温故知新~温新知故?

音楽ネタが多いだろうけど、ネタのキーワードは、古きを訪ねて新しきを知ると同時に新しきを訪ねて古きを知るも!!

芸者論 岩下尚史 著 読了 〜芸者はそもそもは巫女だった?〜

2023-09-29 10:06:39 | 
現在浜松市の図書館は2週間ほど休館中である。WEBページもアクセスできずに、6冊くらい予約している本があるのだけど、それが、なんだったかもわからない状態。この本は、休館直前に2冊ほど借りた本の1冊、早く2週間で読まなくちゃと思っていたのだけど、休館を知り、ゆっくり読んだ。
内容(「BOOK」データベースより) 花柳界、芸者、三業地…文字としては馴染みがあっても、実態は殆ど知られていない世界。
長年新橋演舞場に身を置き、数々の名妓たちと親交のあった著者が、芸者の成り立ちから戦前、戦後の東京の花柳界全盛の時代までの歴史と変貌を細やかに描写。処女作にして和辻哲郎文化賞を受賞した、画期的日本文化論。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
岩下/尚史
1961年生れ。國學院大學文学部卒業後、新橋演舞場株式会社入社。劇場創設の母体である新橋花柳界主催「東をどり」の制作に携わる。
幕末から平成にいたる新橋花柳界の調査研究を進め、社史『新橋と演舞場の七十年』を編纂した後、97年に退社。06年に上梓した『芸者論―神々に扮することを忘れた日本人』にて、第20回和辻哲郎文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
この本は、下の方と同様に私の愛聴番組である東京MXテレビの「5時に夢中」で、「りんどう」というタレントが読んでいるというのを聞いて知った。また、「芸者は巫女だった」という発言に興味を持った。
bittermonky
著者の言う「電波芸者」の意味が分かりました
今では、東京の地方テレビ局の高名な夕方番組でおなじみの、著者の本書をついに読むことができました。
著者を初めて拝見したのは、いまは亡きタモリ倶楽部でしたが、そのときの立ち居振る舞いとその呼び名はこの番組のファンには強く印象に残ったのではないでしょうか。
その著者がテレビ界の紆余曲折を経てたどり着いた夕方の番組でようやくのびのびと個性を発揮されるようになったのは、本書を読んで東京の秘境としての花柳界のテレビ界版ではないかと、妙に納得いたしました。
さらに著者がたびたびおっしゃっている「電波芸者」という言葉も、読む前はご自分を卑下されているものとばかり思っておりましたが、そうではないとさらに納得いたしました。
 僭越ながら自分事で申せば、著者が我が故郷に居を構えると番組内で知ったおり、画面に映ったその家構えから、勝手知ったる(と思い込んでいる)その地のネット地図を二日ほど隈なく探し、その独特の形状からついにその場所を発見できたときは歓喜したこともありました。
他の方のレビューを見ておりますと、いまだテレビ界で個性を発揮される前のようで、歯がゆいような感じも致します。私は専門的なことはわかりませんが、知らないうちに番組での著者を思いながら華麗な文体とともに知らない世界を誠に興味深く読ませていただきました。
他の方も番組での個性を知って本書を読み直せば、一層著者への親しみや関心が増すのではないでしょうか。なお、いまや本書は新品で手に入れることができず、残念ながら図書館からの借りものでした。(変に著者の文体が影響してしまったかもしれません、失礼しました)
この本は、当初単行本の方が字が大きくて読みやすいので、一度単行本の方を予約したのだが副題が微妙に違うので、変更して、借りた文庫本。内容は単行本、文庫本ともに同様のようだ。
内容は、以下の方が書かれているように、芸者のイメージを変える面白い内容だ。しかし、同じ話題が何回か出たらい、時系列が整理されていないのか分かりにくい、芸者から聞いた話をまとめているので、事実検証は?などの点があるが、芸者という言葉からくる既成概念をリソッとするには十分な内容だ。だから、技術屋の私としては、この本の内容をパワポかエクセルで整理してみたいと思った。
また、政治家と、花魁や芸者、料亭などの関係は、このような原点を踏まえて現在に繋がっていることを知るのは大事なことだと思う。ジャニーズ問題で忖度のある日本の社会をどのようにしたら変えられるかを考える際には、このような神代から続く原点の流れを知らずしては難しいのかなと思った。
文章は、これ医者である私でも知らない日本語の単語や動詞があるので、購入して辞書や検索をしながら、あるいは図書館で、色々な文献で検証・確認しながらもう一度読みたいと思った。
Posted by ブクログ 2020年11月02日
芸者=神代の時代の精神を具現化した存在  という起源論から始まり、常につきまとう性的サービスの提供者、下賤な職業、哀れな女達というステレオタイプに異を唱える。
宮尾文子の小説を読んでから、芸者の人生に圧倒されて興味を持っているが、美貌と芸と才覚にあふれた女性なら政界財界を手玉に大活躍したであろうし、そうでなければ借金や非人道的境遇で苦しんだだろう。
現代のアイドル文化などもこの芸者文化の末裔のような気がするが、フェミニズムの人達とは多分絶対折り合わないような論旨。
にもかかわらず、洗練の極みに至る女性らしさ、厳しい鍛錬、幾多の大物が妻にと求め、芸術の創造源となった芸者文化の魅力は人を惹きつける。
優雅で辛辣、流れるような筆致で時代を下ってゆく語り口がまた出色の書物だ。


