温故知新~温新知故?

音楽ネタが多いだろうけど、ネタのキーワードは、古きを訪ねて新しきを知ると同時に新しきを訪ねて古きを知るも!!

アマゾンプライムで『黒い司法 0%からの奇跡』(原題Just mercy)を見た。〜Just Mercy=公正(であることこそ)慈悲、不公正に注意を払ってこそ健全な人間になれる〜

2022-12-27 17:01:36 | 映画、TV、ミュージカル、エンタ
BD/DVD/デジタル【予告編】『黒い司法 0%からの奇跡』6.17リリース / デジタル同時配信
冬休みとなって、TVでも楽しみたいとこだが、年末の特集番組だらけというのもあって、面白いのがなく、アマゾンプライムで何かないかを探していたら、この映画がいくつかのおすすめの一つとしてあがっていた。そして、これが良さそうなので、見たら、なかなか面白い映画だった。Wikipedia
Wikipediaを見ると2019年の作品ということで結構新しい作品らしい。また、米国では結構評価が高い映画だったようだ。日本ではそうでもなかったように思う。あるいは公開されていないのかな?
『黒い司法 0%からの奇跡』(くろいしほう ゼロパーセントからのきせき、Just Mercy)は2019年のアメリカ合衆国のドラマ映画。監督はデスティン・ダニエル・クレットン、主演はマイケル・B・ジョーダンが務めた。本作はブライアン・スティーヴンソン(英語版)が2014年に発表したノンフィクション『黒い司法 死刑大国アメリカの冤罪』を原作としている。
内容は、以下のようにアラバマ州の黒人差別がテーマだ。これが、興行収入ランキング5位になるということは、2019年時点でもこのような黒人差別がまだあるということなのだろう。まあ、そうですね、Black lives matterが話題となるし、警官による黒人殺害が暴動に発展しがちな国ですからね。
映画としては、俳優が皆好演で、ドキュメンタリーを見ているような感じであった。
ロッテントマトで高評価を獲得し「感動的で、訴えかける」と感動の声も続出 本作の舞台は黒人への差別が根強い1980年代アラバマ州。犯してもいない罪で死刑宣告された黒人の被告人ウォルターを助けるため、新人弁護士ブライアンは無罪を勝ち取るべく立ち上がる。 しかし、仕組まれた証言、白人の陪審員たち、証人や弁護士たちへの脅迫など、数々の差別と不正がブライアンの前に立ちはだかる。果たしてブライアンは、最後の希望となり、彼らを救うことができるのか―!?  可能性0%からの奇跡の逆転劇に挑む! 主演を務めるのは、「クリード」シリーズや『ブラックパンサー』などで知られるマイケル・B・ジョーダン。絶望の淵に立つ人々に寄り添いながら、不利な司法システムの中で闘うブライアンを熱演。 共演には、不当な判決を受ける死刑囚ウォルターをオスカー俳優ジェイミー・フォックス、ブライアンと共に黒人死刑囚を助けるための法律事務所で働く女性エバをオスカー女優ブリー・ラーソンが演じる。そして監督は、世界中の映画祭で絶賛された『ショート・ターム』で注目を集めたデスティン・ダニエル・クレットンが務める。 日本時間1月10日より全米拡大公開となった本作は、公開規模が4館から2375館に拡大され、興収ランキングも30位から5位にジャンプアップ! ロッテントマトでは83%と高評価を獲得し、「感動的で、訴えかける」「感動的なパフォーマンス!」「心を奪われる」と感動の声も続出! 今後の広がりにも期待ができるスタートとなった。
原題はJust mercyで邦題の『黒い司法 0%からの奇跡』は、ひどいな。原題のまま、ジャスト、マーシーにすればよかったのにと思った。邦題は覚えられない。笑
それにしても、ここに描かれている司法のひどさは言語に絶する。正しい判決かどうかより、一度決めたものは変えません、という頑なな姿勢。そこにあるのは弱者のことを思いやらない強者の論理だ。

 不公正に注意を払ってこそ健全な人間になれる 主人公二人の前に立ちはだかる現実に胸が締めつけられる。少女を殺した罪で死刑宣告されたウォルターと彼の無実を証明しようとする弁護士ブライアン。明らかな冤罪なのに、証拠は何もないのに、彼の死刑は覆らない。そこには根深い差別、偏見がある。法の下の“不”平等。これは実際に起きた、“黒人死刑大国”の現実だ。

