梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

梅之名古屋日記・15

2008年04月19日 | 芝居
一昨日から降り続いた雨も止み、今日は朝から快晴。
暖かな陽射しに包まれ、お気に入りの曲を聴きながらテクテク劇場へと向う15分間、とっても幸せな気分です。
この前もご紹介しました白川公園を通り抜けるコースをとっているのですけれど、園内のケヤキ並木を通り抜けるときの清々しさ! 今日などは、雨上がりのせいでしょうか、樹々の香りがいつにもましてみずみずしく、なかば寝ぼけながら家を出る体も、楽屋入りする頃にはシャキッとしているのですから、自然はありがたいです。

そのケヤキ並木の下に、『緑陰』と彫られた碑がポツンとありまして、これまでこのこの言葉に対しては<木陰>と同じくらいのニュアンス、イメージしか抱いておりませんでしたがそうではありませんね。幾重にもかさなり合う若葉を通り抜けて降り注ぐ光が、ちらちらと見え隠れするその場その空気、それ自体がほのかな緑色に染まっているのですね。