たかしの啄木歌碑礼賛(続)

啄木歌碑およびぶらぶら旅

旭川の啄木歌碑

2016年09月26日 | 啄木歌碑
JR旭川駅構内の旭川観光物産情報センターに石川啄木の歌を刻んだ啄木像が没後100年に当たる2012年4月に建立されました。啄木は明治41年、小樽から釧路に向かう途中、滝川をを通過し旭川で下車して一泊している。啄木は旭川に関する短歌4首を「一握の砂」に収めている。この啄木像にはこの歌4首すべてが刻まれています。
像の正面には次の2首が刻まれている。



啄木像と啄木歌碑



名のみ知りて縁もゆかりもなき土地の
宿屋安けし
我が家のごと


伴なりしかの代議士の
口あける青き寐顔を
かなしと思ひき


啄木像の左側には次の2首が刻まれている。







今夜こそ思ふ存分泣いてみむと
泊りし宿屋の
茶のぬるさかな


水蒸気
列車の窓に花のごと凍てしを染むる
あかつきの色



また、啄木像の右側は、横に座って記念写真が撮れるように椅子になっている。



啄木は旭川に下車して、停車場前の宿に一泊しました。現在、宿の跡地には西武デパート旭川店が建っており、その一角に「啄木宿泊の地」の標柱が立っている。この標柱は旭川駅から見て建物の手前左側の角です。



旭川駅から見た西武デパート旭川店


「啄木宿泊の地」標柱



啄木は旭川に1日滞在しましたが、北海道での滞在期間を調べてみると、次のようになっている。

 函館132日:弥生尋常小学校、函館日日新聞社
 札幌14日:北門新報社
 小樽115日:小樽日報
 釧路76日:釧路新聞社



















秋祭り

2016年09月19日 | ぶらりぶらり
2016年の盛岡秋祭り(盛岡八幡宮例大祭)が9月14日~16日に行われました。盛岡八幡宮祭りは盛岡市の無形民俗文化財に指定されております。この祭りのために、お盆明けから各町内では山車づくりや太鼓の練習を行い、9月14日午後1時から八幡下り、15日午後6時からは山車大絵巻パレードが行われ、16日には八幡宮境内で古式ゆかしい流鏑馬(やぶさめ)が行われました。


























盛岡ではこの祭りを境に朝晩はだいぶ涼しくなり、秋を迎えます。




なお、啄木は節子と結婚し、盛岡の新婚の家で3週間、市内の加賀野での生活、合わせて9ヶ月経った後、盛岡を離れて渋民村斎藤家での生活が始まりました。斎藤家の前には昭和29年5月、新東宝映画「雲は天才である」の映画監督中川信夫さんが寄贈した啄木歌碑がありました。現在、この場所はさら地になりましたが、啄木歌碑は敷地の角に移動され残っていました。



従来の啄木歌碑



最近移動された現在の啄木歌碑



かにかくに渋民村は戀しかり
思いでの山
思い出の川 

石川啄木









中尊寺

2016年09月11日 | ぶらりぶらり
中尊寺といえば金色堂ですね。金色堂は1124年に上棟され、1337年の火災で多くのお堂が消失しましたが、金色堂は火災を免れました。今年は上棟892年になります。


中尊寺参道(月見坂)入り口


金色堂を目指して月見坂を上っていくと途中に多くのお堂が点在しています。


八幡堂





弁慶堂


弁慶と義経像






地蔵院



地蔵院は、中尊寺の塔頭(たっちゅう)の一つで、寺院を護持している僧侶や家族が住むところです。



瑠璃光院



瑠璃光院も、中尊寺の塔頭(たっちゅう)の一つです。塔頭は搭中とも書きます。


地蔵堂


薬師堂





観音堂


中尊寺 陸奥教區宗務所


本堂


本坊庫裡


庫裡(くり)とは寺院の僧侶の居住する場所で、庫裏とも書きます。




不動堂



峯薬師堂





聖不動尊



大日堂




鐘楼




阿弥陀堂



弁財天堂



釈迦堂


釈迦堂の右手の方向に進むと能舞台、かんざん亭があります。能舞台は工事中でした。かんざ亭の手前の通路に青邨の句碑があります。


青邨句碑


人も旅人われも旅人春惜しむ      山口青邨


さて、いよいよ金色堂です。



金色堂覆堂(この中に金色堂がおさめられている)



