温故知新~温新知故?

音楽ネタが多いだろうけど、ネタのキーワードは、古きを訪ねて新しきを知ると同時に新しきを訪ねて古きを知るも!!

女らしさは誰のため? ジェーン・スー 中野伸子著 読了〜正解や最適解を得られずに悩むことが我々の繁栄に寄与したのかも〜

2024-07-13 17:56:42 | 
この本は、カミさんの希望で借りた。ジェーン・スーのTBSラジオ「生活は踊る」は私の愛聴番組である。東京へ行く車の中でラジオクラウドでいつも聴いている。
カミさんの読みたいという要望で借りたのだが、ラジオで興味があったので私も読んでみたら、なかなか興味深いキーワードがいっぱいあった。以下に列記する。

ー中野:「若さ」や「美人」のように、一般的に「得」と世間にみなされているものは、ほとんど長期的には使えない価値なんだよね。
ースー:おっしゃる通り、すべての人類は今日が一番若い。そして明日になると1日分、年を取る。
ー中野:損得というのは必ずしも一元的ではない、金銭的報酬・物理的報酬だけが報酬ではないんです。人間としてどう扱われるか、という社会的報酬、もっとシンプルな感覚的報酬、知的好奇心がみたされる知的報酬もある。
ー「おごられる」ことは相手の支配を受け入れること、中野:私自身は、おごられることはそう好きな方じゃない。ちょっと気が重い・・・・「自己決定権を手放すことことにつながりかねないから」なんだよね。
ー「男ウケ」と「女ウケ」。中野:「加齢による劣化を少しでも感じさせない」ということにいつも心的リソース割かなきゃいけない。・・・・でも女ウケを考えた場合は、価値が目減りしないんですよ。
ースー:保守系の女性政治家って保守的な男性にウケが良いスタイリング、メイク、髪形をしているよね。あの界隈では「男ウケする女」のほうが都合がいいのかな。
ー東大のサークル。中野:飲み会の支払いは「東大男子5000円、女子は1000円、東大女子は3000円」みたいな価値設定になるんです。
ー中野:仕事ができない男の課長はいても、仕事ができない女の課長はいないからね。
ースー:今後は「仕事ができない女性管理職」が爆誕していいんですよ。
ー中野:IQが高いからといって生きやすいわけでも何でもないしね。スー:説得力ある。中野:すごくあるでしょう?(笑)生きづらいですよ、むしろ、でもIQが高いと「ずるい」とか妬まれるのに、コミュニケーション能力がある人は「コミュ力高くてずるい」とは言われないんだよね。
ースー:死ぬまでの間は環境の変化に伴って「私の幸せ」を相対化させていけばいい。「これさえあれば絶対に幸せ」ではなく、幸せな状態を導く手段を変化させていくのです。
(ベティ・L・ハラガンによれば、男性は、子供の頃から個人の利益より集団の利益を重んじるゲーム(野球やサッカーなど)に親しんでいるから)相手に自分を理解させるよりも、互いの利益を減じない方法を採用するのは、彼らの方が得意なのです。
ー中野:「誰かのために生きる」って、恐ろしいことに、実に心地よいことなんだよね。
ー中野:「地球にやさしい生活を」という言葉をよく聞くけど、あれは人類の生存にとって都合の良い「完新世の地球をそのまま保つ」という意味しかないとも言える。だって、地球は別にどんな変化が起きようが何とも思わないでしょうからね。
ー中野:(正解をもとめない)バカロレアはそういう意味で、すごくいいトレーニングになるんじゃないかな、日本人は正解を選ぶ力は世界的に見ても高いはずよ、でも失敗を修正する力は低いかもね。
ー中野:あなたは選んだ答えを正解にできる人だから、と、以前、ある人に言われたことがあった。
ー中野:個性は悪目立ちしてしまうために足を引っ張る特性にもなりかねない、個性を伸ばそう、というお題目は、まあ、まずきれいごとの域を出ないといっていいだろう。
ー中野:ある確率で最適解を選ばないことが、私たちの繁栄のカギであったのなら、今もその性質が私たちの中に残っている理由が明確になる。いわば、私たちは、よく迷い、よく間違えるように仕組まれているということになる。

死ぬまでの間は環境の変化に伴って「私の幸せ」を相対化させていけばいい。「これさえあれば絶対に幸せ」ではなく、幸せな状態を導く手段を変化させていくのです。ーーー絶対的な幸せなんてない。幸せに思うことが大事。
「誰かのために生きる」って、恐ろしいことに、実に心地よいことなんだよね。ーーー安易に誰かのために生きるなんて言わないし、そうしないほうがいい。
「地球にやさしい生活を」という言葉をよく聞くけど、あれは人類の生存にとって都合の良い「完新世の地球をそのまま保つ」という意味しかない。ーーー賛成!!!

