たかしの啄木歌碑礼賛(続)

啄木歌碑およびぶらぶら旅

一本桜

2018年04月29日 | ぶらりぶらり

一本桜と言えば各地に数多く咲いております。「借景」と言って庭造りにおいて山などを背景として取り込むことがありますが、私も岩手山を背景に取り入れて、盛岡近郊の一本桜をまとめてみました。

1、小岩井農場(雫石町)の一本桜

 今年の開花は4月27日でしたので、連休中は見頃でしょう。

 

 小岩井農場の一本桜(2018.4.27)

 

小岩井農場の一本桜(2018.4.27) 

 

 小岩井農場の一本桜(2018.4.27)


 

 

2.上坊牧野(八幡平市)の一本桜

4月28日現在 ”つぼみ” なので、5月の連休が見頃でしょう。

 

上坊牧野の一本桜(2018.4.28)

 

 上坊牧野の一本桜(2018.4.28)

 

 上坊牧野の一本桜(2018.4.28)

 

3.為内の一本桜

 東北道松尾八幡平ICから1kmほどのにところに咲く桜です。今が満開です。東京から来たという方がおりましたが、こんなに綺麗な桜なのに見に来る方が少ないですねと驚いていました。東京近辺にあったら多くの方が見に来るのでしょうね。

 

 為内の一本桜(2018.4.26)

 

 為内の一本桜(2018.4.26)


 

  

4.手代森(盛岡市)の一本桜

4月24日に行ったときには大分散っていました。


 

手代森の一本桜(2018.4.24)

 

 手代森の一本桜(2018.4.24)

 

去年の4月24日はが満開でしたので、今年は開花が早かったのですね。国道4号盛岡バイパスの南大橋から遠野方向に4km進んだ北上川の河川敷にあります。

 

 

 手代森の一本桜(2017.4.24)

 

 

 5.弘法桜(雫石町)

小岩井農場から1kmほどのちころにあります。花工房らら倶楽部のすぐ傍です。昨年は5月2日頃が満開だったので、今年は今頃が見頃?でしょう。弘法大師がこの地を訪れた時に杖にしていた桜の枝が根付いたと言われています。

 

弘法桜(2017.5.2)

 

 

 

花工房らら倶楽部のシバザクラです、とても綺麗でした。

 

 花工房らら倶楽部のシバザクラ(2013.5.17 )






 

 


桜ー盛岡市指定天然記念物

2018年04月23日 | ぶらりぶらり

盛岡には盛岡市指定天然記念物の桜が5本あります。今年は開花が早く、今(2018.4.22)が見頃です。 

 1.本誓寺のホンセイジシダレ

本誓寺の桜は「ホンセイジシダレ」と呼ばれ、昭和55年4月に盛岡市の天然記念物に指定されました。本誓寺は石割桜の裁判所から歩いて10分ぐらいです。


  

 本誓寺のホンセイジシダレ

 

 

2. 法華寺のモリオカシダレ

法華寺の桜「モリオカシダレ」は、昭和55年4月に盛岡市の天然記念物の指定を受けています。法華寺までは本誓寺から歩いて5分ほどです。

 

法華寺のモリオカシダレ

 

 

3.愛宕町のベニシダレ

愛宕町の「ベニシダレ」は国道4号線盛岡バイパスの中央公民館前交差点脇にあります。この桜は昭和42年11月に盛岡市の天然記念物に指定されました。

 

 愛宕町のベニシダレ

 

 

 

4.名乗坂のエドヒガン

盛岡市山岸の名乗坂にある桜で、根本に縄を巻いた巨木です。「名乗坂のエドヒガン」に奉納する「しめ縄」つくりは、世代間交流の一環として行われる町内会の恒例行事になっています。盛岡駅から松園ニュータウン行きバスに乗り「山岸老人いこいの家前」で下車、歩いて10分ほどです。この桜は、平成2年4月、市の天然記念物に指定されました。

 

 名乗坂のエドヒガン

 

 名乗坂のエドヒガン 

 

 

 