なぜ、おかしの名前はパピプペポが多いのか? 読了 〜お菓子の名前にパピプペポが多いのは、論理的、科学的理由がある?。音声学、言語学は面白い〜

2023-09-24 17:04:49 | 
この本は、多分朝日新聞の書評で面白そうと思ったんだと思う。以下のように小学生で読めるような平易な内容で「言語学」、「音声学」を紹介しようという本だ。だから以下の目次も授業形式で、朝礼から1時間目、2時間目、、というように表されていて、授業の対話形式となっているので、非常に読みやすい。
言語の本質に迫る、小学生からの素朴な疑問の数々。
授業をのぞくような感覚で読むうちに、ことばの旅は始まっている!
小学生からの質問に、言語学者が本気で答えます!

Q.パピコ、ポッキー、アポロ、チョコパイ…etc
  お菓子の名前にパピプペポが多いのはなんで?
Q.日本語には「゛」「゜」が付く文字と付かない文字があるのはなんで?
Q.「にぴき」「ごぴき」はなんで間違いなの?
Q.日本は「にほん」と呼べばいいの? 「にっぽん」と呼べばいいの?
Q.ポケモンのピィとグラードン、なんでグラードンのほうが強そうなの?
Q.岩手のおじいちゃんのしゃべり方が違うのはなんで?

著者が実際に小学校でおこなった特別授業を書籍化!
小学生の純粋かつクリティカルな疑問に答えるうちに、メディアも注目する新進気鋭の言語学者に新たな発見が。< 言語学をもっと身近に、もっとわかりやすく!

\俵万智さん推薦/
ただでさえ⾯⽩い川原先⽣のお話が、さらに分かりやすく刺激的になっている。
⼩学⽣はもちろん、かつて⼩学⽣だった⼤⼈にも薦めたい。
目次
はじめまして、言語学者です
朝礼:ことばはおもしろい
1時間目:濁点「゛」のなぞ
2時間目:「ぱぴぷぺぽ」にまつわるエトセトラ
3時間目:子どもの言い間違いを愛でる
昼休み:「わかった?」って聞いちゃダメ
4時間目:プリキュアに似合う音
5時間目:ポケモンの進化は名前でわかる
6時間目:原始人のしゃべり方
7時間目:世界と日本の多様なことば
放課後:まだまだ質問に答える
スペシャル対談:橋爪大三郎×川原繁人 ~社会学者と言語学者が考える「学び」とは~
下に朝日新聞のこの本の紹介を載せる。
「なぜ、おかしの名前はパピプペポが多いのか?」 [著]川原繁人
 音声学や言語学は「人間のことをより深く知ろう」という学問であると説く著者が、小学校で行った特別授業を土台に「ことば」の不思議とその楽しさを綴(つづ)る。
 タイトルの謎に言及される章では、濁点(゛)がつく文字は多いのに、半濁点(゜)がつくのは、なぜ「ぱぴぷぺぽ」だけなのか、という評者は考えたことさえなかった疑問に始まり、日本を「にほん」「にっぽん」とは呼ぶけれど、「にっほん」と呼ばないのはなんでだろう、と考えを促す。
 ポケモンの「ピィ」と「グラードン」では、なぜグラードンのほうが強そうなのか。原始人はどうやってしゃべっていたの? どうして授業をしてくれる人のことを「先生」というの?
 子供たちの質問に、わからないことは誤魔化(ごまか)さず、わからない理由を説明し、対話によって広がっていく展開が興味深い。
 日ごろあたり前に使っている「ことば」の奥深さに唸(うな)り誰かに話したくなること確実。新しい世界の扉が開く。
読んでみると非常に面白い。お菓子の名前にパピプペポが多いのは、論理的、科学的理由があることがわかるのだ。音声学は面白い。言語学も。
いつものように以下に拾い上げた私なりのキーワードを紹介する。
ー「にせたぬきじる」と「にせだぬきじる」、「にせたぬきじる」はにせものの「たぬきじる」、「にせだぬきじる」は、にせだぬきのしる。母語話者は、この違いがわかる。似たような例は他にもあり、こだから=こ+だから、あおぞら=あお+ぞら、のような連濁の「ライマンの法則」による。
ー日本語には「”」の付く文字と付かない文字がある。なぜ、「あ・な・ま・や」には「”」が付かないんだろう?「濁点」は「声帯が振動するかしないか」を表している。
ー「えけ」の発音の時、「え」では声帯が近づき震えているが、「け」のときは声帯は振動しない。
音声や動画は以下のサポートページ参照してください。
『なぜ、おかしの名前はパピプペポが多いのか? 言語学者、小学生の質問に本気で答える』(ディスカヴァー21)のサポートページです。
上のサポートページにも紹介されているけど、国際音声記号というものがあることを知った。「有声性」、「調音法」、「調音点」で分類されている。
ー 昔は「はひふへほ」は「ぱぴぷぺぽ」だった。「母(はは)」は、昔は「ぱぱ」だった。
ー 子供の言い間違いは間違いじゃない。「あたらしい」は、昔は「あらたしい」だった。ほかにも「サザンカ」は昔は「サンザカ」、「あきはばら」も昔は「あきばはら」
ー 「コロコロ」転がる石と「ゴロゴロ」転がる石だったら、「ゴロゴロ」のほうが大きい石に感じられる。
ー 「両唇音」、「濁音」、「共鳴音・阻害音」の分類は印象的。「両唇音」がかわいいと感じる。
ー 原始人ってどうやってしゃべっていたの?という疑問に答えるのは難しい。まだ、わかっていない。
ー 「切る」って「ア」の声色だけで表現したらどうなる? この実験で、英語の人がしゃべった声色を、様々な言語の人に聞いてもらったの。そうしたら、その人たちがどんなことばを話してるかに関係なく、けっこう意味が伝わったの。声色だけでだよ。
ー 小さいものって高い音を出すんだよ。逆に大きいものって低い音が出ます。だから、「音が低い=大きい」ていうのはとても自然な連想。
ここからは「スペシャル対談:橋爪大三郎×川原繁人 ~社会学者と言語学者が考える「学び」とは~」からの拾い上げ。
ー 中国には「普通語」(プートンホウ)というものがあって、漢字で書くのだけど、それを上海語で読んでも四川語で読んでも広東語で読んでもいい。音にしてしまうと、互いにほぼ理解不可能。でも、漢字は共通。文字が大事なので、音は二次的。西欧の言葉と違って、音は二次的!。
ー 「勉強=正解にたどりつく=点数が大事」という誤解を子供の頃からすり込んでしまうのはよくない。私たち人間が今、本当に考えなければいけないのは、正当がまだ見つかっていない問題、それに、そもそも正しい答えが一つに定まらない問題。
ー 最近では、「コスパ」ということばをいたるところで耳にしますが、少なくとも「勉強に関しての時間的コスパ」という考え方には、私は賛成できません。
ー 八〇点を目指していれば、その結果として八〇点を超えることも多くあるでしょう。つまり、「期待以上の成功」という体験を多く味わうことができるわけです。
ここに拾い上げたこと以外にも、プリキュアやポケモンの名前の分析は興味深かった。自分の関係する商品の名前の分析をしてみたくなった。
大変興味深い本でした。