私は正解を求めたり、最適解を選ぶ会社生活は心地よくなかった。むしろ、正解や最適解をもとめられず、悩んだおかげで我々は繁栄してきたのかもしれない。!

面白く、興味深い内容の本でした。


小池さんは本当に圧勝か?その2〜私と同じことを指摘しているジャーナリストがいた〜

2024-07-10 17:09:34 | ニュース
先日、以下のように都知事選、小池さんの圧勝ってほんと?という投稿をした。
都知事選、小池さんの圧勝ってほんと?

石丸さんと、蓮舫さんの各得票数を足し算すると1,658,363+1,283,262=2,941,898 約294万票、小池さんの各投票数役292万票を上回る、すなわち、小池じゃダメだという人が小池さんで良いという人の数を上回る。
そして、コメンテーターとかジャーナリストで、このような指摘をする人がいないと書いたが、私と同様の指摘をしている人がいたので紹介する。
でも日本とは選挙制度が決定的に違うところがある。
それは、第一回目の選挙で、過半数に届いた候補者がいなかった場合は、上位の二人(まれに三人)で、1週間後にもう一度2回め投票(決戦投票)をすることである。
この記事によれば、少なくともフランスは、各得票数が過半数に達しなかった場合は、上位2人で決選投票をするということだそうだ。日本もそうすべきでしょう。過半数とっていなくて、圧勝とか言われて当選するんぽは私は納得がいかない。このようなところでも日本の選挙制度は未熟ですね。こういうことを許していることが裏金とか忖度を許す日本の政治に繋がっていると思う。私に何ができるかわからないが、一応ブログに投稿するというアクションをしている次第です。

都知事選、小池さんの圧勝ってほんと? 〜小池さんではダメだという票の総数約294万票は、小池さんの約292万票の得票数をうわまわっている〜

2024-07-08 13:01:40 | ニュース
都知事選は小池さんが勝ったようですね。
メディアは小池さんの圧勝と言っているけど、少なくとも、石丸さん、蓮舫さんの各得票数は小池さんの獲得総数をうわまわっている。
小池百合子 2,918,015票
石丸伸二 1,658,363票
蓮舫 1,283,262票
石丸さんと、蓮舫さんの各得票数を足し算すると1,658,363+1,283,262=2,941,898 約294万票、小池さんの各投票数役292万票を上回る、すなわち、小池じゃダメだという人が小池さんで良いという人の数を上回る。
これで圧勝と言っていいの? 今日のTVを見ていてもこのような視点を示すコメンテーターは今のところいないみたい。
メディアも小池さんを持ち上げてすぎているのでは?

テオヤンセン展に行ってきました

2024-07-03 19:36:19 | その他
7月2日、梅雨の合間の曇りの日を選んで、静岡県立美術館のテオヤンセン展行ってきました。
オランダのアーティストであるテオ・ヤンセン(1948-)によって創り出されたストランドビーストの世界を体感できる展覧会です。
ストランドビーストはプラスチックチューブやペットボトルなど、身近な素材から構成され、風力によって歩行などを行う仕組みを備えています。
本展では様々な種類のストランドビーストとともに、映像やスケッチを展示することで、テオ・ヤンセンによる創作の秘密に迫ります。
展示室では、巨大なストランドビーストを動かす実演(リ・アニメーション)を行い、迫力のある姿をご覧いただけます。
県立美術館入り口。

入り口を入るとすぐに展示があります。

そして階段を上がって2階へ。
展示物には、それぞれ左のような説明があります。下のように展示物は大きいです。

図面のようなものも展示されていました。
材料素材についての説明
ストランドビーストについての説明
ストランドビーストの一生という説明パネル。
テオヤンセンの作品の変遷説明パネル。
クランク機構を手で回して確認できる展示もありました。

彼の作品は、基本的に風を動力として動きます。
その他波打つことによって前進する機構もあります。


先端にチューブがあって、それが水を感知すると水を避けて方向を変えるという機構があります。
購入したストランドビーストの模型。買ってしまいました。まだ作成していません。
テオヤンセンについては、以下のサイトも参考にしてください。
静岡展示会

4月13日(土)から静岡県初の展示会が行われます。会場となるのは40年近くの歴史を誇る静岡県立美術館。当美術館にはロダンの作品32点を展示したロダン館も設置されており、キネティックなストランドビーストと静的な彫刻作品の両方を味わうことができます。展示会は7月7日まで。

静岡県立美術館ウェブサイト

 ファラオの密室 白川尚史 著 読了 〜ミステリーというよりも歴史小説のよう!〜

2024-06-24 16:12:50 | 
この本は、『このミステリーがすごい!』大賞・大賞受賞作!というので図書館で予約。
第22回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞受賞作!

