隊長が、体験や観戦した「スポーツ」を紹介するシリーズの第253回は、『プロ野球新用語辞典 Vol.3』をお送りします。
2025年、日米のプロ野球。米国大リーグ(MLB)には、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手を始めとして、日本人選手が現在14人登録されています。彼らの活躍により、日本でのMLB人気が年々高まっている様です。
日本のプロ野球(NPB)は、3月28日の公式戦開始から2ヶ月弱が経過しました。5月18日終了時点で、セントラル リーグでは、我が 阪神タイガース が、首位に立っています。パシフィック リーグの首位は、日本ハムファイターズとなっています。これからの展開がどうなっていくか、楽しみです。
日米のプロ野球の世界で、ここ数年、テレビのプロ野球中継を観ていると、隊長が聞き慣れない用語や名称を、アナウンサーや解説者が使っていることが多くなりました。
そんな新用語を、2021年に 『プロ野球新用語辞典 Vol.1』 で、2023年には『プロ野球新用語辞典 Vol.2』として取り上げてきましたが、今回は Vol.3 として、一覧にしてみました。(アイウエオ順)
インピンジメント症候群(Impingement Syndrome)
今シーズンから、MLB ロサンゼルス・ドジャースに加入した、佐々木朗希投手が5月14日に、右肩の「インピンジメント症候群」で負傷者リスト入りしたことにより、この言葉が注目されるようになりました。
インピンジメントとは 「衝突」という意味で、投手の場合、肩関節の受け皿の周縁部にある「関節唇」と、肩内部の筋肉の「腱板(けんばん)」がぶつかって投球時に痛みを生じるケースが多いと、言われています。
NPBでは、馴染みのない名称ですが、今日・5月18日のTBS「サンデーモーニング」に出演した、オリックス・バファローズの元監督・中嶋聡氏が、「インピンジメント症候群」について「僕らはよく聞きましたね。監督の時にトレーナーの報告でインピンジ、インピンジと何回も言われた」と明かしました。
球団によっては、“上肢のコンディション不良” という表現を使うケースが有るので、馴染みがなかったですが、これからは「インピンジメント」が使われる様になっていくのでしょうね。
魚雷バット(Torpedo Bat)
MLB ニューヨーク・ヤンキースの打者が、今シーズンの開幕3試合で使用し、ホームランを量産したことにより話題になった「魚雷バット」。日本でも、阪神タイガースの大山悠輔選手などが、使用したことが、報じられました。
「魚雷バット」は、標準的なバットと比べてボールをとらえる部分が広く先端が細い、魚雷(Torpedo)のような形状をしていることから、日本ではこの名前で呼ばれるようになりました。
ところが、「魚雷」という名前が、戦争の武器を連想させることから、“Torpedo” を訳さずに、そのまま「トルピードバット」と呼ぶケースが増えてきていることは、良いことだと思います。
ゴールデン・アットバット(Golden At-Bat)
2024年11月のMLBオーナー会議で俎上に載せられたという「ゴールデン・アットバット」。これは打順にかかわらず、監督が好きな打者を、好きな場面で、一度だけ打席に立たせることのできる新ルールです。
現在のところ、 MLBでこの新ルールに賛意を示す者は少ないと言われています。もし、このルールが採用されると、野球が根本的に変わることになるので、実現性は低いでしょう。
スリーバッター・ミニマム(Three-batter minimum)
MLBでは、2020年から導入された「スリーバッター・ミニマム」。これは、救援投手に「打者3人との対戦、もしくはイニング終了までの投球」を義務付ける「Three-batter minimum(最低でも打者3人)」ルールです。
日本では、「ワンポイントリリーフ禁止」の名称で、2020年からNPBと12球団が導入の可否を検討してきていますが、未だに結論が出ていません。
==「スポーツ」バックナンバー 一覧 ==
No.1~240 省略
No.241 2023/3/23 『WBC 14年ぶり世界一の「侍ジャパン」が帰国会見』
No.242 2023/5/19 『ラグビーリーグワンプレーオフ 準決勝』
No.243 2023/8/25 『高校野球 慶応 107年ぶり優勝』
No.244 2023/9/4 『バスケ男子 48年ぶり自力でパリ五輪へ』
No.245 2023/9/13 『ラグビーW杯 日本代表 白星発進』
No.246 2023/11/2 『南ア、ノートライで四度目の優勝』
No.247 2023/12/16 『プロ野球新用語辞典 Vol.2』
No.248 2024/2/28 『プロレス中継70年史 THE日テレプロレス』
No.249 2024/8/12 『第95回都市対抗野球大会決勝戦』
No.250 2024/8/21 『パリ五輪 メダルラッシュで閉幕』
No.251 2024/11/7 『大谷翔平、左肩亜脱臼の手術をしていた!』
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