「二連星」と言えば、かっては黒番の代表的な布石でした。しかし最近では黒番の二連星は少なくなって、それに反して白番の二連星が多く打たれています。過去10年間のトッププロ同士の対局2346局((注1)参照)における白番二連星の推移を下図に示します(当方調べ。ある程度進行してから打たれた二連星は除いた)。
上図によれば、2346局中白番の二連星が打たれた局は790局で約1/3を占めます。そして . . . 本文を読む
井山碁聖に河野九段が挑戦している掲題の挑戦手合い第1局(6/26)は河野九段が中押し勝ちしました。現在進行中の本因坊戦第4局(6/18~19)と同様、シノギ切れない碁が続きました。井山6冠としては非常に珍しいことです。タイトルを独占する程持っていますので対局過多となるのは必至ですが、体調を崩さないようにして頑張って貰いたいと思います。 . . . 本文を読む
黒番のミニ中国流((注1)偏ミニ中国流含む)はトッププロ同士の対局において比較的勝率が良い旨述べて来ました(2013/9/16及び2014/5/6付け記事)が、直近の過去1年間の対局((注2)参照)においては黒番の5勝9敗(35.7%当方の調べ)とよくありませんでした。サンプルサイズが小さいので何とも言えませんが、今まで黒番ならミニ中国流を目指して来た考えを再検討する必要があると思っています。
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集中力は何事にも必要なのですが、囲碁においては特に重要な要素だと感じております。
毎週土曜日、県南支部のメンバは公共の施設を利用し囲碁を楽しんでいますが、同じ日にカラオケ同好のメンバが隣の部屋で活動しており、小さからぬ音量で歌声が聞こえて来ます。カラオケも囲碁同様、とても上手な有段者クラスもいれば、少し音程が覚束無い初級者クラスもいるようで、『今のはちょっとはずれたんでは』などと岡目八目(( . . . 本文を読む
69期本因坊戦挑戦手合い第4局は挑戦者の伊田八段が勝って対戦成績を挑戦者の1勝3敗としました。得意の”取りかけ”を見事に成功させ会心の一局だったと思われます。カド番に追い込まれていることには変わりありませんが、これからの反撃に弾みがつくことでしょう。
井山本因坊はこのシリーズ堂々と相手の土俵(伊田ワールド)で戦っている印象です。さて第5局目は本因坊の先番です。ココ一番 . . . 本文を読む
黒番中国流布石の勝率について、過去の記事(2013/9/11付け及び2014/4/2付け)では50%弱である旨述べましたが、過去10年間のトッププロ同士の対局2346局((注1)参照)を調べた結果について改めて述べたいと思います。
上記2346局の内、黒番の中国流布石は160局(6.8%)あり、その勝率は黒番の84勝76敗(52.5%)となっています(当方の調べ)。この勝率は過去述べた数値と . . . 本文を読む
先日(2014/6/8)に行われた横手市ばら祭り囲碁大会で感じたことをもう一つ。 プロ棋士による指導碁は3年連続で矢代久美子六段に来て頂いていますが、指導を受ける方がなかなか勝てないとのことで、今年は1子程ハンディを重くして指導を受けたようです((注1)参照)。それでも指導を受けた方々の成績は1勝11敗でした。底知れぬプロ棋士の強さに改めて感心すると共に、それだけ真剣に指導碁を打って . . . 本文を読む
アマチュアの囲碁大会では、考慮時間の公平さを保つために大抵”対局時計”を使用して行われます。持ち時間をセットし、自分が打ったら時計のボタンを押します。そうすると相手の時計が動き出す仕組みになっていて、互いに石を打ったら時計のボタンを押しながら対局を行います。
一昨日(6/8)に行われた横手市ばら祭り囲碁大会でも「持ち時間40分、時間切れは負け」のルールで行われました。 . . . 本文を読む
昨日は横手市バラ祭り囲碁大会が開催され、約80名の参加者で賑わいました。棋力によって5ブロックに分けハンデ戦で4回戦行われました。日本棋院の矢代久美子六段(プロ)も出席くださり指導碁を打って頂きました。各組の優勝、準優勝者は以下の通り(段級位はハンデ戦のため大会用に設定されたもの)。
A組 優勝 S八段(大仙市) 準優勝 O七段(湯沢市)
B組 優勝 S四段(女性) 準優勝 S四段 . . . 本文を読む
69期本因坊挑戦手合い第3局における挑戦者伊田八段が放った8手目は誰もが驚愕する話題の一手でした。小生は『今まで囲碁を打っていて良かった』と思いました。同時に冥土で待つ碁敵にこの一手で一泡吹かせてやろうなどと不遜なことを。話題性が高いのでそれまでに冥土まで行き渡ってしまうのではないかと懸念もしています。
この一手は対局場が網走市であったことから、「網走スベリ」と呼ばれているようですが、「走」 . . . 本文を読む