紀元前1300年代後半、古代エジプト。
死んでミイラにされた神官のセティは、心臓に欠けがあるため冥界の審判を受けることができない。
欠けた心臓を取り戻すために地上に舞い戻ったが、期限は3日。
ミイラのセティは、自分が死んだ事件の捜査を進めるなかで、やがてもうひとつの大きな謎に直面する。
棺に収められた先王のミイラが、密室状態であるピラミッドの玄室から消失し、外の大神殿で発見されたというのだ。
この出来事は、唯一神アテン以外の信仰を禁じた先王が葬儀を否定したことを物語るのか?
タイムリミットが刻々と迫るなか、セティはエジプトを救うため、ミイラ消失事件の真相に挑む!
浪漫に満ちた、空前絶後の本格ミステリー。
内容だが、ミステリーというよりも歴史小説のようだった。それはエジプトの古代ピラミッドを作っていた時代の様子がわかるのだ。それも小難しい歴史書ではなく、ミステリーを楽しみながら、古代のエジプト人の生活を垣間見ながら知ることができる。また、当時のエジプト人独特の考え方を他の国の人から見ると当たり前の疑問が生まれるという視点も描かれている。

『このミステリーがすごい!』大賞選考委員も絶賛のようです。
【選考委員 大絶賛!】
死者が甦る世界でなければ書けない魅惑的な謎に正面から挑んでいる。
これだけ野心的な設定を用意して、壮大な物語をきちんと着地させた点を高く評価。
このミステリーはたしかにすごい。
――大森 望(翻飲家、書評家)

現世に蘇ったミイラが何の違和感もなく受け入れられるあたり、
落語にも似たとぼけた味わいがあり、思わず吹き出しそうになった。
奇想天外な謎作りといい友情溢れる人間関係劇といい大賞の価値あり。
――香山二三郎(コラムニスト)

探偵役がミイラ、タイムリミット有り、不可能犯罪のほか謎がちりばめられ、
読ませるポイントが随所に用意されている。
古代エジプトに興味をもてない方々もぜひ読んでほしい。
――瀧井朝世(ライター)
下の著者白川尚史さんのインタビュー記事でも紹介されているが、著者は若いし、取締役(マネックス、AIベンチャー関係のよう)もしている。それも非常に意外で興味深い。
ピラミッドの構造、どのように遺体が移動したかなどの記述を読んだ際に、これは文系でなくて理系の人かなと思った。
ブルー・オーシャン戦略で古代エジプトに挑む
 宝島社主催の第二十二回『このミステリーがすごい!』大賞の大賞を受賞した『ファラオの密室』は古代エジプトを舞台にした作品。著者の白川尚史は34歳の若さでマネックスグループの取締役を務めるビジネスマンだ。なぜ小説を書こうと思ったのか、なぜミステリーなのか、なぜ古代エジプトなのか。受賞作とその背景について話を聞いた。
取材・文=瀧井朝世 撮影=浅野剛
大賞受賞作は古代エジプトが舞台

 探偵役はなんと、ミイラである。自分の欠けた心臓を探すために三日間だけ現世に蘇った死者が、自身の死の謎と、ピラミッドから王の遺体が消失した謎を追いかける──そんな意表を突く設定で第二十二回『このミステリーがすごい!』大賞の大賞を射止めた白川尚史さんの『ファラオの密室』。歴史ものと聞くと構えてしまいそうな読者にも分かりやすい描写で、本格的な謎解きと人間ドラマを堪能させるエンターテインメント作品だ。
非常にユニークで面白い本に会いました。
下にAmazonの読者コメントもいくつか紹介しておきます。
ALFA
作品の世界観に気付くと引き込まれていました
なんでしょう、読み始めて気が付いたら、設定や人物、展開に違和感なく思考が溶け込んでいる私がいました。
不思議ですが、極端な登場人物などでてこず、フックになるようなエピソードを出してくるようなものでもないのに。
しかしながら、終わった後に爽やかなのは本当に不思議です。
たぶん読後、読んでいる途中の方には理解してもらえるのかな、と。 とりあえず手に取って読んでみましょう。
長々とした設定紹介、人間関係紹介、この作品はこういう作品なんだよ、という私にとっては疲れる出だしではありませんでした。