 本作の原題は“Just Mercy=公正(であることこそ)慈悲”。彼の闘いを通してその言葉の意味が胸に沁みてくる。

他の感想もリンクを紹介しておきます。実話のようですね。
ただ、エンドロールからなかなか衝撃的な内容が飛び込んできます。 マクミリアンと同様に無実の黒人はなんと30年間もの間、収監されていたこと マクミリアンの釈放後、疑わしき白人が登場したが映画放映時点で未だ捕まっていないこと 当時10人に1人が冤罪だったこと
映画化の話を聞いた時のことは「陪審員や裁判官だけでなく、より多くの人にこの事実を伝えないといけないと感じていた。デスティンはこの物語をどう伝えるべきか理解していた。映画は原作の内容と共鳴していなければいけないと思う。違う作品であっても良いが、ハーモニーがないといけなかった」と語る。
おすすめの映画です。

神の方程式 読了 〜フェルミオン、ボソン、量子、クォーク、ニュートリノ、陽子、光子、グラビトン、ヤン=ミルズ粒子などの言葉ご存知ですか?あるいは神の存在は?など、どれかに興味あればおすすめ〜

2022-12-25 14:17:03 | 
この本は、いつもと違って以下のブログを見ていて、面白そうと思い図書館で予約した。
このブログの方は、私と読む本が少しだけ似たところがあるので、時々チェックしている。また、お互い「いいね」を送りあったりしている。
神の方程式(ミチオ・カク/NHK出版) 著者は、日系アメリカ人の理論物理学者。超弦理論の創設者の一人であるが、米国では、ポピュラーサイエンスの伝道師としても名高い。
朝日新聞の好書好日でも紹介されている。
「神の方程式」 [著]ミチオ・カク  「神の方程式」といわれてしまえば神を信じていない一人の物理学者にはどうも作り事の世界の話のようにも聞こえてしまうのである。それでも確かに、物理学者なら誰しも夢見る理論、というものがある。  その理論は美しい方程式で表されてほしい。願わくは寄せ集めのような式ではなく、シンプルなものであってほしい。それでいて、宇宙の始まりから終わりまで、巨大ブラックホールからこれ以上分割できないところまで細かくしていくと現れる素粒子まで、を教えてくれるという方程式だ。
目次は以下の通り、

第1章 統一―いにしえからの夢
ルネッサンス期の復興
地上の力と天空の力
ニュートンの法則の裏付け
科学の終戦
第2章 アインシュタインによる統一の追求
対称性と美
重力は曲がった空間
あらゆる力を統一する理論を求めて
第3章 量子論の登場
電子は波でもある
周期表
電子の波の正体
シュレーディンガーの猫
量子力学と戦争
第4章 ほとんど万物の理論
ハイテク革命
ほとんど万物の理論
第5章 ダークな宇宙
ワームホールを抜ける
タイムトラベル
一般相対性理論と宇宙
インフレーション
グラビトン
第6章 ひも理論の誕生―期待と問題
10次元
M理論
ダークマター
LHCを超える
ランドスケープ問題
第7章 宇宙の意味を探す
神の存在証明
有限の宇宙に意味を求める

ニュートン力学やアインシュタインの相対性理論は、有名で、最近ではひも理論という言葉は聞いたことがあって、一度詳しく知りたいと思っていた。しかし、難しそうで、とっつきにくかった、そこでこの本をして、概要を知りたいと思い、結果的には、まさにそのとおり概要を知ることができた。