『ビューティフル・マインド』を見た。〜ジョンナッシュ、アランチューリング、リーマン予想、ひも理論など私には面白いな〜

2023-09-22 11:27:52 | 映画、TV、ミュージカル、エンタ
3日前の19日に、以下の『ビューティフル・マインド』を見た。この映画は多分2度目。この映画はジョン・ナッシュという数学者で1994年にノーベル経済学賞を受賞した天才数学者の話です。暗号解読に才能を発揮して、精神を病むのだけど、結果的には復帰してノーベル賞を取るという話。これ以外にも、同じように暗号解読で能力を発揮するアランチューリングの話も有名ですね。こちらも映像で見たことがあり、私の中では2つの話がごちゃごちゃになっている感じ。

『ビューティフル・マインド』日本版劇場予告編

ノーベル経済学賞を受賞した実在の数学者ジョン・ナッシュの半生を、「アポロ13」の名匠ロン・ハワードのメガホン、「グラディエーター」でアカデミー主演男優賞を受賞したラッセル・クロウ主演で映画化したヒューマンドラマ。
天才数学者の苦悩と彼を支え続ける妻の愛を描き、2002年・第74回アカデミー賞で8部門にノミネートされ、作品賞を含む4部門を受賞した。1947年、プリンストン大学院の数学科に入学したナッシュは、周囲から変人扱いされながらも研究に没頭する。
やがて画期的な「ゲーム理論」を発見した彼は、その功績を認められマサチューセッツ工科大学の研究所に採用される。愛する女性アリシアとも出会い幸せな日々を過ごすナッシュだったが、国防省の諜報員パーチャーからソ連の暗号解読という極秘任務を受け、そのプレッシャーにより次第に精神のバランスを崩していく。
ジェニファー・コネリーが妻アリシアを好演し、アカデミー助演女優賞を受賞。
そしてBSでは、この映画をやった後、続いて下の「素数の魔力に囚われた人々」を放送して、それも見た。
こちらは、ドキュメンタリーで「リーマン予想」に取り組む学者たちの取り組みを紹介したものだ。これもなかなか面白かった。素数の現れるパターンと、原子レベルのエネルギーのゼロ点の出現パターンが非常に似ているというのは非常に面白いと思った。