ソース

古代エジプトの独特な世界観に引き込まれた
ミステリーはそこまで読まず、エジプトの様式なども全然知らないで読んだのですが、とても楽しく読めました。読後感も良いです。
他にもあるんでしょうが、自分はミステリーで、ここまで宗教というか神を前提とした物語が展開されているものを初めて読みました。雑に言えばファンタジー色が強いとも言えるのかもしれませんが、世界観がうまく描写されており、引き込まれました。ストーリー的にもとても良かったと思います。
以下面白いと思った部分です。
主人公が冥界から現世に戻り、周りが普通に受け入れるという状況にまず面白みを感じましたね。現代からするとつっこみたくなる設定ですが、エジプトの死生観などが分かりやすく描かれているおかげで、すんなり受け入れることができたと思います。
死後の世界から戻る際、死ぬと心臓が秤に乗せられて、羽より重かったら魂が消されるという、そんなん絶対無理やん!って設定もガチで描写されており、大多数の人間にとっては怖い世界だなぁと思いました。
次に、短い本ながらキャラが魅力的だと思いました。奴隷が普通にピラミッド建設に使われている厳しい世界では、優しさがより際立ちますね。
誰がとは書きませんが、ヒーローみたいなカッコいい奴(そこまで描写は多くないですが)がいます。そういうキャラがいる小説はお気に入りになりやすく、この本もそうなりました。

最後に、物語の終わり方がいいと思いました。詳しくは書きませんが、すっきりできて、いろいろ希望が持てるエンドで良いと思いました。
以上、あまりミステリーを読まない自分ですが大変面白く感じ、本来移動中のみ読もうと思っていたものを、そのまま家で読んでしまいました。それくらい面白いと思った今作、興味ある方はエジプトだからと尻込みせずぜひ読んでみていただきたいです。

イーロン・マスク 下 ウォルター・アイザックソン  井口耕二著 読了 〜イーロン・マスクの意外な一面を知った〜

2024-06-03 11:37:12 | 
イーロン・マスク下 を読了した。
下にあるように4月に読んだ上巻の続きだ。
まず、この本は上下2巻あるが、この上巻を読んでる途中に下巻を予約したので、下巻の順番が来るまでまだ数週間(所蔵5冊で12番)あるので、まず上巻を読んだところで投稿することとした。
この本の作者と訳者は、下にリンクを書いたけど、以前読んだ「スティーブ・ジョブズ」(下にリンクを書いた、上の写真でわかるように、この頃は本買っていたんですね。
あるいは何回か読み返すつもりで買ったのかな?)と同じ人だ。この「スティーブ・ジョブズ」は以前読んだとき面白かったので、今回も460ページだけど1日50ページくらい楽しくスムーズに読めた。
それぞれの章が5~6ページくらいで細かく分かれているので、読みやすかった。
目次は上と同じように以下の通り
第52章 スターリンク スペースX
第53章 スターシップ スペースX
第54章 オートノミー・デイ テスラ
第55章 ギガテキサス テスラ
第56章 家族
第57章 フルスロットル スペースX
第58章 ベゾス対マスク(第2ラウンド) スペースX
第59章 スターシップのシュラバ スペースX
第60章 ソーラーのシュラバ
第61章 夜遊び
第62章 インスピレーション4 スペースX
第63章 ラプターの大改造 スペースX
第64章 オプティマス誕生 テスラ
第65章 ニューラリンク
第66章 ビジョンのみ テスラ
第67章 お金
第68章 今年の父
第69章 政治
第70章 ウクライナ
第71章 ビル・ゲイツ
第72章 積極的な投資家 ツイッター
第73章 「申し入れをした」 ツイッター
第74章 熱と冷 ツイッター
第75章 父の日
第76章 スターベースのオーバーホール スペースX
第77章 オプティマスプライム テスラ
第78章 波乱含み ツイッター
第79章 オプティマス発表 テスラ
第80章 ロボタクシー テスラ
第81章 「洗いざらい」 ツイッター
第82章 買収 ツイッター
第83章 三銃士 ツイッター
第84章 コンテンツモデレーション ツイッター
第85章 ハロウィーン ツイッター
第86章 青いチェックマーク ツイッター
第87章 オールイン ツイッター
第88章 本気 ツイッター
第89章 奇跡 ニューラリンク
第90章 ツイッターファイル ツイッター
第91章 迷い道 ツイッター
第92章 クリスマスの大騒ぎ
第93章 軍用AI テスラ
第94章 人間用AI X・AI
第95章 スターシップの打ち上げ スペースX
私は、この本を読む前は、イーロン・マスクはスティーブ・ジョブズ以上に資本主義の成功者で頭に金儲けしかない男かと思っていたが、この本を読むことによって、そんな彼の違った面を知った。悪い所だらけかと思ったが、結構良い所もあるし、感心する言動もある。人類を救うために、火星に人類を移住させるのが目標のようだが、その他にも、子供はたくさん産まなければいけないなどの思いがあるようだ。技術的には、以下の「5つの戒律」が共感できる。
  1. 要件はすべて疑え。国の要件もせいぜい「勧告」として扱え。
  2. 部品や工程はできる限り減らせ。減らしすぎて後で増やすくらいが良い。
  3. その上で、シンプルに最適にしろ。
  4. さらにその上で、サイクルタイムを短く、スピードアップしろ。
  5. そして最終的に自動化しろ。
この目次からわかるように、マスクは、テスラ、スペースX/スターリンク部門、ツイッター、ザ・ボーリングカンパニー、ニューラリンク、X・AIという6社を経営している。

