温故知新~温新知故?

音楽ネタが多いだろうけど、ネタのキーワードは、古きを訪ねて新しきを知ると同時に新しきを訪ねて古きを知るも!!

弁護側の証人 小泉喜美子著 読了 〜被告は誰か? なかなか面白かった〜

2024-01-19 16:46:41 | 
この本は、以下の方と同様に「王様のブランチ」で湊かなえさんがミステリの傑作というような言い方をしていたので、それは読まなくてはと、図書館で検索して、読みました。
松田悠士郎
「王様のブランチ」BOOKコーナーで、湊かなえさんと呉勝浩さんが激賞していたので俄に興味を持ち、書店を3軒回って漸く手に入れた。
で、地味に読み進めていたら終盤で「え? え?」とマジに声が出た。ネタバレは嫌なので詳しく書かないが、正に「書き方」の妙(描き方、ではなく)。参りました。
sawa
テレビで紹介されて気になったのだけど、本屋にもない、図書館にもない、古本屋にもない、どこにもない。
諦めてたところで発見した時は小躍りしたい気分でした。
今までの経験からいうと、こんなに期待してから読む本はイマイチだということが多いのですが。昔に書かれた本なので、表現の仕方が独特というか、まどろっこしいというか。面白くないことはないのです。
だけど、めちゃくちゃ面白い!ってわけでもなく。それとも私の読解力がないのか。道尾秀介さんがあとがきを書かれているのですが、小泉氏の亡くなった理由の方がびっくりでした
RN
ネタバレ文体が古いと思ったら、1963年の小説。
最初の刑務所の面会、どっちが内側とるか、がカギだね。
タイトルの弁護側の証人が誰か、最後までわからなかったけど、この人なんだ、という驚きがあった。
ネタバレになってしまうかもしれないけど、私は後半で、「えっ、被告って???」という感じで、歳のせいかなんで勘違いしたのかと思い、再度最初の方を読み直しました。しかし、それが綿密なトリックのようなので、歳のせいではないようでした。そのような意外性が面白かったです。
このトリックに騙されないと、全く面白くない可能性大です。また、アガサクリスティとかエラリークイーンなどのミステリーを楽しんだ人でないと、情景描写などが、楽しめずにうっとおしく感じるかもしれません。白鯨は情景描写が長すぎて途中で諦めた私でも楽しめましたというか情景描写を味わえました。作中に、アガサクリスティの「アクロイド殺人事件」などのタイトルが出てくるけど、著者はアクロイド殺人事件も参考にしているんでしょうね。禁じ手だそうですが、「アクロイド殺人事件」のトリックには驚かされました。
名作ということのようですが、昭和38年(1963年)の作品と知って驚きでした。著者は昭和60年(1985年)に亡くなっている。昭和の人向けのミステリってことになるのかな?私は湊かなえさんのいうとおり、確かに名作だと思いました。しかし、色々な方の書評を見ると、賛否両論のようですね。最後にAmazonのある方の感想も載せておきます。
JJ
5つ星のうち5.0
前知識なしで読んでください
何でこんなつまらない女の独り言みたいな小説が名作なんだろうな。
薄幸で頭の緩い馬鹿女の身の上話で退屈です。
でも昭和の古臭い言い回しが新鮮で、文章は読みやすかった。
(未読の方は、ここから先読まないでね)
で、見事騙されましたね。
まさに、逆さ富士。
叙述トリックっていうのは、トリックの核心が面白い、に加えて 逆さ富士に気づいたときに、人物像やいくつもの印象的な台詞が まったく異なってみえてくる、そこに妙味があると感じました。
素晴らしい、に尽きます。

ダイハツ不正その後〜今後に注目したい〜

2024-01-18 14:01:52 | ニュース
2024年が明けましたね。
地震と航空機事故で「無事に」とは言えない新年でした。私も今年は年賀状も辞めたので、年末年始とのんびりしすぎたので、2024年初めての投稿が本日ということで非常に遅くなってしまいました。
さて昨年末に投稿したダイハツの不正事件、具体的に記述のある投稿がありましたので引用します。
■「鉛筆を舐める」は、どの現場でも少なからず行われている…が… 上記のような事情があって、実験部員が実験データに手を加える…というほどではないにしろ、車両性能や安全に支障が出ない範囲で、「データを選別する」ということは、他のメーカーでも大なり小なりはやっているだろう(繰り返しになるが、今回明らかになったダイハツほど酷い不正ではないにしろ)。
たとえば、衝突試験などの実験データは、担当エンジニアがダミー人形を用いて身体や頭部にかかる加速度を測定して行われるが、生のデータはノイズだらけ。
その生データを見やすくするため、担当エンジニアがトリミング(不要な波形を切り取る)したり、ノイズフィルター(評価に不要な周波数成分を取り除く)をかけるなどをして、障害値という代表値を求める。
そのうえで、実験結果には必ずばらつきがある。少なくとも5回実施して上限下限の2例を除いて平均をとる等が必要だが、それをやるかやらないかは、その時の判断にゆだねられることもある。
また、たとえば目標値が「100未満」の実験において、実験結果が99ならばOKだが、101の場合をNGとするかも、担当エンジニアのセンスに託されることがある。
今回のダイハツの事例のように、最終工程へ開発遅れのしわ寄せが継承されてきた場合、しかも実験のチャンスが一度きりの場合ならば、数パーセントの外れは「見なしOK(※目標値未達だが実験誤差を加味して±10%の範囲なのでOK)」とする判断はあり得る。
この事件は、その後、2024年になって、国交相が認証試験のやり直しをしたり、認証取り消しをしたりしている。また、トヨタも現場に人を送ったりしているようだ。
体制や組織そのものが、これらを是としてきた組織なので、本当に変わるのは大変難しいだろうが、今後も注目していきたい。