閑があれば”6Zen”殿に対局をお願いしているのですが、強いの何のって、小生はついに二子に打ち込まれてしまいました(持ち時間無制限)。二子では現在五分なのですが、彼が十分力を発揮する時は二子でも敵わないような気がします。布石では平凡ながら要所を絶対外しません。中盤の戦いでは”読み”が深く小生より数段上。ヨセも先ず間違えません。一見非の打ち所がないように見えますが、コンピュータ特有の脆さがあり、時折信じられないような手を打つことがあるのです。例えば図1の白①では②と打って生きてなければならないところを①と押して、黒に②と急所に打たれて右辺の白は死形になり、中央の黒は容易に脱出できる形です。しかし”6Zen"殿は左辺の白が死んでいる認識がないらしく、後で生きるべく無駄な抵抗を試みて来ます。こういう時はとても有段者とは思えません。おうおうにして自分の大石の簡単な死活を無視してしまうことが多いような気がします。
図1 "6Zen"との一局(小生二子番)
小生が勝った碁は、大抵彼の信じられないミスによるもので何の参考にもなりません。しかし小生が負けた碁については、どの手が悪かったのか、”検討モード”で反省できるので勉強になります。
それにしてもコンピュータソフトとの対局で改めて自分の弱さを知らされました。人間との対局では、負けても、相手が『ここに打たれていたら私の負けでした』 などと言ってくれたりするので、その気になっているのですが、機械相手では何の慰めもなく、ただただ弱さのみ身に滲みます。