また、スターリンクやスターシップによって、宇宙での通信衛星も何個も打ち上げており、スターシップによってロケットは20回以上?宇宙に飛ばしておりNASA以上だし、かつブースター?は回収して使える用にしている。つまり以下のエピソードでわかるが、戦争でも絶対の力を使おうと思えば使える状態なのだ。その気になれば戦争を支配できる。
ーエピソードー
「第70章 ウクライナ」でマスクは、ウクライナのロシアの妨害で使えなくなった衛星通信をスターリンクで復活させて無人潜水艦でロシアを攻撃したいという要求を断っている。”マスクは無人潜水艦の設計は素晴らしいと思うが、接続の回復はできない。ウクライナは「やりすぎて、戦略的敗北の道を進んできる”と言って断ったとのことである。

その他の印象に残ったエピソードを以下に紹介する。

ーマスクはツイッターで「最近はメディアがどんどん集団的浅慮に走って同調圧力が高まっており、みんなと足並みをそろえなければ排斥されたり黙らされたりすることになります。」 ”確かに!、私も同じように思う”

ーマスクは自律運転にオールインする。自動運転でなく自律運転すなわち車を持つ必要がなくなるものを目指している。鍵を握るのはロボタクシー。「運転手なしで、呼べば来て目的地まで乗せていってくれ、そこから次の乗客の元へ走り去る。」これが自由に手軽に利用できたら、車を持つ必要はない。 
”まさにその通り、自動運転でなく自律運転にしなくちゃ!、でも、自動車要らなくなる?!”

”自動運転でLiDAR などのセンサーより、画像による情報を大事にすること、なぜならテスラによって、多くの画像データがテスラにはすでに蓄積されている。”

ーニューラルネットワークプランナーが解析したテスラの自動運転映像は、2023年の頭、1000万フレームほどに達した。でもこの方法では、平均的なドライバー並みの運転しかできるようにならないのではないだろうか。
「それは違います。状況に上手に対応した例だけを使っているからです」とショフ(担当者)は言う。
そんなある日、ショフが最新の成果を見せてくれた。すごいなと感心しつつ、マスクは、そもそもこういうことをする必要が本当にあるのかという疑問を感じた。大がかりすぎるのではないか?ハエを殺すならハエたたきにすべきで、巡航ミサイルを使うのは愚の骨頂だ。(私も同感。このようにマスクはまともだ。)ニューラルネットワークというややこしいことは、ほとんど遭遇しない特殊ケースに対応する以外には不要なのではないか?
”これが上で述べた自律運転に関連するエピソードだ。色々なシチュエーションで、人間がどのように行動をしているかが動画として蓄積されているのは、他の会社ができていないことだろう。私は自動運転に疑問を持っているが、このような事例を動画として持っていて、それがAIの学習データとして何年も築先され適切に使われるのであれば、人間を超えるかもしれないと思う”

