たかしの啄木歌碑礼賛(続)

啄木歌碑およびぶらぶら旅

啄木歌碑めぐり(60)

2020年07月31日 | 啄木歌碑

啄木は東京行きを決意し、家族を小樽から函館の借家に迎え入れるため、函館にむかいました。酒田丸は岩手県の宮古経由の函館行きでした。

 

 啄木寄港の地の碑 (岩手県宮古市) 

 

         啄木寄港の地の碑

 

「起きて見れば、雨が波のしぶきと共に甲板を洗うて居る。灰色の濃霧が限界を閉じて、海は灰色の波を挙げて居る。船は灰色の波にもまれて、木の葉の如く太平洋の中に漂うて居る。
十時頃瓦斯が晴れた。午後二時十分宮古港に入る。すぐ上陸して入浴、梅の蕾を見て驚く。梅許りではない。四方の山に松や杉、これは北海道で見られぬ景色だ。菊池君の手紙を先に届けて置いて道又金吾氏(医師)を訪ふ。御馳走になったり、富田先生の消息を聞いたりして夕刻辞す。街は古風な、沈んだ、かびの生えた様な空気に充ちて、料理屋と遊女屋が軒を並べて居る。街上を行くものは大抵白粉を厚く塗った抜衣紋の女である。鎮痛膏をこめかみに貼った女の家でウドンを喰う。唯二間だけの隣の一間では、十一許りの女の児が三味線を習って居た。芸者にするかと問えば、“何になりやんすだすか”
 夜九時抜錨。同室の鰊取り親方の気焔を聞く。」

明治41年4月6日の『啄木日記』が刻まれています。酒田丸は函館への途中、岩手県宮古に立ち寄り、啄木も宮古で降り、啄木最後の岩手県入りとなりました。なお、碑の写真は宮古市教育委員会の假屋さんから提供を受けました。

 

 

 

 

 

 

 

 


彫刻のまち盛岡(13)

2020年07月26日 | ぶらりぶらり

盛岡市内にある盛岡彫刻シンポジウム作品を年代順に載せていきます。今回は1985年です。

 

① NAMELESS GATE  石川博章  第11回 1985     盛岡市玉山海洋センター 

 

 

 

 

 

 

② 地上からの風景 菊池誠     1985 盛岡市富士見台緑地

 

 

 

 

 

③ POTENTIAL ENERGY   野地庄一    1985   盛岡市若園町グリーンプロット

 

 

 

 

 


盛岡市保存樹木(68 秋葉神社のスギとモミ)

2020年07月21日 | ぶらりぶらり

 

(68)秋葉神社のスギとモミ(盛岡市上飯岡)

 

 

 

 

 

 

盛岡市では,景観法第28条の規定に基づき,景観重要樹木を指定しています。 秋葉神社のスギとモミ は景観重要樹木29号になっています。

樹木の種類(名称) 秋葉神社のスギとモミ(右スギ・左モミ)
指 定 番 号 第29号
指定年月 日 平成27年4月1日
所 在 地 盛岡市上飯岡9地割23-1
樹木の樹容の特徴
樹容に優れ地域に親しまれており,良好な景観の形成に寄
与している。【指定時推定樹齢 スギ380年・モミ170年】

 

 

 


啄木歌碑めぐり(59)

2020年07月15日 | 啄木歌碑

            

①  釧路米町三丁目の歌碑

啄木は家族を小樽に残し釧路に来ましたが、寂しかったのでしょう。上京したい、という「東京病」が始まりました。啄木は函館に行って、家族を小樽から函館の借家に迎え入れ、単身東京に行く決心をし、明治41年4月5日、石炭運搬船「酒田丸」にて、釧路を離れ函館に向かいます。

 

                    釧路米町三丁目の歌碑 

   

     酒のめば

  悲しみ一時に

  湧き来るを

  寝て夢みぬを

  うれしとはせし 

       啄 木

 

 

② 「石川啄木離釧の地」案内板の歌(釧路市港)

 

     啄木が釧路を離れた当時の波止場跡の案内板

 

神のごと

遠く姿をあらはせる

阿寒のやまの雪のあけぼ 

 

冬の磯氷れる砂をふみゆけば

千鳥なくなり月落つる時

 

浪淘沙               

ながくも聲をふるはせて

うたふがごとき旅なりしかな

 

③ 阿寒湖畔の歌碑(釧路市阿寒町)

啄木の釧路での生活は76日でした。釧路を離れる日の日記には「後には雄阿寒雌阿寒の両山、朝日に映えた雪の姿も長く忘られぬであろう」と阿寒の山のすばらしさを書いています。現在、阿寒湖に行くには、釧路市内からは路線バス、観光バスが運行されており、観光バスに乗ると、国立公園の摩周湖、硫黄山、屈斜路湖に立ち寄り釧路湿原を通って、2時間ほどで着きます。

 

                                   阿寒湖畔の歌碑

 

 啄木のよめる釧路のう多 

 

神のこと遠くす可多を阿ら者世る

阿寒のやまの雪能希本の     

 

 

 

 

 

 

 

                                

 


彫刻のまち盛岡(12)

2020年07月07日 | ぶらりぶらり

盛岡市内にある盛岡彫刻シンポジウム作品を年代順に載せていきます。今回は1984年です。

 

① 静夜  菊池誠      第10回   1984       盛岡市渋民運動公園

 

 

 

 

② VENUS-姫神  長内努 1984     渋民運動公園 

 

 

 

③ 起伏のある形ー影  藁谷収    1984     盛岡市産業文化センター