啄木歌碑は国内に160基ほど建立されています。その歌碑と建立年、所在地を、建立年順に掲載しています。今回は最後の156番です。
- 幸町公園の歌碑
「吸うごとに鼻がぴたりと凍りつく寒い空気を吸いたくなりぬ」
令和元年6月建立
北海道釧路市幸町
令和に入って初めて建立された啄木歌碑です。なお、歌碑の写真は釧路観光コンベンション協会、内間木さんから提供していただきました。
その他、個人の家に建立されている歌碑もあります。
イ. 盛岡市梨木町 アパート・エスポアイトウ の歌碑
「やわらかに柳青める北上の/岸辺目に見ゆ泣けと如くに」
(1つの碑に数人の歌が刻まれ、その1首が啄木の歌です)
ロ. 盛岡市上米内 松園寺の歌碑
「長く長く忘れじ友に会ふごときよろこびをもて水の音聴く」
(墨で書かれた歌の碑が15基ほどあります)
ハ.広島県三次市 田島さん宅の歌碑
「たわむれに母を背負ひて/そのあまり軽きに泣きて/三歩あゆまず」
(三次市に聞きましたら、歌碑は現在、存在しないようです)
ニ. 滝沢市 小田島さん宅の歌碑
「しっとりと水を吸いたる海綿の重さに似たる心地おぼゆる」
(歌を大理石に刻み、擁壁にはめ込んでいます)
ホ.広島県廿日市市 井上さん宅の歌碑
「あめつちにわが悲しみと月光とあまねき秋の夜となれりけり」
(廿日市市に聞きました、歌碑の写真撮影等は、所有者の意志により、難しいようです)
へ.盛岡市 渡邊宅(我が家)の歌碑
「何となく今年はよい事あるごとし元日の朝晴れて風無し」
以上 啄木歌碑をあげてきました。個人の家等にはこれ以外にも歌碑が建立されていると思われます。