ーさ、出発だ。駐車場に止めた車の中で、マスクが行き先を地図で指定し、完全自動運転をクリックする。そして、ハンドルから手を離す。表の道路に出たところで、さっそく、ひやりとする状況に直面した。自転車がやってきたのだ。
「我々はみんな息を飲みました。自転車はおかしな動きをすることがありますから。とショフは言う。
だがマスクは気にした様子もなく、ホイールを握ろうという動きも見せなかった。車は自動的に道を譲る。
「人間ならそうするだろうなと思う動きをした。」
”自転車厄介ですよね、人間は、何年も運転してきたドライバーであれば、この自転車は、こんな特徴的な動きをしているから、こんなシチュエーションでは、こんな動きをしそうとか予測できる、そして、たぶん現状のセンサーだらけの自動運転車より上手に対応できるはず。”

著者のウォルター・アイザックソンは本当にマスクに信頼されているのだなあと思わせる記述がたくさんある。それは、マスクの各企業の重要な決定がどのような経緯を経てなされているかが書かれているからだ。マスクが何を悩み、迷っているかが記述されている。そのような場に著者が同席しているし、メールなどが送られているのだ。

ジョブズの本は、私はアップル勢品を愛用しているので、面白そうと思ったし、面白く読めた。しかし、イーロン・マスクについては、あまり好印象を持っていなかったので、期待していなかったが、この本で彼の違う面を知って、むしろジョブズより、好印象を持てる部分があることを知った。面白い本でした。

なお、この本意はマスクが自分の赤ちゃんの世話をする写真がいっぱい載っている、それも違うマスクを知るのに良い資料だ。



世界でいちばん透きとおった物語 読了 〜紙の本でしかできない仕掛けってなに? ぜひ体験してほしい。タイトルもいい〜

2024-05-18 21:31:39 | 
この本は、いつもの朝日新聞の書評ではなく、以下の愛聴番組である東京MXの「5時に夢中」の新潮社執行役員の中瀬さんの推薦本だったと思う。タイトルも意味深で興味深かった。
中瀬親方のコメント「この本は文庫書き下ろしで、電子化は絶対に不可能。つまり、紙の本でしか体験できない特別な感動が味わえるということで、YouTube でバズって、それが各方面に飛び火して話題を呼んでいる大注目の1冊で、今ものすごく売れています。ネタバレ不可なので、何も情報を入れずに読んでほしい作品です。
内容は、いろいろな書評にあるように紙の本でないとできない仕掛けがある。これはすごいとしか言いようのない仕掛けである。
その仕掛けについては、ネタバレになるので書くことができない。いやあ、本当にすごい仕掛けだ。著者も、編集者も、構成者も大変だったろうとだけ書いておく。私も後半で、もう一度初めに戻って何ページも確認した。
いや、感動の本でした。皆さんも、ぜひこの感動を体験してほしいです。
下に作者とのインタビューがあったの紹介する。
文庫書き下ろしのミステリー小説『世界でいちばん透きとおった物語』(新潮社)が快進撃を続けている。2023年5月の発売後、動画メディアでの紹介をきっかけにヒットの波に乗り、25万部を突破。帯には「紙の書籍でしか不可能」や「ネタバレ厳禁」がうたわれ、期待値の高さに応える巧みな仕掛けが、既読者のクチコミを呼び、未読者の好奇心をかき立てた。電子化時代に大胆な「紙のトリック」を打ち出した著者に、創作の背景を聞いた。
インタビューの中で、作者が言っているし、作品の中で、小説家が参考にしたと言う本は気になるな。探して読んでみたい。
作品の原点となった少年時代の衝撃の読書体験 ――本作は、杉井さんが今までの読書体験の中でも最大の衝撃を受けたという「ある小説」にインスパイアされて書かれたことを公言されています。改めて、その一冊との出合いについて教えてください。