「リーマン予想」は、ドイツの数学者・リーマンが1859年に提起し、150年たった今も解かれていない数学史上最大の難問です。
それは「“素数”がどのような規則で現れるか」という問いに答えるための重要な鍵です。
「創造主の暗号」とも言われる素数の謎をCGなどを駆使して紹介し、その魔力に取りつかれた天才数学者たちの格闘を描きます。
「NHKスペシャル 魔性の難問~リーマン予想・天才たちの闘い~」の拡大版です。
ニコニコ動画で見ることができるみたい。
リーマン予想・天才たちの150年の闘い (01 of 02)

そして、もう一つのアランチューリングの関するものも紹介しておく。
映画『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』予告編
「SHERLOCK シャーロック」のベネディクト・カンバーバッチ主演で、第2次世界大戦時、ドイツ軍が世界に誇った暗号機エニグマによる暗号の解読に成功し、連合国軍に勝機をもたらしたイギリスの数学者アラン・チューリングの人生を描いたドラマ。
第87回アカデミー賞では作品賞、監督賞、主演男優賞、助演女優賞など計8部門でノミネートされ、脚色賞を受賞した。1939年、第2次世界大戦が始まり、イギリスはドイツに宣戦を布告。
ケンブリッジ大学の特別研究員で、27歳にして天才数学者と称えられるアラン・チューリングは英国政府の秘密作戦に参加し、ドイツ軍が誇る暗号エニグマの解読に挑むことになる。
解読チームには6人の精鋭が集められるが、他人と協調することを嫌うチューリングとチームメンバーとの間には溝が深まっていく。チューリングを理解し、支える女性ジョーン・クラークにキーラ・ナイトレイ。

さらに、アランチューリングの話は、以下に投稿したように過去にNHKでみたようだ。

おもしろかったですね。
以下のサイトに有るように、ドイツの暗号機「エニグマ」を現実にナログ的な機会を作って解読したのに、超国家秘密なので、その功績は死後10年だか、
20年経ってやっと公開され、評価されたり、同性愛者なのか、同性愛者に仕立てられたのか、
国?あるいは、大きな力を持つ組織から女性ホルモンを注射されたりして、最後は自死の道をえらぶという、すごい人生だ。

最後に、私はリーマン予想やひも理論とかに興味があるのだが、興味のある方用に、先に述べたリーマン予想のゼロ点に関してもう少し詳しく述べているサイトを紹介しておく。
もちろん、「ゼータ関数の零点の分布」も行われ、リーマン予想の正しさはさらに裏付けられることはいうまでもない。
30年後|2047年、超ひも理論が「一つの理論」として完成する
超ひも理論はこの宇宙は数学的に論理的整合性を装備していることをわれわれに突きつけてきた。
それはまさに保型関数(モジュラー)であり、種々のゼータの統一といった数論の奥義が宇宙の根源に結びつくことの発見に他ならない。

映画『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』を見た。〜9.11を描いた良い作品。日本では劇場公開されていないんだろうな。〜

2023-09-12 10:23:46 | 映画、TV、ミュージカル、エンタ
映画『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』予告編1
このところ、ジャニーズの性加害問題の話題に巻き込まれているが、気分が落ち込むので、昨日は久しぶりにBSで映画を見た。タイトルは「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」、変わったタイトルだ。9.11テロの物語。ストーリーは以下に書いてある通り。トムハンクス、サンドラブロック共に好きな俳優なので、楽しみに見たが、彼らは脇役。
2005年に発表され、「9・11文学の金字塔」と評されたジョナサン・サフラン・フォアによるベストセラー小説を、「リトル・ダンサー」「めぐりあう時間たち」のスティーブン・ダルドリー監督が映画化。
9・11テロで最愛の父を亡くした少年オスカーは、クローゼットで1本の鍵を見つけ、父親が残したメッセージを探すためニューヨークの街へ飛び出していく。
第2次世界大戦で運命の変わった祖父母、9・11で命を落とした父、そしてオスカーへと歴史の悲劇に見舞われた3世代の物語がつむがれ、最愛の者を失った人々の再生と希望を描き出していく。
脚本は「フォレスト・ガンプ 一期一会」のエリック・ロス。オスカーの父親役にトム・ハンクス、母親役にサンドラ・ブロックらアカデミー賞俳優がそろう。
以下にあるように、主演の少年役はThomas Hornという人。素人らしい。素晴らしい演技。
Red beans
Thomas Hornが全力でリアル過ぎて、たかが映画だから・と突き放して観れません、ちょっと鳥肌が立つ映画です。

