たかしの啄木歌碑礼賛(続)

啄木歌碑およびぶらぶら旅

陸中八十八カ所霊場 (63番 毘沙門堂)

2014年11月28日 | ぶらりぶらり
63番 毘沙門堂  本尊毘沙門  成島(現 花巻市東和町北成島5-1)

ここには毘沙門堂と熊野神社があります。毘沙門堂の建物は寄棟造り、鉄板葺のやや大型の三間堂で廻り縁と向拝がついている。県内に残る数少ない中世建造物であることから平成2年に国の重要文化財に指定されています






毘沙門堂





堂内にあった毘沙門天は現在は収蔵庫に安置され(入場料400円)、建物だけが存在している。



賢治詩碑


民衆信仰として毘沙門天立像の脛に味噌を塗り思い思いの祈願をしたという。この情景を見た宮沢賢治は「・・・毘沙門像に味噌たてまつり・・・」とよんでいる。


宮沢賢治 

アナロナビクナビ 瞳たく桐咲きて
峡に瘧の やまいつたわる
ナビクナビアリナリ 赤き幡もちて
草の峠を 越ゆる母たち
ナリトナリアナロ 御堂のうすあかり
毘沙門増に 味噌たてまつる
アナロナビクナビ 踏まるる天の邪鬼
四方につつどり 鳴きどよむなり





熊野神社(三熊神社)


三熊神社は泣き相撲大会で有名になっています。大会には全国からお子様が参加し、土俵の上で親方がお子様を抱き、「ヨッヨッ」というかけ声をかけあい、健やかな成長を祈願するもので、泣いたり笑ったりして勝負します。先に泣いた方が負けです。



御詠歌
世の中のあしき誹謗を打捨てて皆吉祥をのぞみ祈れよ

なお、四国八十八ケ所霊場の六十三番は「吉祥寺」です。

吉祥寺御詠歌
身の中の悪しき悲報を打ちすててみな吉祥を望み祈れよ




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啄木の歌

ほとゝぎす天の祠の青石の扉(と)を巻く雲を喰(は)みて啼きける日

小天地 明治38年9月号(第1巻第1号)  公孫樹(10首、その1)

著名 石川啄木
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紅葉

2014年11月25日 | ぶらりぶらり
テレビで京都の紅葉が映し出されておりました、盛岡はこの連休は比較的暖かい日でした。一部を除き紅葉も終わり、雪を待つばかりとなりました。東京から2時間16分で盛岡に着きます。スキーなどにもいらしてください。


盛岡中央公民館の紅葉(11月23日)




高松の池




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啄木の歌

思ひ出ぬ北の海来し船旅の七日(なぬか)み膝に枕せし日

小天地 明治38年9月号(第1巻第1号)  山蓼(8首、その8)

著名 匿名(古海琴子)であるが啄木の作品として扱われている
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盛岡市の保存樹木(15番 上小路のエゾエノキ  )   

2014年11月24日 | ぶらりぶらり


15番 上小路のエゾエノキ 盛岡市茶畑1-13-12

国道4号線沿いの茶畑二丁目交差点(信号機)にあります。上小路(うわこうじ)は旧町名で足軽町の上小路組町と、町家を形成した上小路町に分かれていた。








茶畑二丁目交差点(信号機)






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啄木の歌

魂誘ふくゆらし溢れ燭も照り母が御寺は我をまねきぬ

小天地 明治38年9月号(第1巻第1号)  山蓼(8首、その7)

著名 匿名(古海琴子)であるが啄木の作品として扱われている
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今朝の岩手山(2014.11.24)













陸中八十八カ所霊場 (62番 観覚院)

2014年11月19日 | ぶらりぶらり
62番 観覚院 本尊観音  長谷堂(現 花巻市石鳥谷長谷堂1-68)

長谷寺のことで、明治に入り廃寺となったが、釜石の寿福寺の寺籍を移転して再興されたようです。ここは、岩手県道13号線を盛岡から進んで行くと88霊場の1番「大興寺」への案内板があるので、大興寺の方に進んで行くと左側に88霊場5番「地蔵堂」があり、さらにすすんで行くと右折する道路があるので、そこを進んで行くと観覚院に着きます。熊が出そうなところで、こわごわでした。










御詠歌
五月雨のあとにいでたる玉の井はしらつゆなるや一の宮川

なお、四国八十八ケ所霊場の六十二番は「宝寿寺」です。

宝寿寺御詠歌
さみだれのあとに出たる玉の井は白坪なるや一宮かわ



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啄木の歌

かりがねや深沼(みぬま)の上に星人の白羽高鳴る秋の矢負ひて

小天地 明治38年9月号(第1巻第1号)  山蓼(8首、その6)

著名 匿名(古海琴子)であるが啄木の作品として扱われている
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盛岡市の保存樹木(13、14番 宿田の夫婦ケヤキ )   