米、2029年までに新車への自動ブレーキ搭載を義務化(ロイター)だそうだ〜安全は売り物ではない、これはいうまでもなく、当たり前のこと〜

2024-05-05 15:48:00 | ニュース
昨日東京へ移動、連休中だったので渋滞が心配だったけど、昨日はガラガラだった。2日に娘夫婦が孫を連れてきて、会社が終わって夜遅く東京出発で浜松に着いたのは3日の午前3時だった。4時ごろやっと寝れた。娘家族は、3日はスケートや浜松祭りを楽しんで、そして4日は昼少し前に浜松を出発し、我々も少し遅れて出発して、15時過ぎには東京に着いた。
さて、そんなこんなで慌ただしかったので投稿が遅れてしまったけど、数日前にロイターで以下の記事を見つけた。
米、2029年までに新車への自動ブレーキ搭載を義務化 配信 2024年4月30日 15:44更新 2024年4月30日 16:24 ロイター [ワシントン 29日 ロイター] - 米運輸省道路交通安全局(NHTSA)は29日、2029年9月までに、米国で販売されるほぼ全ての新型乗用車とトラックに、衝突被害軽減ブレーキ(AEB)の搭載を義務付ける方針を発表した。これにより年間少なくとも360人の命が救われ、2万4000人の負傷が防げるとしている。
これは全く正しいと思う。安全に関する価値のある技術(本当に安全に寄与する技術)は、商品競争をするのではなく、義務化するべきだ。これは当たり前のことだと思う。日本では某社が、緊急ブレーキなどの安全を売りものにしたコマーシャルをしているけど、私はおかしいと思っている。そんなに本当に安全ならそれを売り物にするのではなく、広く世間に普及すべきでしょう。また、メディアやコメンテーターもそのような発言や追求をすべきでしょう!
これは当然誰もが気がつくべきことなのだけど、なんか日本の世の中はおかしくなっていると思う。

続 窓ぎわのトットちゃん 読了 〜戦争時の庶民の日常体験がさりげなく描かれているところが感銘を受ける〜

2024-04-25 13:25:36 | 
この本は、やはり朝日新聞の読書欄を読んで予約した。現在予約数は228と多いが所蔵数が24冊もあるので、割とすぐに順番が来た。

著者のあとがきにもあるが、この本は「私が経験した戦争のことを書き残しておきたいと考えたことが、『続 窓ぎわのトットちゃん』を書くきっかけの一つだということも、このあとがきに書いておきたかった」とのことだ。おかげさまで、以下の私の感想を書くことができる。
この本のなかで、私の印象に残ったのは、「トット、疎開する」という章だ。そこには、戦争中、疎開先への移動、疎開先での生活などが描かれている。過去に「シリア 戦場からの声 単行本 〜桜木 武史 (著)」という本を読んだときにも目から鱗だったのは、戦争をしている国には普通の日常生活があるということだ。戦闘ばかりではない、普通の庶民は毎日を戦争前と同じように生きているのだ。
「犠牲者が何百人でた、悲惨です、私は憤りを感じます」みたいないかにも正義のジャーナリストという感じで、報告するが、それがいかに虚しいかが分かる。
みなこの桜木氏のように反政府軍の兵士と一緒に銃も持たずに戦闘に同行せよとは言わないけど、このようなひとが報告する内容と比べると、ネット検索や安全が確保された中での取材は虚しいかが分かる。
しかも、桜木さんは「死」でなく「生」に重きをおいて報告してくれる。
だから、この黒柳徹子さんの戦争体験で語られる小さな日常ではない体験を語り継ぐことが大事だと思う。わたしは70歳を超えたが、この本のような体験はしていないが、それをリアリティを持って語ることができる最後の世代だと思いう。
一番、強烈なのはトットちゃんが混んだ列車で駅に停車した際に、窓からお尻を出しておしっこする場面だ。トットちゃんは、その前に一度列車のトイレに行くのだが、トイレのまわりに人がいっぱいだし、便器の向こうに男の人が座っていて、とてもおしっこはできなかった。また、トットちゃんが窓からする前に、親切な隣のおばさんが、こうするんだよとやってくれたので、なんとか用をたせたという話だ。トットちゃんが混雑した社内をトイレに行くまで、周りの人が親切に道を譲る様子も、今とは違う何かを感じる。
そもそも、トットちゃんは青森まで疎開するのに当然おかあさんと兄弟は一緒にいたのだが、上野駅ではぐれてしまい、次の列車で行くことになるのだが、そのときも今とは違いまわりは最小限の親切心で接してくれる。
疎開先の青森ではリンゴ小屋に住むのだが、ふろしき代わりに使っていたゴブラン織の生地を、今度はソファがわりに使ったり、さらにはトットちゃんの確か入学式の服にまで利用するのである。
ほかにも、当時、移動の時は、お米は、米そのままで携帯し、訪れた先の近くで、お米を炊いてくれませんかとお願いして炊いてもらったり、おにぎりにしてもらったのだそうだ。お米は炊いてしまうと、腐る前に食べなくてはいけないので、炊かずに持ち歩いていたのだそうだ。
また、トットちゃんのママは、食堂のようなことをやって商売し、その後家を建てるくらいの蓄えを貯めることになる。
これらの逸話は、まさに先の桜木 武史 氏著の「シリア 戦場からの声」を読んで私が書いた「「死」でなく「生」に重きをおいて報告してくれる。」という部分だ。みな生きるのに一生懸命だ。


