たかしの啄木歌碑礼賛(続)

啄木歌碑およびぶらぶら旅

渋民小学校の啄木歌碑

2021年08月18日 | 啄木歌碑

明治24年5月2日、啄木は学齢より1年早く渋民尋常小学校に入学、明治28年3月に卒業しました。当時、学校は愛宕神社の傍にありましたが、現在は盛岡市立渋民小学校となり、渋民公園脇に移されています。

 

(8)渋民小学校の啄木歌碑

 

    渋民小学校の啄木歌碑

 

  その昔

       小学校の柾屋根に我が投げし鞠

       いかにかなりけむ   

                                                      啄 木

 

 

(9)渋民小学校「校歌の碑」

渋民小学校では、啄木の小説「雲は天才である」の中で、主人公の代用教員がつくった唱歌を、創立80周年記念に校歌に制定し、110周年記念に校歌の碑を建立しました。

 

   渋民小学校「校歌の碑」

 

       校歌   作詞 石川啄木

     1. 春まだ浅く 月若き
   生命の森 夜の香に
   あくがれ出でて 我が魂の
   夢むともなく 夢むれば
   さ霧の彼方 そのかみの
   希望は遠く たゆたいぬ

  2. そびゆる山は 英傑の
   跡を弔ふ 墓標
   音なき河は 千歳に
   香る名をこそ 流すらむ
   此処は何処と 我問えば
   汝が故郷と 月答ふ

 3.雪をいただく 岩手山
   名さえやさしき 姫神の
   山の間を 流れゆく
   千古の水の 北上に
   心を洗い 身を清め
   学の道に 進めかし

 

なお、昼12時になると、盛岡市役所からは、古賀政男が曲をつけた「春また浅く・・」の歌が流れてきます。

 

 

渋民小学校は渋民公園に隣接していますが、渋民公園には啄木歌碑としては最初(大正11年4月)に建立され歌碑があります。

 

(10)渋民公園の啄木歌碑

 

     渋民公園の啄木歌碑

 

 

 
 
    
    やわらかに柳あをめる
    北上の岸邊目に見ゆ
    泣けどごとくに
            啄木

 

渋民小学校脇の道路を「啄木ふる里の道」と呼び、敷石30コに啄木の歌が刻まれています。

 

(11)啄木ふる里の道「敷石の歌」

 


    啄木ふる里の道
 





「神無月  岩手の山の  初雪の眉にせまりし  朝を思ひぬ」 啄木






 

「その昔  小学校の柾屋根に  我が投げし鞠  いかにかなりけむ」

 

 

また、渋民小学校の傍を小川(大橋川)が流れていますが、その橋の親柱に啄木歌碑が刻まれています。

 

 

(12)あこがれ橋 親柱の詩碑

 

 大橋川に架かる「あこがれ橋」は渋民小学校の近くにある盛岡東警察署 渋民駐在所の脇にある橋です。この詩碑は平成15年に建立されました。

 

     あこがれ橋親柱の詩碑 

 

           始めなく、また終わりなき

            時計を刻むと、柱なる

         時計 の針はひびき行け。

           せまく、短かく、過ぎやすき

           いのち刻むと、わが足は

           ひねもす路を歩むかも。

 

 

(13)ほたる橋親柱の歌碑

大橋川に架かる「ほたる橋」は「あこがれ橋」の下流100mに架かる橋です。この歌碑は平成17年に建立されました。

 

 

     ほたる橋 親柱の歌碑

 

             ほたる狩

             川にゆかむといふ我を

             山路にさそふ人にてありき

 

(14)ふるさと橋親柱の歌碑

大橋川に架かる「ふるさと橋」は「ほたる橋」の下流200mに架かる橋で、この下流で北上川に流れ込みます。この歌碑は平成15年に建立されました。

 

 

       ふるさと橋 親柱の歌碑

 

          ふるさとの山に向ひて

          言ふことなし

          ふるさとの山はありがたきかな

                            

 

 

 

 

 


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