テレビ Vol.347 『ドラマ 「#リモラブ ～普通の恋は邪道～」』

隊長がが、観賞した「テレビ番組」を紹介するシリーズの第347回は、『ドラマ 「#リモラブ ～普通の恋は邪道～」』をお送りします。

 

 

10月から始まった、民放各局の連続TVドラマを批評するコーナーの一本目は、『35歳の少女』  、

二本目が、『危険なビーナス』  でした。

今日ご紹介する『#リモラブ ～普通の恋は邪道～』は、日本テレビ系「水曜ドラマ」枠で、10月14日から放送開始されました。放送時間は、毎週水曜日の 22:00～23:00。

脚本は、水橋文美江（みずはし ふみえ）のオリジナル作品。

水橋 文美江さん脚本のドラマは、2017年4月期  『母になる』  と、

2019年度後期朝ドラ  『スカーレット』 を、取り上げています。

主題歌：福山雅治の「心音（しんおん）」。

主演は、波瑠（はる）。

波瑠さんが出演する作品を、これで五本を紹介したことになります。詳細は、こちらをご参照下さい 。

男性共演者は、松下洸平、間宮祥太朗、髙橋優斗、渡辺大、及川光博、ほか。

 

 

女性共演者が、福地桃子、川栄李奈、江口のりこ、ほか。

 

 

あらすじ：鐘木パルプコーポレーション（通称：カネパル）の産業医、大桜美々（波瑠）は、新型コロナウィルスの脅威の中、全社員1129人の健康を管理する忙しい日々を送っていました。新人看護師の八木原（髙橋優斗）を連れ、社員のマスクや手洗いの不備を見つけては、厳しく注意する毎日。

高熱にも関わらず、仕事のために出勤した営業部の岬（渡辺大）を帰宅させる美々。配属当初は、美人すぎる産業医と評判の美々でしたが、今や健康管理室の独裁者と言われるように。人事部で残業していたのを美々に注意された朝鳴部長（及川光博）と、青林（松下洸平）、五文字（間宮祥太朗）が美々の噂話で盛り上がっていました。

美々は、精神科医の富近（江口のりこ）からストレス解消にと薦められたオンラインゲーム上で会話した人物に恋をしてしまいます。ところがなんとその相手が社内にいるとわかり。。。。

 

第5話までの感想：ひと言でいうと、コロナ禍におけるSNSラブコメディーです。番組公式HPのイントロダクションによると、「ソーシャルディスタンスの世界で、ソーシャルネットワークから始まる恋」がテーマのようです。また、地上波・ゴールデンのドラマとしては初の「コロナのある世界観を真っ正面から描く」作品とのこと。

確かに、ドラマのタイトルからも新しいことにチャレンジしていることが分かります。「#リモラブ」と「ハッシュタグ」を付けたり、おそらく“リモート・ラブ”の意味である「リモラブ」とまだ世間に周知されていない造語を使ったり、「普通の恋は邪道」などと挑戦的な文字を題名に並べています。

また、ドラマでは顔が見えずに支障があるマスク姿での会話が多いなど、“今どき”の光景がドラマで展開されています。

しかし、制作陣の意気込みが空回りしている様に見えるのは、隊長だけでしょうか。新しいことに挑戦している割には、ストーリーは古典的な“ラブコメ”です。

水橋文美江さんのこれまでの作品は、比較的オーソドックスなドラマ展開が多かったようにおもいます。新しいドラマを謳うのであれば、実績のある脚本家を起用するのではなく、無名の脚本家を使っても良かったのではないでしょうか。

ドラマの面白さを半減しているのは、“仕事”に対する取組み姿勢に共感できないことまあります。「お仕事ドラマ」が多いなかで、カネパル人事部の朝鳴（及川光博）、青林（松下洸平）、五文字（間宮祥太朗）の三人は、集まると無駄話ばかりしていて、仕事をしている姿を見たことがありません。カネパルもコロナ禍で、業績にも影響が出ているでしょうに、遊んでばかりで良いのでしょうか。

それと、産業医の美々先生（波瑠）が、SNSで好意を持った相手を特定するために、社員全員のカルテを看護師の八木原（髙橋優斗）と一緒にチェックをするなど、公私混同も甚だしく、コンプライアンス上大問題です。

現在を切り取るドラマであるなら、コンプライアンスにも気を配って欲しいものです。

酷評が続きましたが、キャストの皆さんのこの作品に対する取り組みは、手探りながらも、演技力を発揮していると思います。特に主演の波瑠さん、これまではシリアスなドラマが多かったですが、意外にもコメディーのセンスもあるのですね。恋にちょっと不器用な産業医を好演しています。

それと、毎話、ドラマ終盤に流れる福山雅治の「心音」は、素敵な歌ですね。

でも、評価出来るのが、出演者の頑張りと主題歌だけとは、寂しいです。

 

『#リモラブ ～普通の恋は邪道～』 次回第6話は、11月18日（水）夜10時から放送予定です。

 

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