しかも、このThomas Horn。
役者だったわけではなく、クイズ番組に出演していた少年をたまたま観ていたプロデューサーが誘ったというズブの素人。
監督や演出、共演者が良かった部分もあったのだと思いますが、それでここまで出来るって凄まじい。
感想は、9.11の捉え方が、ヒーローではなく、一般の人で、劇的な内容ではなく、普通の人が経験しそうなエピソードで、これが本当だろうなと思った。
どうも小説の方が素晴らしく、映画は大事なところが省かれたりしているようだ。私としては映画で十分感動した。結末も、何かすごいことが起きるわけではなく淡々としている。それがいい。
大きな事件や戦争は、住んでいる人にとっては日常で、映画になるようなことは起きないが、その中に人を感動させる日常があると思う、そのようなことが表現されたこの作品は、私も傑作だと思う。しかし、この映画は日本で劇場公開されていないんだろうな。映画配給会社の忖度が気になってしまう。アマゾンプライムの作品を見ても、感じるが、そう、世の中には、日本では公開されていない良い作品がいっぱいあるようだ。
以下に、他の人の感想の一つを紹介する。
本を贈ってくれた友人に、読み終えた報告と謝意を表すると、「これこそが最高の911小説で、こういう実生活の中での葛藤を描いたものがあるべきだった」とメールで熱く語ってくれた。
普通の人達が、もしかしたら2度と癒えないかもしれないような心の傷にどう対処していくのか、それこそが今のアメリカに必要なものなのだ、と。原作はベストセラーになった。

だが、映像化された本作は、本国では不評だった。友人は憤懣やる方ないといった体で、メールで評論家たちがいかに愚かであるかとぶちまけた。
開明獣も映画を観て、これは911をテーマとした作品の中では最高傑作だと思った。
映画にしか出来ないことを、忠実にしてくれている、観るものの心に寄り添う作品だ。
これに不評な人たちは、映画はファンタジーだということを忘れてひまってるようだ。
開明獣は、こんなにも哀しくて切なくて、でも優しくて暖かい作品は、他にそうはないと思う。


”ジャニーズ性加害” クローズアップ現代を見た。〜さすが、NHK、メディアとして番組として取り上げ、認めるところは認めた。民放も報道としての姿勢を問われる。〜

2023-09-12 00:05:07 | ニュース
今日、NHKのクローズアップ現代でジャニーズ性加害の問題を扱っているのを思い出して、リアルタイムではないがNHKプラスでさっき見た。内容は、私がメディアに対して望んていたことに近い内容だった。出演していた弁護士も、まだまだ、ツッコミが足りないとの指摘だったが、ジャニーズ事務所が、「性加害があった」、「謝罪をして補償をする」ことを述べたのと同様に、NHKは裁判の結果がでた2004年あたりまで遡って、当時責任者であった人たちの意見が述べられており、自分たちの責任は重いとの言葉があった。また、民放の責任者あるいは担当者にインタビューをした結果も扱っていたのは、評価に値する内容だった。
ジャニーズ事務所が会見を行い、性加害があったと初めて認めた。
クローズアップ現代は5月に、この問題を報じて以降、取材を継続してきた。元ジュニアたちが明かしたのは、今なお続く性加害のトラウマだった。
そして、問題の背景として指摘される“メディアの沈黙”。
なぜNHKも含め、テレビ業界は長年、ジャニーズの性加害問題に向き合ってこなかったのか。
そして、二度と被害を起こさないために何が必要なのか検証する。
NHKと民放では、スポンサーとの関係において大きく異なるので、民放もぜひ同様に意見を発してほしい。各メディアが、自分たちで、忖度というか、真実追求より、利益優先に走った原因を調べるあるいは意見を述べること、今後の具体的アクションを示すことが急務ではないだろうか。
10月の番組再編に、何らかのアクションが見れないようなメディアは私は信用できない。まあ、私は以前から、エンジニアとして技術に関する報道を、見聞きしてキャスターやコメンテーターはほとんど信用できないと思っていたのだけど。。。
今、これを書きながら、ニュースゼロを見ているが、ジャニーズのニュースキャスターがニコニコしながら、ラグビーの話題を語っているが、すごい違和感を感じる。とても、まともには聞けない。実際、今このブログを書いていて内容は聞いていないのだが。。。。TVがついていて、バックグランドサウンドとして、音が流れているという状態。
有働さん、櫻井さん、小川さん、宮根さん、過去の古舘さん、久米さんは古すぎるかな?、その他、朝の番組はあまり見ないので、キャスターの名前が思い浮かばないが、キャスターと言われる人たちから、このNHKのクローズアップ現代で、聞けた担当者、責任者の意見として、忖度はあったのか、どうして忖度したのかなどの意見をぜひ聞きたい。


NHKの報道番組「クローズアップ現代」(クロ現)が11日放送され、NHKを含むテレビ各局がジャニーズ事務所の故ジャニー喜多川前社長による性加害問題を報じてこなかったことを反省し、取り上げた。
 番組キャスターのNHK桑子真帆アナウンサーは「被害者に事態を動かす役割を担わせてしまった。
この事実を重く受け止め、責任を痛感しています」と真剣な表情で語った。 番組では、最高裁がジャニー氏の性加害を認定した2004年ごろのNHK、民放それぞれの関係者、元関係者ら53人に取材を打診。その中から40人に取材できたとした。
 現在、性加害問題を担当しているNHKの社会部デスク、松井裕子氏がスタジオ出演し、NHK元司法担当記者の「芸能ネタは民放や週刊誌に任せておけばいい。NHKの報道では扱わないという風潮だった」という回答などを紹介した。

