たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

荒神祭

2020-06-20 09:35:21 | 古代の出雲

<揖夜神社 いやじんじゃ>

 

実は、出雲地方を旅するにあたり、

隠れたテーマとして位置付けていたのが、

一帯の神社に祀られる

「ワラヘビ」の調査をすることでした。

とはいえ私などの知識と行動力では、

「民間信仰」の原初をひも解けるはずもなく、

ひたすら「ワラヘビコレクション」とでも題するべき、

ニッチな画像を増やすのみだったことを、

最初に断っておきたいと思います。

 

ちなみに、ワラヘビを用いる祭祀は、

出雲地方では「荒神祭」という名で呼ばれており、

この一帯では「ヘビ」のことを

「ジャ」と言うのが一般的なのだとか……。

稲刈り後の11月から12月にかけて、

氏子たちの手作りワラヘビが完成すると、

「祝い唄」を歌いながらご神木にワラヘビを巻きつけ、

大蛇の首の前に御幣を捧げるのだそうです。

 

地区によって、ワラヘビの型も

お祭りの手順も千差万別のようですが、

現在では複雑な「ヘビの頭」を制作できる

ベテランの作り手が少なくなり、

形を簡略化したものや石像で代替したものなど、

様々なワラヘビが存在していると

神社の宮司さんが話してくれました。