5.上米内のシダレザクラ

上米内の「シダレサクラ」は昭和47年1月に盛岡市指定天然記念物に指定されました。盛岡駅から松園バスターミナル行きに乗り、松園バスターミナルから「ゆぴあす」行きバスに乗り「ゆぴあす」で降りて、歩いて10分ほどです。

 

上米内のシダレザクラ

 

 

 

なお、上米内には、盛岡市保存樹木の「米内浄水場のシダレザクラ」もあり、こちらの住所も上米内のため、上米内のシダレザクラというと、こちらを指す人が多いようです。ここの桜は現在つぼみの状態で4月末から5月の連休頃が見頃?でしょう。盛岡市内の桜が散った後に咲くので、多くの人で賑わいます。浄水場はJR上米内駅の前です。


米内浄水場のシダレザクラ(2013年)








 

 


盛岡の開花情報

2018年04月20日 | 啄木歌碑

盛岡の桜は昨日(2018.4.19)の暖かさで一気に見頃になりました。盛岡には国指定天然記念物の桜が2か所にあります。一つは盛岡裁判所にある盛岡石割桜、もう一つが龍谷寺のモリオカシダレです。

 

裁判所の石割桜

盛岡駅から市内循環バス(100円均一料金)の右回りで岩手銀行本店前で降ります。銀行前から岩泉方向に行く道路を挟んで裁判所があります。 

 

 盛岡石割桜(2018.4.20 早朝) 

 

 

岩手銀行本店の啄木歌碑


                       盛岡の中学校の
                       露台の
                       欄干に最一度我を倚らしめ

                          石川啄木(一握の砂)

                       岩手県立盛岡中学校濫觴の地


岩手銀行本店の啄木歌碑は岩泉方向に行く道路沿いにあります。石割桜を見た後、この道路を岩泉方向に進むと800m先に龍谷寺があります。


龍谷寺のモリオカシダレ

この通りはお寺街で多くのお寺が並んでいます。

 

 

龍谷寺のモリオカシダレ(2018.4.20 早朝) 


 

 

 岩手公園の桜

岩手公園は裁判所から歩いてすぐですし、盛岡駅からでしたら市内循環バスの左回りで岩手公園前で降ります。

 

岩手公園の桜(2018.4.20 早朝) 


岩手公園の桜(2018.4.20 早朝)


今宵のお花見会の準備でしょうかシートが張られていました。今夜は金曜日なのでお花見で込み合うのでしょう。


 岩手公園の啄木歌碑

 

                     不来方のお城の草に寝ころびて
                     空に吸はれし
                     十五の心

                                   啄木


高松の池の桜

高松の池には盛岡駅から松園バスターミナル行きバスに乗車、NHK前で下車、歩いて5分ほどです。高松の池は盛岡の北方向になり、桜も咲き始めでした。明日・明後日が見頃でしょう。

 

高松の池の桜(2018.4.20 早朝)





大谷選手

2018年04月17日 | ぶらりぶらり

盛岡はここ数日寒い日が続き桜はつぼみのまま開きませんでしたが、今朝は数輪開いていました。

 

国指定天然記念物・裁判所の石割桜(2018.4.17)

 

裁判所の石割桜(2018.4.17)



 裁判所の石割桜(2018.4.17)

 石割桜は一部咲き程度でした。今日は気温も上がりそうなので、日中は大分咲いてくるでしょう。

 

 

岩手公園の標本木(2018.4.17)


 岩手公園の桜(2018.4.17)

標本木の隣の木の桜です。数輪咲いていました。今日は多分盛岡の桜の開花宣言がでるのでしょう。



岩手公園から見る岩手山(2018.4.17)


岩手公園からは一部の場所からしか岩手山がみえませんでしたが、手前の岩手教育会館の建物が改修され低くなったので、岩手山が良く見えるようになりました。



高松の池から見る岩手山(2018.4.17)

池には数羽の白鳥がまだ飛びたたづ羽をやすめていました。



四十四田ダムから見る岩手山(2018.4.17)


岩手山頂上のワシ形(2018.4.17)

 

 

昨日は大谷君が大リーグで投手としての3戦目があるというので待っていましたが、寒さのため中止となり、残念でした。大谷君が高校野球で活躍していた当時(花巻東高校)の写真です。