 その上で、松井デスクは「週刊文春」が過去に性加害を追及していたが「週刊誌の報道であること、芸能スキャンダルとみなしていたことによって、ニュースで扱うに値しないという声があった」と解説。「(男性に対する)性被害の意識の低さもあった」と続けた。

 桑子アナは「ドラマやエンターテインメントの部門では問題に向き合おうとせず、報道では性被害や芸能界で起きる問題の意識の低さがあったと言える」と同調した。

「ジャニーズ性加害問題当事者の会」から相談を受ける蔵元左近氏もスタジオ出演。「クロ現」の取材、検証に「率直に申し上げてまだまだツッコミ不足」と鋭く指摘。
「今回のような事件を再発しないことを考える上では、NHKの組織上、体制上の問題があったと思う。
それを究明するような徹底的な事実調査が必要。そのツールの一つとして、第三者委員会の設置も必要に応じて行われるべき」と提言した。

ジャニーズ性加害問題#2〜本当にタレントは関係ないか?そうではないと思う〜

2023-09-10 20:01:54 | ニュース
先日、ジャニーズ性加害問題について、書いたけど、その後ジャニーズ事務所の記者会見もあり、一言触れたい。
この問題について、タレントは関係ないということをよく聞く、しかし、私はタレントの責任はゼロではないと思う。
それは、私の知っている限り、ジャニーズタレントが、小さな不祥事を起こしても、おそらく事務所がそれを大事にしないようにメディアに働きかけて、揉み消したんだろうという事例はいっぱいあると思う。その際、その恩恵によくした(自分は黙って、事務所がメディアに圧力をかけて対応してくれた)タレントは、無関係というわけにはいかないだろう。事務所に助けてもらっており、まさにジャニーズ社長の事例と全く同じようにメディアの忖度によって、事務所に助けてもらって現在の自分がいるということだ。そのようなことが思い当たるタレントは、私は無関係と言っていてはいけないと思う。
新社長が、「人類史上最も愚かな事件」、「鬼畜の所業」と言った発言が心の底から本音であると思い、同感であるのなら、自分からこういうことがあり、私も同類ですと言ってほしい、あるいはメディアでこのようなことがあったという事例を示してほしい。しかし、人間は欲望のままに生きるので、それは難しいだろう。しかし、世間の皆さんは、そういう意味で、タレントには一切罪がないというのは疑問であるということはわかってほしい。
メディアについては、いろいろなコメントを読んでみると、第3者委員会をたちあげて、誰のどのような発言で、「メディアの忖度」が始まり、どのようにして、それが当たり前になったのかを明らかにしないといけないなどの意見がすでに出ており、私は前からそのような意見だったので、私一人ではないと安心している。そのような、具体的なアクションがないと再発防止にはならない。私はクレーム処理で、難しいけどそれを散々強いられてきた。メディアやタレント事務所においても、忖度を一掃するのは難しいと言ってしまうのではなく、ぜひ、何らかの具体的アクションを期待する。

ジャニーズ性加害問題 〜USの映画「シーセッド」のようなものが日本で作れるのだろうか?今後に注目したい〜

2023-09-04 19:48:03 | ニュース
ジャニーズ性加害問題がメディアで話題になっていますね。ジャニーズ事務所が5月7日に会見を開くというので、ともかくそれ待ちですね。
ジャニーズ事務所の創業者・ジャニー喜多川氏(2019年死去、享年87)の性加害問題を巡り、8月29日、事務所が設置した「再発防止特別チーム」が記者会見を開いた。約3カ月に及ぶ調査の結果、ジャニー氏による性加害があったことを認定。
被害者への救済策を打ち出すこと、ガバナンス強化のため藤島ジュリー景子社長(57)の辞任などを提言した。
ジャニー氏の性加害問題については、とりわけ日本では「週刊文春」が率先して報じてきた。世間の流れを変えるきっかけとなった記事を期間限定で特別に無料公開する。(初出:週刊文春 2023年6月15日号 年齢・肩書きは掲載当時のまま)
ジャニーズ事務所というかジャニーズという本人格の会社の問題は、社長が犯罪者であったということで、そのような会社をどう扱うかは世間なり、社会が判断することとなると思う。また、ジャニーズという会社は第3者委員会を設けて、先日その結果が報告された。私としては、もう一つの問題、「メディアはなぜある程度知っていたのに、見て見ぬふりをしたあるいは、放置した」ということに対して、メディア(新聞社、TV、雑誌など)は、会社と同様に、第3者委員会を設けて、中立の立場で、なぜこのようなことが起き、その原因は何で、今後このようなことが起こらないためには、現在のメディアの何が悪くて、組織や決定システムなど何をどのように変えなければならないかを調査しようとしないのか大疑問である。だって、このような社会を驚かす事件が起きた時にはメディアは「第3者委員会を設けて、中立な立場で検証すべきだ」と、過去何度も行言ってきたからである。
また、視聴者も我々も、声を上げるべきだろう。TVのキャスターがお声を上げるべきではないだろうか?まあ、キャスターは所詮TV局に雇われている身だから、そんなことはできないということなら、今後も「真実をお伝えするのが私たちの使命」とか言っているのは、今まで以上に????と思ってみるしかない。
メディアのこの件に関するコメントは「我々も真摯に受け止めなければいけない。。。。」などというのが、大半のコメントだが、真摯というのは「真面目に」ということの意味でしかない。具体的にどのようなアクションをするのか示してほしい。彼らはいつも、出来事が起こると会社や政府に「真摯というだけでなく、具体的な行動を示してほしい」とか言っていましたよね。今こそ自分たちが模範を示してほしいです。

