温故知新~温新知故?

音楽ネタが多いだろうけど、ネタのキーワードは、古きを訪ねて新しきを知ると同時に新しきを訪ねて古きを知るも!!

人間に勝つロボット ~自動車技術会フォーラム~

2010-05-21 20:13:22 | コンピュータ、ハイテク
19日に自動車技術界のフォーラムを聴講したテーマなどは以下の通り
その中で、超速ハイパーヒューマンロボティクスというテーマの金子 真先生(大阪大学大学院)の話が面白かった。
ロボットをやるんだったら、人間に勝たなくては意味がないという思いでやっているそうだ。
言われてみれば、その通り。人間並みにできるとか、人間みたいとか言っているのでは役に立たない。人間にはできないことをやってくれないと。
そこで先生が言われていた結論は、器用さでは人間以下なわないということ。
勝てるのは動体視力の早さとアクチュエータによる動きの速さだそうだ。
ほかにもベストを狙わないとダメ、ベターだとコスト競争になるなどの言葉も印象に残った。
下の動画に例があるように、ロボット技術の粋を集めるとこのような動きができるそうだ。
ドリブル、野球など、カメラで認識して動いて、こんなことがロッボットでできてしまうようになったのだ。
アシモが発表されたとき、そうだ野球でホームランが打てるようになれば究極だよな、でも、まだまだだろうと思った。でも、それは間違い。
この動画の中にあったと思ったけど、人間が投げたボールをロボットがバットで打って、狙ってネットの中に入れることができている。
凄いとこまで来てるなあ。
High-Speed Robot Hand


金子先生のサイト
大阪大学大学院工学研究科 機械工学専攻 知能機械部門 金子・東森研究室:Hyper Robotics

ピザを職人のようにうまく動かして、所定の場所までおくるビデオなどがある。これなど見ると器用さも良い所まで行っているような気がする。少なくともたぶん私よりはうまい。
大阪大学大学院工学研究科 機械工学専攻 知能機械部門 金子・東森研究室:Hyper Robotics
本研究では,窯焼きピザ職人の操り技術からヒントを得て,プレート上に置かれた対象物の動的操りについて考察する.任意形状の対象物に並進運動および回転運動を生成するためのプレート動作計画の力学的枠組みを示す.続いて,これらを組み合わせることによって,最終的にプレート上における任意の目標位置・姿勢に到達するための操り戦略について考察し,基礎実験の結果を示す.

回転するものを超高速でうまく認識して止める。
大阪大学大学院工学研究科 機械工学専攻 知能機械部門 金子・東森研究室:Hyper Robotics
本研究では,対象物と指先との間の摩擦に依存しない摩擦不感型衝突を導入し,並進および回転運動を有する棒状対象物の動的捕獲戦略を構築する.

1mの高さから落とされたボールをキャッチする。これは人間は致命的にできない。通り過ぎて空手を閉じる感じ。残念ながら人間での動画はないみたい。人間は手を動かすまでに0.2secかかるので不可能だ。
大阪大学大学院工学研究科 機械工学専攻 知能機械部門 金子・東森研究室:Hyper Robotics
1msビジョンを用いて,高さ1[m]付近から自由落下するボールを捕獲する実験に成功した.

フォーラムのタイトルなど詳細は以下の通り。
② ヒューマトロニクス ~人と調和するクルマ・機械・コンピュータを目指して~
5 月19 日(水)12:30~15:05 アネックスホールF203+F204
■ 人とクルマ,機械,コンピュータ が調和することにより,人に安心感と信頼感を与えるためには,“インタラクション”, すなわち
“人が機械の意図を知り,機械も人の意図を知ること”が大切となる.その理想の実現には多くの課題が残されているが,解決
のヒントとなる基礎的な研究がエレクトロニクス,ITS,ロボット,心理学,脳科学などの幅広い分野で既に始まっている.
今回のフォーラム・ヒューマトロニクスでは,こうした”インタラクション”に関係する群ロボティクス,アフォーダンス,インタラクテ
ィブ・アート,Brain Machine Interface,人と協調する機械について研究を推進する第一人者が,新しい技術と最新の研究成果
について,わかりやすく紹介する.
企 画: エレクトロニクス部門委員会,ITS 部門委員会
プログラム
司 会: 川合 誠氏(本田技術研究所)
12:30 挨拶 山口 亨氏(首都大学東京)
12:35 魚群のルールで群走行するロボットカー「EPORO」
安藤 敏之氏(日産自動車)
13:05 アフォーダンスとは何か:人とクルマの協調のための生態心理学
三嶋 博之氏(早稲田大学)
13:35 人と協調する知能機械
小菅 一弘氏(東北大学)
14:05 考えるだけで機械を動かすBrain Machine Interface 技術
岡部 達哉氏(本田技術研究所)
14:35 カルチュラルコンピューティング -文化・無意識・ソフトウェアの想像力-
土佐 尚子氏(京都大学)
15:05 閉会
③ カーロボティクスから見た自動車 ~未来のモビリティの姿を探る~
5 月19 日(水)15:30~17:55 アネックスホールF203+F204
■ カーロボティクスは,2 年前より自動車技術会とロボット学会が合同で立ち上げた「カー・ロボティクス調査研究委員会」が提唱し
ているもので,自動車とロボットを融合させ,新しい発展を期待しようという試みである.センサ,ECU,アクチュエータなどの構
成が近い両者の技術融合により,移動のさらなる知能化が図られ,また新たなモビリティが発想され,提案されつつある.
本フォーラムは,「カーロボティクスから見た自動車~未来のモビリティの姿を探る~」と題して,SF 作家,ロボットや自動車の技
術者,自動車評論家の方々に,最新の技術動向をふまえた未来像などについて講演していただく.
企 画: カー・ロボティクス調査研究委員会
フォーラム(会員資格を問わずどなたでも聴講無料)
プログラム
司 会: 永井 正夫氏(東京農工大学大学院)
15:30 挨拶 永井 正夫氏(東京農工大学大学院)
15:35 SFは自動車をどう考えてきたか
瀬名 秀明氏(瀬名秀明事務所)
16:10 超速ハイパーヒューマンロボティクス
金子 真氏(大阪大学大学院)
16:45 ここまできたクルマの自動操縦技術
清水 和夫氏(テクノメディア)
17:20 On the development of Active Safety Technologies at Volvo Cars and SAFER
Erik Coelingh 氏(Volvo Car Corporation)
17:55 閉会