恐竜王国 繁栄の秘密 - フロンティア - NHKを見た 〜恐竜は三畳紀の雨季によって繁栄したんだ。また、過去、砂漠の下には文明があったんだ〜

2024-04-21 14:25:41 | 映画、TV、ミュージカル、エンタ
4月16日ににNHKで恐竜王国 繁栄の秘密を見た。最近、紀元前1万年以上前に文明があったようだということを知り、興味があって、恐竜のいた時代にも興味を持っている。
恐竜王国 繁栄の秘密
初回放送日:2024年4月16日
地球上で最も長い間君臨した生物・恐竜。彼らはどうして繁栄することができたのか?その理由が最近になってわかってきた。秘密は2億3千万年前におきた地球の大異変だ。
恐竜が誕生した三畳紀、乾燥した気候で生きものたちにとっては厳しい環境だった。ところが三畳紀の中期に約200万年だけ雨の量が増えた。この雨が恐竜たちに恵みをもたらしたいう。
他にも生きものがいたのに、なぜ雨は恐竜だけを繁栄させたのか?そもそもなぜ雨が降ったのか?研究者たちは、世界各地に散らばっている証拠をもとに、地球と恐竜の壮大なストーリーを紡ぎだした。
この番組の中でCPEという「カーニアン多雨事象」(Carnian “pluvial episode”)(下のリンクを参照)という時代を知った。三畳紀には下にあるように、地球の大陸はパンゲアという一つの大陸だった。(2億年前)。その大陸の南の方で恐竜は生育していたのだが、大陸の中程に砂漠があって、砂漠では食べ物である植物がないため、しばらく恐竜は大陸の北の方には移動できなかったという。それが先に述べたCPEのおかげで、大陸の中程でも植物が生育するようになって、恐竜は地球の大陸全域で生育するようになったとの説明だった。
過去20億年の間、地球の各大陸は互いに衝突し、2億~6億年周期で超大陸を形成してきた。
これは「超大陸サイクル」として知られている。つまり、現在の各大陸は、数億年以内に再び合体するはずなのだ。

これによって新たに形成される超大陸は、すでに「パンゲア・プロキシマ」という名前がついている。
2億年前に存在したパンゲア大陸にそっくりな陸塊だ。
過去のパンゲアと同様に、パンゲア・プロキシマも、動植物が生息しない広大な砂漠に覆われる。だが最新の研究によると、生き残るのにより一層厳しい環境になるという。
カーニアン多雨事象とは。
中生代の三畳紀※(約2億5190万年前〜2億130万年前)という時代は、全体として高温で乾燥した気候だったことが知られていますが、その中には約200万年間にわたって降雨量が劇的に増加した「雨の時代」がありました。
1989年にイギリスの地質学者らにより、この雨の時代(「カーニアン多雨事象」とよばれます)の存在が明らかになってから、研究者は長らくその原因の解明に取り組んできました。
恐竜も色々な試練を超え、繁栄し絶滅したんですね。人間も何万年、何億年というスパンで考えれば、ある時期に生まれ、ある時期に滅亡するのは必然ですね。

この番組を見て、砂漠の下には文明があったはずで、どこかで文明が生まれ、結局その文明は廃れ、その成れの果てが砂漠なんだろうという個人的な思いがあって、「サハラ砂漠の下には何がある?」という言葉で検索したら、以下のサイトがヒットした。
科学者の推定によると、サハラ砂漠の平均深さは約100〜150メートルです。
最も深い場所では300メートルに達することもあります。 この砂漠の平均的な深さは、3階の高さを50mとするとXNUMX階に相当します。
深さの計算は、砂漠の地質構造、降水量、水の流れなどの要素を総合的に考慮して行われます。
そして、下の動画が見つかった。
サハラ砂漠の下に眠っている秘密とは?
これをみると、まさに私の想像通り、サハラ砂漠の下には湖があり、その周りに人が住んでいたようで、まさに文明みたいなものがあったということのようだ。
これは、サハラ砂漠だけでなくリビアにも同じようなことがあるようだ。

ところで、リビアは国土の90%以上を砂漠が占めているのをご存知でしょうか?
地域によっては海岸のすぐ傍まで砂漠が迫っています。
このリビアの広大な砂漠の地下には石油と共に、ある驚くべき、意外なものが眠っているのです。
それは巨大な地底湖です。

地球には、いろいろわからないことだらけですね。このように番組を通じて、色々な興味を誘起させられて楽しかった。