そして、数日前、Amazon primeの中でおすすめで以下の映画を見た。これは、ハリウッドのワインスタインの性的暴行を記者が暴く内容のドキュメンタリータッチのドラマ。これを見て思ったけど、日本は、このジャニーズの性加害問題のドキュメンタリータッチのドラマを作れるのだろうか?メディアの側にいる人やクリエーターたちが、それだけの懐の深さというか問題意識を持てるかどうかが問われていると思う。これから、しっかり見て聞きたい。ジャニーズという会社の問題だけに矮小化してはいけないと思う。

映画プロデューサーのハーベイ・ワインスタインによる性的暴行を告発した2人の女性記者による回顧録を基に映画化した社会派ドラマ。
ニューヨーク・タイムズ紙の記者ミーガン・トゥーイーとジョディ・カンターは、大物映画プロデューサーのワインスタインが数十年にわたって続けてきた性的暴行について取材を始めるが、ワインスタインがこれまで何度も記事をもみ消してきたことを知る。
被害女性の多くは示談に応じており、証言すれば訴えられるという恐怖や当時のトラウマによって声を上げられずにいた。
問題の本質が業界の隠蔽体質にあると気づいた記者たちは、取材対象から拒否され、ワインスタイン側からの妨害を受けながらも、真実を追い求めて奔走する。
「プロミシング・ヤング・ウーマン」のキャリー・マリガンと「ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ」のゾーイ・カザンが2人の主人公を演じる。
「アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド」のマリア・シュラーダーが監督を務め、ブラッド・ピットが製作総指揮を手がけた。

居場所 大崎洋著 読了 〜競争しない、白黒つけない、友達無理に作らない、相談しない、合理性やルールから距離を取るなど共感できる〜

2023-09-01 11:46:06 | 
この本は、朝日新聞などでも紹介されていたかもしれないけど、ダウンタウンのまっちゃんが紹介していたので気になって予約したと思う。

私が考える自分らしさ

「自分商店」を出すと考えては

お笑い芸人をはじめとするタレントのマネジメントなどを行う吉本興業。4月まで会長を務めた大﨑洋さん(69)は、多くの芸人にマネジャーとしてつき、「ダウンタウン」の育ての親といわれます。
強い個性を持つ、あまたの芸人たちと接してきた大崎さんに、「自分らしさ」について聞きました。
Amazonでも評判がいいので、それも見て予約したんだろうと思う。
著者について
大﨑 洋(おおさき・ひろし)
大阪府堺市の庶民の家に生まれる。二浪してなんとか潜り込んだ大学でサーフィンにはまり、「将来は海の近くで銭湯でもやるか」と考えていたが、なぜか吉本興業に入社。理由は「私服で通えて、休みも多そうだったから」。1980年に大阪本社から東京事務所に異動すると「漫才ブーム」がやってきて、毎日2〜3時間睡眠でフラフラに。さあ、ますます東京で大活躍したろ! っていう時に、会社から「大阪に戻ってこい」と言われてNSCの掃除係に…。窓際人生のスタート。

そこで1期生のダウンタウンの漫才稽古を見て「なんやこいつら…」と衝撃を受け、頼まれてもいないのにマネージャーを買って出る。才能はぶっちぎり、でも光の当たらないダウンタウンのために『4時ですよ〜だ』(毎日放送)を自らプロデューサーになって仕掛けると、これが大ヒット! さあ、浜田、松本と東京進出! というタイミングで「お前だけ大阪に残れ」と再び左遷人事。「人生、思うようにいかんもんやなあ」と落ち込みながらも、「まあ、しゃーない」と切り替えて、若手芸人たちの場づくりに奔走。

