Unseasonable Shore

映画の感想を中心に、普通の生活をおくる30代ゲイの日々感じるできごと。

レボリューショナリーロード

2009-01-30 11:24:14 | 映画
今回は今公開している映画「レボリューショナリーロード」について。この映画アメリカンビューティーのサム・メンデス監督の作品だし、ケイト・ウインスレットとディカプリオが夫婦役ということで、予告編を観たときから観たいと思っていた作品です。

内容を少し・・。1950年代のアメリカ。東部の郊外レボリューショナリーロードに引っ越してきた若い夫婦(ケイトとレオ)。子供も二人で一見するととても幸せそうな二人。でも、妻のケイトは女優になる夢があり、地域の市民劇団に入りますがそのレベルの低さに楽しみを見出せず、夫のレオは仕事にやりがいを見出せず、ただ、日々を送るだけ。そんな二人でしたが、妻がある提案をします。「家族でパリに引っ越そう」と。二人はその夢に向かい一瞬ですが、充実した日々を送ります。しかし、その後二人には予期せぬ事態がおこっていくのです・・・。


今回はネタバレしませんので、この後は劇場で確かめてください。というのもこの映画はケイトウインスレットの演技を観ないとダメなんです(笑)。あの演技があって、ストーリーがいきてくると思っています。

この映画全編を通して、共通するテーマは「皮肉」というもの。人生には皮肉にも自分の思ったとおりにならないことがたくさんあります。それを受け入れて次につなげていくことができるかどうかが、自分の人生を良くしていくことにつながるのですが、この夫婦はそこを超えることができなかったという悲劇です。

この皮肉の表現に、とても秀逸な演出があります。キャシーベイツが街の世話好き不動産屋で登場するのですが(この演技もすごい)、この息子、以前は数学者だったのですが、精神疾患を患い入院することに。そのリハビリとしてキャシー扮する母親とこの夫婦のもとに話をしにくるんです。
この息子が一番まともなことを言っている、というシーンにも「皮肉」を感じました。このストーリー展開も非常によくできています。

ケイトウインスレットの演技はすごいのですが、ディカプリオはダメですねぇ(笑)。すごく怒っているか、にやけているかしかなくて(笑)。がんばっているのは感じますが、彼女の演技にはかないません。歳をとっても演技力ってつかないものなんですね(笑)。

きっと、ラストは賛否両論あるかと思います。でもそれぞれの心に何かがのこる映画だと思います。