白番の中国流は黒番程ではありませんが、時折見かける布石です。本日(10/2)行われている棋聖リーグ結城九段と小林覚九段戦でも小林九段が白番で中国流を布きました。
過去10年間のトッププロ同士の対局((注1)参照)で、白番の中国流は42局あり、成績は21勝21敗(当方の調べ)と互角になっています。白番の中国流で不思議なことは、下図のように黒が⑤と締まっても、かまわず⑥と中国流に布いた局が11局あり成績は白の6勝5敗と特に悪いわけではありません。
黒番の中国流含みの構えでは、白が”中国流崩し”の手を打つと黒は殆ど中国流を打たないのですが、白番では”中国流崩し”にあまり左右されていないようです。
(注1)2005年から2014年に日本棋院から発行された囲碁年鑑へ掲載された七大タイトル戦及び挑戦者決定リーグ戦、トーナメント戦の対局2346局のデータ