その後、なんとか東京に行って、再びダウンタウンの大躍進を牽引。松本人志の『遺書』、浜田雅功の『WOW WOW TONIGHT』が空前の大ヒットとなる中、社内外の誰が味方で誰が敵かもわからない壮絶な日々を送る。2009年には社長に就任。60年間上場していた吉本興業を非上場にしたり、芸人の不祥事に対応したり、2019年に会長になった直後に「闇営業問題」が起きて世間からたくさんお叱りを受けたり。子供の頃から、

「大﨑は、わけわからんやつや。何考えてるかわからへん」

と言われて今に至るので、何を考えているのか少しだけお伝えしようと思って本を書いてみました。好きなものは、銭湯と豆腐とアジアのちょっと怪しげな街の雑踏。知り合いは多いですが、友だちは少ないです。お酒は飲めません。タバコはやめられません。苦手なものは「お化け」です。
目次は以下の通り。
激動の人生を歩んだ著者が、 自分や大切な人たちの「居場所」を つくるために心がけてきた 12の「しないこと」とは。
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01 置かれた場所で咲こうとしない
02 孤独を見つめすぎない
03 競争しようとしない
04 限界までがんばろうとしない
05 白黒はっきりさせようとしない
06 友だちをつくろうとしない
07 相談しようとしない
08 目的地を決めようとしない
09 合理的にしすぎない
10 みんなにわかってもらおうとしない
11 ルールを決めすぎない
12 居場所を場所に求めない
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この目次を見て、私は、先日「コンサルティング会社完全サバイバルマニュアル」を読み終えて、自分推してきた仕事のやり方が、間違っていなかったと思ったけど、仕事以外の行動についてもこの本は、共鳴することが多そうだと思った。特に、「競争しない」は、上に媚びてまで競争に勝とうとは思わなかったし、「白黒はっきりさせようとしない」は特の欧米人に対して、言いたいことだ。白と黒でなく、グレイもあるというのを、オレンジと、黄色を混ぜると緑になるといって説明したこともある。その他「友だち。。。」、「相談。。。」、「合理的。。。」、「ルール。。。」など、おもわず、「そうだ、そうだ」と言いたくなるほど共感する。
そんなわけで、今回も本の中から気になったキーワードを紹介する。
ー『リクルート・ワークス 2022年、2月、3月号より』 大崎氏は動の人だ。動きながら感じ。感じながら考える。それが暗黙知となる。その暗黙知を人と共有し、共感を得てコンセプトすなわち形式知にし、事業にまとめ上げていく。。。不適材適所、1番組1起業といった魅力的な言葉がポンポンと飛び出す。。。。
ー白黒つけるのが本当に正しいのか?
ー『野中郁次郎先生は、こんなこともおっしゃっています。「人間はそれぞれが別の主体でありがながら、共感し合って、相互に理解し合う『みんなの主観=相互主観』をつくる」と。。。「一人で100%のものを仕上げよう」と思わずに、40%でまず会議に出してみる。未完成のうちにみんなと共有したほうが、客観的な意見が聞けるし、いろいろな気づきも得られるし、結局、より良いものができるでしょう。〜これってまさに私が実践していたことです。技術屋さんは、100%あるいは120%を目指しがちで、結果、無駄なことをして効率が落ち残業が増えているとしか思えない。皆批判されるのを嫌がるけど、皆批判は上手いので、それを利用しようというのが私の主義でした。〜
ーさんまくんはまだ独身でしたが、あっさりこたえました。「大崎さん、しゃーないもんは、しゃーないちゃうん?」。。。「しゃーない」という言葉にほっとしました。
ー好きで、お金が稼げて、仕事になること、好きで、役に立って、人に認められること、「そんなこと言われたら、好きなことはない」と悩んでしまう人がたくさんいるのは当たり前という気がしてきます。
ー俺のやりたいこと
・ぼーっと散歩すること
・銭湯に入ってぼーっとすること
・読みたい本を読むとはなしにぼーっと読むこと
中略。やりたいことが見つからないと、自分がダメ人間のように思えてしまう。
〜私の同僚が、上司から「お前は何をしたいのだ」、答えは「おでんで一杯」と答えたエピソードを思い出します。人間そんなもんですよ。笑〜
ー『吉本を新宿の廃校跡地に移転する話の中で』、「小学校の古びた校舎で働く」ことで他の会社には生み出せない”けったいなもの”が生まれると信じています。
・なつかしさがある
・愛がある
・笑い声がある
効率化だけを求めてしまったら、消えてしまう雑味が、学校には残っています。
〜そうだ、そうだ!〜
ーやたら増えているルールですが、
・言い間違えたら、言い直す
・不適切な発言は、訂正する
・ルール違反を「許す許さない」の前にルールを見直す
杓子定規にルールに合わせて裁いたほうがいいもの、ルールで裁けないものは、整理整頓して分けるのがいい。

まっちゃんと大崎さんとの密接な関係を配慮すると、あまり期待せずに、読んだのですが、共感するとこが多い本でした。Amazonの評点も4.3とかなり高いのは満遍なく広く評価されているようです。このような本が評価されるのなら、今の効率や合理性に偏った判断も変わればいいのに。