2014年11月14日 | ぶらりぶらり
13番 宿田の夫婦ケヤキ 盛岡市前九年1-13-2

宿田はこの辺の地名です。宿田のケヤキは盛岡駅を出て左側に進むと青山町にぬける路がありますが、この道の途中にあります。ケヤキの木が3本並んでいますが、指定当時は真中のケヤキは小さく両端のケヤキが夫婦ケヤキのようです。夫婦ケヤキというので、13番がこの2本のケヤキかと思いましたが14番も宿田の夫婦ケヤキとなっているので、左が13番宿田の夫婦ケヤキ、右が14番宿田の夫婦ケヤキなのでしょう。














14番 宿田の夫婦ケヤキ 盛岡市前九年1-13-2












なお、12番 松島氏のケヤキ(盛岡市仙北一丁目11-4)は昭和56年10月19日 指定廃止になっています。


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啄木の歌

しづけさや苔にちるなる白罌栗(しらげし)の花も鳴りぬと夢むる日かな

小天地 明治38年9月号(第1巻第1号)  山蓼(8首、その5)

著名 匿名(古海琴子)であるが啄木の作品として扱われている
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2014年11月13日 | ぶらりぶらり
高松の池には白鳥も飛来し盛岡は寒くなってきました。高松の池ではかって国体スケートが開催されたこともあったようですが、現在はそれほど厚い氷は張ることはありません。暖かくなってきたのですね。
今朝綺麗な虹を見ることができました。これほど切れることなく丸い虹は初めて見ました。







高松の池の白鳥


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啄木の歌

君を我はみそら照る日を向日葵(ひぐるま)は終日(ひねもす)恋ひぬ夏のいのちに

小天地 明治38年9月号(第1巻第1号)  山蓼(8首、その4)

著名 匿名(古海琴子)であるが啄木の作品として扱われている
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陸中八十八カ所霊場 (61番 白瀧堂)  

2014年11月09日 | ぶらりぶらり
61番 白瀧堂 本尊大日  臺(現 花巻市湯本)

滝の不動尊とよばれています。花巻市内から花巻温泉を通過し花巻台温泉の方に向かうと左側に岩手医大花巻温泉病院があり、その手前に道路から30mほど下の方に民家のように見える建物があります、そこが白瀧堂です。白瀧堂の脇には緒ヶ瀬滝(おがせがたき)があります。



白瀧堂












緒ヶ瀬滝



御詠歌
後の世を恐るる人はかうおんじとめてとまらぬ白滝の水

なお、四国八十八ケ所霊場の六十一番は「香園寺」です。

香園寺御詠歌
後の世を思えば詣れ香園寺止めて止まらぬ白滝の水



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啄木の歌

空恋し母がみ魂のふるさとの夕空恋し鳴りゆく鏡

小天地 明治38年9月号(第1巻第1号)  山蓼(8首、その3)

著名 匿名(古海琴子)であるが啄木の作品として扱われている
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盛岡市の保存樹木(11番 永泉寺のアズマヒガン )   

2014年11月08日 | ぶらりぶらり
11番 永泉寺のアズマヒガン

桜の季節に永泉寺の山門をくぐるとアズマヒガンの綺麗な花を見ることができます。樹齢250年になる大木です。



アズマヒガン(4月23日) 




山門






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啄木の歌

白鷺は翁さびたる「夕ぐれ」が弓の逸箭(それや)と渚に下(お)りぬ

小天地 明治38年9月号(第1巻第1号)  山蓼(8首、その2)

著名 匿名(古海ん琴子)であるが啄木の作品として扱われている
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山蓼の8首は古海琴子の筆名で発表されいるが啄木の作品として扱われている。啄木は新婚の家(盛岡市帷子小路)をすぐに出て、盛岡市加賀野に居を構え、そこを発行所として小天地が発刊されたが、1号雑誌に終わったしまった。現在その跡地にはマンションが建てられています。




陸中八十八カ所霊場(60番 永昌寺)

2014年11月05日 | ぶらりぶらり
60番 永昌寺 本尊大日  更木(現 岩手県北上市和更木33-105)

更木は北上市の北の方にあり花巻市の近くです。永昌寺は静かなところにあり、訪ねられる良いですよ。



山門


本堂


観音堂


鐘堂




御詠歌
竪横に峯や山べに寺たてて普瀧(あまね)く人を救ふものかな

なお、四国八十八ケ所霊場の六十番は「横峰寺」です。

横峰寺御詠歌
たて横に峰や山辺に寺たてて あまねく人を救ふものかな





盛岡市の保存樹木(9番 永泉寺のケヤキ、10番 永泉寺のケヤキ )   

2014年11月03日 | ぶらりぶらり

9番 永泉寺のケヤキ 盛岡市大慈寺町8-22

永泉寺の山門前に2本のケヤキがあり、左側が市保存樹木の第9番になっています。樹齢300年ほど経っているようです。









10番 永泉寺のケヤキ

右側のケヤキが第10番で、この木も樹齢300年ほど経っているようです。







なお、永泉寺には盛岡三十三観音の七番「滝ノ上観音」が安置されております。


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啄木の歌

ひと緒琴(をごと)ひくきしらべの泌みぬるやと思ひききぬ壁のこほろぎ

小天地 明治38年9月号(第1巻第1号)  山蓼(8首、その1)

著名 匿名(古海琴子)であるが啄木の作品として扱われている
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