金色堂をみるには拝観券が必用で、讃衡蔵にある拝観券発行所で券を購入します。拝観券を渡し右側に進むと、金色堂の手前に宮沢賢治の詩碑があります。

 
宮沢賢治碑


中尊寺
           宮沢賢治

七重の舎利の小塔に    
蓋なすや緑の燐光     
大盗は銀のかたびら    
おろがむとまづ膝だてば  
赭のまなこたゞつぶらにて  
茂呂の肘映えか繰り返しやけり  
手触れ得ね舎利の宝塔   
大盗は禮して没ゆる 



宮沢賢治碑は金色堂建立850年を記念し昭和34年に建立



賢治の碑をみて進むと、いよいよ金色堂です。金色堂は台風が来ようと大雨が降ろうとビクともしないコンクリート造りの覆堂におさめられています。金箔で埋め尽くされた絢爛豪華な建物は、残念ながら外からは見えません。金閣寺のように外からも楽しめるようだったら、すばらしいでしょうね。なお、金色堂は撮影禁止です。


 
金色堂


写真の左側の入り口から覆堂に入り、金色堂をゆっくり見た後、右側の出口から出て進んで行くと芭蕉の句碑もあります。



芭蕉翁句碑

五月雨の 降残してや 光堂  芭蕉


さらに、出口の方向に進んで行きます。



中尊寺経蔵





関山天満宮










金色堂旧覆堂






大長寿院(西谷坊)


西谷坊も搭中の一つです。




金色堂からの有料通路の出口付近にある西谷坊を過ぎ先ほど金色堂の入場券を購入した讃衡蔵に行き、中尊寺の文化財をみましょう。撮影は禁止です。
讃衡蔵(さんこうぞう)は中尊寺の文化財を収蔵・展示する施設で、有料です。讃衡蔵の外には金色院があります。金色院も中尊寺の塔頭(たっちゅう)の一つです。


金色院


讃衡蔵の出口から出て、上ってきた月見坂を下ります。途中に東物見・休憩所(ベンチのみ)がありますので、一休みしましょう。


月見坂


東物見からの景色




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啄木の歌

『いづら行く』『君とわが名を北極の氷の岩に刻まむと行く』

明星 明治41年7月号 石破集(32首、その23)

署名 石川啄木
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滝川公園の啄木歌碑

2016年09月04日 | 啄木歌碑
滝川公園の啄木歌碑
北海道滝川公園に啄木歌碑があります。滝川公園は隣町の砂川市の住所になっていますが、この公園は滝川市で管理しているようです。


滝川公園の啄木歌碑


空知川雪に埋れて
鳥もみえず
岸辺の林に人ひとりゐき
啄木



大きな自然石に歌を刻んだ風格のある歌碑です。昭和25に滝川町開町60周年を記念して滝川歌人会により滝川市空知太の金刀比羅神社境内に建立されたが、空知大橋掛け替え工事のため昭和41年に滝川公園に移されたのようです。





啄木歌碑と建立協賛御芳名碑





滝川公園までは、JR滝川駅の隣にバスターミナルがあるので、そこから砂川方面行きのバスに乗ると10分ほどで空知川を過ぎ、過ぎるとすぐのところに滝川公園前停留所があります。ここで降りてバス停から少し戻って右折して空知川沿いに15分ほど歩くと滝川公園があります。公園の上を滝川バイパスが横切っているので、すぐにわかります。



啄木歌碑と滝川公園出入り口



空知川の方から公園の中に入りましたが、空知川の反対側に正規の出入り口があり、ここに啄木歌碑があります。