 

 73回高校野球岩手県大会(2012.7.26

 

73回高校野球岩手県大会(2012.7.26 

 

73回高校野球岩手県大会(2012.7.26

 

 73回高校野球岩手県大会(2012.7.26

 

 

 73回高校野球岩手県大会(2012.7.26


高校野球では、花巻東高校の1年先輩で現在、西武で活躍中の菊池雄星君の方が結果を出していたように思われます。


合宿中?の宿舎の食堂でのサイン



 


啄木歌碑めぐり(37)

2018年04月13日 | 啄木歌碑

(37)秋葉神社の歌碑(岩手県葛巻町)            昭和31年6月建立(『書簡』高野桃村宛て)  



秋葉神社の碑


何越可もおもひ天寝流や白雲登

葛葉の山能星降る宵盤

 啄木

 

碑の中央に「象鼻山」、両側に桃村の歌と啄木の歌「何をかもおもひて寝るや白雲と葛葉の山の星降る宵は」が刻まれています。この歌は、『小天地』創刊に参画し短歌も載せている友人高野桃村に宛てた書簡(明治38年10月12日)の中の2首の内の1首で、もう1首は、次の歌です。

  「こほろぎや、葛葉隠(くづはがく)りのうたびとの 詩幸おもひ、きく夜頃かな。」


書簡には上の歌2首に続き、次のように書かれています。                                                                                                                         「先日もおハガキを拝しまゐらせ候ひしが、短かき文にかきつくすべき事にもあらずと、いそがわしさに遂また御無沙汰いたし居候所、たゞ今また御出盛の御知らせに接し、うれしさ添けなさ、お申訳なさ、一日も早くお目にかゝらむことお祈り上候」       10月12 夕

高野桃村様               盛岡市小天神社  石川啄木



この歌碑は、昭和31年に葛巻町の象鼻山に遊園地をつくり、その記念に、象鼻山の名付け親である高村桃村と啄木の歌を刻んだ碑を建立しました。その後、歌碑は昭和47年に秋葉神社に移転されましたなお、この歌碑にある桃村の歌は次の歌です。 

                                     

山乃精以満ひ路古里能夕霧や劫初忍者ゆ葛巻の夏桃村」

                                                  (山の精いまひろごろりの夕霧や 劫初忍ばゆ葛巻の夏)



秋葉神社入口


秋葉神社鳥居

象鼻山


散歩している方にお聞ききしましたら、前方の山全体が像のかたちに似ているので「象鼻山」と名づけられた、ということでした。


なお、 高野桃村は『小天地』に、「おもひの籠」と題し、次に歌を含め12首詠んでいます。


「なき風に月落葉する江の秋や冥想(おもひ)の籠に詩は拾はむ。」

 


 


 


 





盛岡の桜間もなく開花

2018年04月10日 | ぶらりぶらり

暑くなったり雪が降ったりとはっきりしませんね。盛岡は8日の日曜日に雪が1cmほど積もり岩手山の頂上も雪に覆われました。各地では桜の開花が発表されていますが、盛岡の桜は「つぼみ」が大きくなり、今日・明日中にも開花宣言があるのかも知れません。盛岡の桜の標本木は岩手公園(盛岡城跡公園)の通称「桜の馬場」にあります。

 

                          盛岡の桜の標本木

 

                   盛岡の桜の標本木の開花状況(2018.4.10 早朝)

 

 

                    岩手山((2018.4.10 早朝 岩手公園から)

 

 

                         岩手公園の啄木歌碑

 

不来方のお城の草に寝ころびて
空に吸はれし
十五の心

啄木

 

 

 

                         裁判所前庭の石割桜

 

                     石割桜の開花状況(2018.4.10 早朝)




 

 


啄木歌碑めぐり(36)

2018年04月08日 | 啄木歌碑

(36)天満宮「阿形の狛犬」の歌碑(盛岡市新庄)   昭和8年7月建立(『小天地』より)  


天満宮「阿形の狛犬」の歌碑

 

                         夏木立中の社の石馬も

                         汗する日なり

                         君をゆめみむ

                                啄木

 