少し内容を紹介すると、「第5章 ダークな宇宙/夜空はなぜ黒いか」の項が面白かった。
例えば、
「宇宙が一様で無限い広いとしたら、宇宙のどこに目を向けてもいずれは星に行き当たる。しかし、星の数は無限大なので、どの方向からも無限大の量の星の光がわれわれの目に入るはずなのだ。すると夜空は黒くなく、白くなければならない。これを「オルバースのパラドックス」という。」とのことだ。面白いですね。
また、科学理論は、実験で実証されないとなかなか認められない。だから、以前にブログで書いたけど、重力もその力を測定したいのだが、いまだにそれができていおらず、間接的な現象で証明するしかできない。以下のグラビトンの導入などもその例だ。
「量子力学をグラビトンの形をとった重力そのものに応用するという、はるかに難しい問題については論じられていないのだ。すなわち量子重力理論を見つけるという問題であり、それは世界一流の物理学者たちの努力を何十年もくじいてきた。」光を粒とみなし光子を導入したりするのである。
そして、アインシュタインの重力理論と量子論は相入れない、この2本の柱を統一するものとして「ひも理論」が期待されている。ということがわかった。
その他、フェルミオン、ボソン、量子、クォーク、ニュートリノ、陽子、光子、グラビトン、ヤン=ミルズ粒子など一部は、聞いたことはあるけど、なじみのない言葉がたくさん出てきて、この本で、それらが何かはわからないが、参考図書あるいはどんな言葉で検索すれば良いかはわかる。
量子論の代表的なマクスウェルの方程式などは、学生時代に電気的、時期的な力を計算するときに、習ったなぁ〜などと思い出す。
非常に難解なことを書いた本ですが、確かに、エンジニアではあるが、この領域は素人である私でも、面白く読めた。
最後にもう一つ。
神の方程式とは、この世の全ての現象を言い表す美しい方程式のことなのだが、例えばビッグバンを説明する方程式が明らかになったとしても、そのビッグバンは、何をきっかけにかは、更なる疑問となる。つまりきっかけは神の手によるのか?ということだ、これも神の存在を認めるかどうか?の議論となっているようだ。
以下に、いくつかリンクを紹介しておきます。
私たちは宇宙の謎の核心にここまで近づいている! ビッグバン、素粒子のふるまい、ブラックホール、ダークマター……。アインシュタイン以来、宇宙のあらゆる事象を記述する究極理論、たったひとつの数式を、科学者たちは探求しつづけてきた。そして現在、多くの一流物理学者が、その答えに近づいていると考えている。『サイエンス・インポッシブル』『人類、宇宙に住む』等の著作で科学啓蒙に携わってきた著者が、本書では自らの専門分野にたちかえり、究極理論の「筆頭候補」であるひも理論研究の第一人者として、科学者たちの真理をめぐる論争と情熱、そしてその最前線を明快に語る。魅力的な科学者たちの挑戦の物語を読みながら、現代物理学のキーワードを一望できる一冊。

真に偉大な理論は、子どもにもわかる ――本書『神の方程式』は、「万物の理論」をめぐる科学者たちの挑戦をクロノロジカル(時系列)に描き出すところから始まります。前作『人類、宇宙に住む』も、ロケットの開発に関わった科学者たちの挑戦の歴史から始められていました。カク博士は、科学者たちを、まるで物語の登場人物のように魅力的に提示することに長けていますね。  科学者には、ストーリーとして本を書くことが苦手な人も多いと思いますが、なぜこのような形式でポピュラー・サイエンスを書こうと思われたのでしょうか?

スカイブリッジ見学

2022-12-06 21:40:51 | パテントアイデア公開して大企業の邪魔をし
私は、エコエネルギーによる地域交通システム推進協会(AREEV)という団体に所属しています。その団体の活動として都市交通についていろいろ考えたり提案したりする活動をしています。先回は下北沢駅周辺を視察、今回はスカイブリッジ周辺に行ってきました。
起点の小島新田駅にきました。
駅からしばらく歩いて、向こうに見えるのがスカイブリッジ。
近くの東急ホテル。
向こうが羽田空港。小さく飛行機が見える。
いよいよ、スカイブリッジ。
スカイブリッジを渡り切った反対側から。
夕陽が綺麗。
羽田空港につきました。
小島新田の駅。
地図。
駅の前。
小島新田駅。
途中に水素ステーションがあった。
駅から線路を見た景色。
駅から少し歩いたスカイブリッジ近くの様子。
地図。
東急ホテルにあったカフェでお茶。
羽田空港。
カフェ2
東急ホテルにあったレンタル電動キックスケーター。
夕陽がきれい。
スカイブリッジの空港側でイベント。
イベントと夕陽。
夕陽と信号。
羽田空港デッキ。
羽田空港デッキ。
今回は小島新田駅からスカイブリッジを通って羽田空港まで歩いてみてきましたが、夕陽や空港の景色は素晴らしかったのですが、私としてはあまり収穫はなかったかもしれません。東急ホテルなど、なぜこの場所にあるのか?という疑問が多い視察でした。でも、このような場所があるということを体験するのは意味のあることだと思いました。これからも、いろいろみてきたことをブログに投稿していきたいと思います。

昨日は久しぶりの投稿だった

2022-12-05 20:53:50 | その他
昨日読書感想を投稿した時、そういえば投稿久しぶりだと思い、昨日の投稿の前はいつだったかを確認したら、なんと11月6日だった。約1ヶ月前。
そういえば、11月は仕事で新しいプロジェクトの契約が2、3件あり、その内容がよく変更されたり、契約書の内容の検討に時間がかかったり、東京へ行ったついでにいろいろな私用をこなしたりしてで忙しかった。おまけに11月23日は所属しているバンドの演奏会があって、その練習も忙しかった。東京でのイベントのひとつはスタジオでの練習。そんなわけで投稿がとどこってしまった。私用のイベントで撮り溜めた写真があるので、ぼちぼち投稿します。

