豊かさを求める 会長日誌

家づくりと言う事業を通じ、多くの人々の人間模様を綴ります。

日本家屋には日本人のアイデンティティが…北斗市

2015-11-01 15:22:16 | ファース本部

今日から11月です。いっそう冬の気配が濃厚となりました。
今日はファースの純和風の暖房についての相談がありましたのでコラムとして書きます。

昔の家には、暖房設備など言うものはありませんでした。
家屋内のほぼ真ん中に囲炉裏があり、この長方形の短辺部分を横座と言って、その家の家長(主に父親)が座り、専ら薪をくべて火種を切らさないようにしました。
その火種で炊事を行い家族は、この周りに卓袱台を持ち込んで食事をし、子供が勉強をし、爺さん婆さんの昔話に耳を傾けるのです。

家屋内では囲炉裏の周りが最も暖かで食べ物があり、家族との心の触れ合う事の出来る居心地のよい場所であったのでしょう。
この囲炉裏端は子供達の葛藤の場所でもありました。
食べ物の量や大きさ、順番などで喧嘩をはじめ、その場所でまた仲直りの仕方を覚え、父母や祖父母から社会人としての躾を自然のうちに仕込まれてゆくのでしょう。
日本人の几帳面さや誠実さの根源は、此処から育まれたものと思われます。

岩間を流れる水、覆い被さる銀杏と紅葉の樹木、コケの蒸した石、松の枝、池の中を泳ぐ鯉、静寂の中に樹木の葉っぱが風に揺すられて擦れる音など、心を洗うような空間こそが日本庭園の魅力です。
このような日本庭園を一般の住居に配する事はとても困難です。

和室の畳、畳縁、床の間、床柱、真壁、長押などに日本の伝統文化である侘び寂びを取り込む事は可能なのです。
この日本家屋の中には、日本人を内面から育んで来た、アイデンティティが潜在しており、やはり日本人独特の感性を具えるのだと思われます。
      
姿勢を正した礼儀作法や、時間や約束ごとに正確な律儀さ、繊細すぎるほどの几帳面さなども日本の文化と伝統の影響だと思われます。
日本古来の伝統文化に盆栽、茶道、華道などの神秘的な道を究めるにも、やはり和式環境がフィットする事でしょう。

和室の配置や床の間、玄関ホールや廊下とのアプローチなどには、日本庭園の侘び寂を形や素材を工夫して取り込む事で、大々的な日本庭園を持たずとも、和風の心情を家の中に込める事が出来るような気がします。写真は茅葺屋根の家屋を撮ったものです。


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