24カ橋を予防的補修 大山崎町、「修繕計画」策定

2013-05-30 11:59:49 | 創 creation
 高度成長や住宅開発期の社会資本の老朽化対策が全国的に懸案となるなか、大山崎町でも、20年後には約75%に上る18カ所の橋が一般的な耐用年数の50年を超えることになる。町は24カ所を計画的に補修する「町橋梁(きょうりょう)長寿命化修繕計画」を策定し、「損傷が大きくなる前に予防的な対策を講じ、安全性の確保とコスト削減を図りたい」としている。

 町によると、管理する橋のうち建設50年を超えるのは計画策定時では2カ所だが、今後は急速な経年化が進む。計画は橋の寿命を延ばして将来的な財政負担の軽減につなげようと、大阪工業大の井上晋教授から指導、助言を得て策定した。

 計画では、損傷が重大になってから修繕や架け替えをしていた従来の「対症療法型」から、「予防保全型」に転換する方針を示している。

 具体的には、日常の通常点検や災害発生後の異常時点検に加え、5年に1度の定期点検を行う。集めたデータを基に橋の利用頻度や規模、状態に応じた中長期的な修繕計画を立てる。

 この計画によって、長寿命化によるコスト削減だけではなく、架け替えなどによる集中的な重い出費が避けられ、予算計上や執行で年度ごとの平準化が見込まれる。町は今後50年間で、約31億円から約7億円へと約24億円の削減ができると試算している。

 老朽化した社会資本の問題では、2011年に京都市西京区で水道管が破損した影響で、ガス供給が止まった。下水道管の破損による道路陥没も全国的に相次ぐ。

 特に高度成長期以降に急激に人口が急増し、行政が水道や道路、橋、学校などの建設に追われた乙訓地域では避けては通れない。長岡京市や向日市も含む各地の自治体で対策に乗り出しているが、膨大な財源の確保が課題となっている。

 

【 2013年05月28日 11時46分 】


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