春にして君を離れ アガサクリスティ著 読了 〜これはミステリーでない 私小説でもない 怖さ、哀しさはあるが、なんといえばいいのだろう〜

2022-12-04 17:49:38 | 
この本は以下のBSの番組を見たときにこれは面白そうだ、読まなくっちゃと思って借りた。
アガサクリスティといえば、私的には「アクロイド殺人事件」(今は「アクロイド殺し」というようだ。)が一番印象深い作品だったし、映画などもいっぱいあってミステリー作家として超有名であり、いくつか読んだ本や見た映画も多い。しかし、以下のBSの番組の出演者の会話を聞くと、改めて読み直したいと思う。
その中でこの作品は結果的にはミステリーとかそういうジャンルを超えて、私の人生(妻、夫、子供など)と照らしあわせることをするような考えさせられる小説だった。ミステリーではないと思うが。非常に面白く、一気に読んでしまった。
彼女が残した作品は長編66作、短編156作。 50か国以上で翻訳され、代表作『そして誰もいなくなった』は1億部以上を売り上げ、史上最高のベストセラー作家と言われている。 1971年は、祖国イギリスに貢献したとして、ディム(男性のナイトにあたる称号)を授与。 番組厳選の“探偵”たちがホテルの一室に集まって会議。 綾辻行人さん 桜庭一樹さん 小林恭ニさん 山本容子さん アンガールズ・田中卓志さん
そう、最初はアガサクリスティという名前を隠して発表されたようだ。
最終章 追走の書『春にして君を離れ』 1944年第二次大戦が終わりに近づいた頃の晩年の作品。 メアリー・ウエストマコットというペンネームで書いていた。 ミステリーでは無い、不思議な小説。 最後の秘密がこの1冊に託されている。
いかにいくつか他の人の感想を紹介。
下の方がかかれている最後の栗本薫さんの解説は私も同感でありすごいと思う。よって、皆さんにおすすめという本ではない。
本作は、ホラーだった。お化けや怪物達が出てこないからこそ、余計にたちが悪く、読む者の心にほの暗い恐ろしさを釘で刻みつけるような作品であるように思う。 アガサ・クリスティーによる作品そのものも素晴らしいが、本書の末尾に収録されている栗本薫さんの解説も凄まじく鋭い。 「なぜ、この本が哀しかったり恐しいと感じるのか?感じる人間がいるのか?いったいこの本のどこが哀しいのか、恐しいのか?」と感じるかどうか、というのは、かなり個人差があるような気がする。私にとってはこれは個人的な意味あいで、正視するに耐えぬほど恐しい本であり、哀しみにみちた本であり、そしてまた、その恐しさと哀しみとで私に勇気を与えてくれた本であった。だが私の夫は(中略)この本にそんなに恐ろしさや哀しみは感じない、という。(327頁) 私の抱いた感想はこの中間である。すなわち、その恐ろしさや哀しみを感じるものではあるものの、それは正視できないほどではない。しかし、ふと思い出すと、得体の知れない恐ろしさが背後から忍び寄ってくるような作品なのだ。
他の感想も。
アガサ・クリスティーの「春にして君を離れ」を初めて読んだら最高の小説だった。全ページ全センテンス全ワードが好きだ。ポアロは登場せず、殺人事件も起きない小説であり、発表当時はクリスティーが名前を隠して別名で発表していたらしい。   けれどもこの小説は推理小説よりもずっとミステリーでホラーでスリラーだ。なぜなら「自分は他人の気持ちを理解できていないのではないか」という恐怖に訴えかける小説だから。以下、ネタバレありの感想である。

5つ星のうち4.0 「ロマンチック・サスペンス」ではない 2022年9月11日に日本でレビュー済み Amazonで購入 本の解説がミスリーディングなので、先に言うが、この本は「ロマンチック・サスペンス」などではない。単線的な考え方を持った母親を持つ家族の心の機微を描いた作品である。 客観的に見る分には、何ともこの人は考えが薄い人だな、という風に見えるが、自分自身がコチラの方が絶対に良い、と見える場合に、相手にそれを押し付けてしまっていないか? などと考えてみると、とても味わい深い作品になっているのが分かる。 心理描写に卓越したアガサ・クリスティならではの優れた作品である。
面白い本に出会えました。