明治38年に発行された『小天地』には「石川啄木」名で10首、匿名で8首の歌を載せていますし、節子も投稿しています。しかし、『小天地』は1号のみで廃刊になりました。明治39年に入り、父一禎は仕事もなく、盛岡を離れ、野辺地の常光寺に赴きます。この歌は、一対の狛犬の「阿形の狛犬」の台座に刻まれています。

啄木が故郷岩手で発行したのが『小天地』です。月刊文芸誌を考えていたようですが、1号のみで廃刊になりました。



 (巻頭言)                小天地 

「鶏が鳴くあづまの國の不来方の古城の跡や下じめり片山かげの樫の根にふと咲き出でしろがねの玉の鈴ふる軟草の君影草よ蔭草のこの蔭花の小さく見しあめつちなれどしかすがに晝は日も照り夕べには星さへ添ひてかくやくの天津光のはごくみの恵みの露のあまねかるいのちに咲くや不来方の古城の跡の蔭草の蔭花なれどさはに匂ひぬ」 

啄木は『小天地』には、「石川啄木」名で、次の歌を含め10首詠んでいます。

「ほとゝきす天の祠の青石の扉を捲く雲を喰みて啼ける」


 

 

 この他、匿名?(古海琴子)で次の歌を含め8首詠んでいます。

「ひと緒琴ひくきしらべの汲みぬるやと思ひききぬ壁のこほろぎ」










啄木歌碑めぐり(35)

2018年04月02日 | 啄木歌碑

(35)富士見橋の歌碑(盛岡市加賀野)            昭和56年4月建立(『一握の砂』より) 


富士見橋の啄木歌碑


                         岩手山

                       秋はふもとの三方の

                       野に満つる蟲を何と聴くらむ

                                 啄 木

 

啄木は帷子小路の新婚の家で3週間暮らし、明治38年6月25日、加賀野磧町に転居しました。ここでは、同年9月5日、『小天地』第1号が発刊されております。昭和56年、加賀野の家のすぐ傍を流れる中津川に富士見橋が造られ、橋柱に啄木の歌を刻んだ銅版をはめ、欄干は『小天地』の表紙のケシの花をモチーフにしました。啄木が住んだ住居跡には、啄木に関する案内板が立っています。


案内板


啄木「小天地」発行の跡

明治38年(1905)6月25日、啄木が新婚3週間目に転居してきたのがこの地であり、また、文芸雑誌「小天地」を発行したのもここであった。ここに住んだのは、翌年3月に代用教員となって渋民に帰るまでのわずか9か月間であるが、啄木の生涯において記念すべき時代であった。この地の感想は随想「閑天地」我が四畳半(八)並びに「江畔雑詩」のはしがきに詳しく述べられている。


橋の欄干は『小天地』の表紙のケシの花をモチーフにし『小天地』をイメージしております。歌についても『小天地』の中から選んでほしかったですね。例えば、

「みちのくや丘の公孫樹の金色の秋の雲にし鵠は巣くひぬ」

 

「小天地」は石川啄木が盛岡市で発行した唯一の文芸雑誌ですが第1号で廃刊になっています。啄木の長詩「佛頭光」、妻節子の短詩「こほろぎ」、金田一花明(京助)の小説「幻境」など郷土の文人のほか、与謝野寛(鉄幹)の長詩「森かげ」、正宗白鳥の「評論一則」などが収められています。


富士見橋は「上の橋」の上流にある歩道橋です。冬になると白鳥も見れます。


富士見橋


上の橋(かみのはし)


上の橋(手前の欄干)から見た富士見橋


 

上の橋は、中の橋、下の橋とともに昔から「盛岡三橋」と呼ばれてきました。盛岡築城と平行して架けられ、欄干を飾っている青銅製の擬宝珠(ぎぼし)はその当時のものです。これほど古い擬宝珠が残っている橋は日本で3箇所(盛岡 上の橋,盛岡 下の橋,京都 三条大橋)のみで、国の重要美術品に指定されており、盛岡の観光名所の1つとなっています。




 「富士見橋」上流の中津川橋(歩道橋)