<六所神社 ろくしょじんじゃ>
「意宇の杜」のほど近くにある出雲国府の跡地に、
「六所神社(ろくしょじんじゃ)」が鎮座しております。
意宇六社のひとつでもあるこの神社は、
もともとスサノオとクシナダヒメの子である、
青幡佐久佐彦命(あおはたさくさひこ)をお祀りし、
『延喜式神名帳』の出雲国意宇郡に記載された、
「佐久佐神社」の論社とも言われていたようです。
(しかしながら、最終的に「佐久佐神社」
として認定されたのは、同じく青幡佐久佐彦命
とのつながりが深い八重垣神社でした)
ちなみに、『佐陀大社縁起』
(神在祭の内容を記した現存最古の史料)によれば、
出雲で神有祭が行われる月には、
全国の神々がまずこの社に集い、
その後佐太神社へと移られるのだとか……。
出雲国府跡は、奈良・平安時代の出雲国の中心地ゆえ、
神有祭との関連にも不自然な点はありませんが、
奈良時代以降の出雲の様相を調べてみますと、
個人的には少々引っ掛かりを感じるのも事実なのです。