<湯野神社 ゆのじんじゃ>
一説に、ズーズー弁と呼ばれる北東北の言葉と、
出雲の人々が日常会話で使う方言とが、
非常に良く似ているという噂があります。
これらの話は、松本清張の小説の中でも、
物語を解くカギとして取り上げられるなど、
マニアの間では周知された事実ではありますが、
出雲の縄文遺跡から東北地方の土器が発掘されたり、
東北地方の一部にワラヘビ文化が伝わっていたり……
等の事例を踏まえれば、両地域の間に古くから
交流があったことは明らかなのでしょう。
もしかすると、両地域の人々は「交流」という
レベルを越えて、「同じ血筋」をも
共有する間柄だったのかもしれません。
実は、近年のDND鑑定技術の進展により、
日本人の詳しいDNA分析が
行われるようになった結果、
「東北人と出雲人とが遺伝的に
似た傾向を示す」ことがわかったそうです。
立地条件や渡来人との接触の痕跡などから、
「大陸由来のDNA型」が多数派になると
予想された出雲人が、ほんのわずかではあるものの、
縄文人のDNAを多く保有する「東北人」に
近い位置にあるということが判明したのでした。