフランスの警察に伝え、彼らをとらえさせるのです。
フランスに向かう飛行機のなかで、彼女の体が崩れていきそうになるシーンがあります。ルーシーはあわててあの薬をトイレで食べるのですが、これ、ちょっとわからないなぁと思いました。もし、あのままだったら、体が壊れてしまったということなのでしょうかね。

一方、韓国マフィアも黙っていはいません。もちろんあの薬を追って、フランスにやってきていました。なんとしてもとらえて、あの薬を奪還しないといけないから。結局お腹にいれられた3人はフランスにつれてこれられるのですが、韓国マフィアに殺されてしまいます。あの薬はルーシーのおかげて、奪われることはなかったのですが。

ルーシーにはもう怖いものなどありゃしない(笑)。人をいとも簡単にあやつり、動けなくさせてしまいます。しかし、自分でも言っていましたが、「人間らしさが消えていく」と。

脳研究の博士ノーマンのところにやってきたルーシー。自らを実験してもらうために。そこに韓国マフィアも。

ルーシーは100パーセントの脳覚醒をはたすと、時間や空間までも、超越した存在となっていくのです。彼女の体は変形し、手足が木の枝のように伸び、コンピューターと融合し始めます。

ただ傍観するだけのノーマン博士たち。そこへ、韓国マフィアのボスがついに乗り込んできました。

ルーシーの頭に銃口をつきつけて、引き金を引いた瞬間、ルーシーの姿は消えてなくなってしまうのです。

ルーシーはどこに行ってしまったのか。

フランス警察の刑事のスマートフォンにメッセージが入ります。

「わたしは、すべてのところにいる」と。

彼女は体と言う概念すら飛び越えて、自分を拡散することになったのです。


このラスト、ちょっとトランセンデンスっぽいなぁとも思いました。コンピューターの中で生きていくっていうところが。

でも、こんな話、よく考えると思いました(笑)。

ちょっとすると、かなりくだらない映画になってしまうところを、ギリギリでうまくみせるのはリュックベッソンなのでしょうか。

スカーレットヨハンソンも、映画の大半を無表情で過ごすという、なんとも贅沢なつくり方。

このラスト、どう感じますか?








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