たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

セグロウミヘビ

2020-06-25 09:48:21 | 古代の出雲

<稲佐の浜>

 

旧暦10月10日から17日までの期間、

出雲大社および近隣の神社では、

全国から神々をお迎えする

「神在祭」という神事が執り行われます。

このため出雲地方では、神有祭が行われる

11月を「神有月」と呼んで特別視し、

地域全体で早くから準備に取り掛かるのだそうです。

 

ちなみに、このお祭りの主役となるのが、

「セグロウミヘビ」という種類のウミヘビでして、

何でもその昔は、「ウミヘビの漂着」

を合図に神在祭が始まったのだとか……。

現在も、ウミヘビが浜に打ち上げられると、

近隣の神社に奉納するという慣わしがあり、

打ち上げられたセグロウミヘビは、

丁重に保管してミイラ状態にしたのちに、

玉藻(ほんだわら)を敷いた三方の上に

トグロを巻いた状態で乗せ、

神様の依り代として神社に納められると言います。

 

普段は沖縄近海に生息するこのウミヘビは、

寒くなると対馬暖流に乗って

山陰地方に流れ着くとのことですが、

夜中の海でこのウミヘビに遭遇すると、

まるで「金色の火の玉」が

近づいてくるように見えるとも聞きました。