すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

一億総活躍社会、介護離職ゼロ・・・。理想と現実。

2016-06-28 20:45:31 | ひとりごと
 自宅に要介護者がいると、状態の違いはあれど家族の介護負担は必ずある。そして、介護が必須となれば、なかなか就労しながらの介護は大変で、離職する場合も多い。
 今まで関わってきた担当様たちの中でも、仕事を辞めざるを得なかったご家族もいれば、サービスを精一杯使って、仕事もこなすご家族もいた。しかし、どれほどサービスを入れても、その大半はご家族にかかるわけで、本当に大変だと感じる。
 実際、父を介護していた時、父に認知症は無かったし、状態から言えばまだ楽な方だったと思うが、それでも透析をしている夜の間は、少しのアラームでも起きて確認をしていたし、食事から排便コントロール、血糖値に至るまで気をつける事も多かった。
 ただ、うちにはキヨちゃんがいて、日中は安心して仕事に出られたが、もし私が一人で介護をしていたとしたら、サービスを使っていたとしても今の仕事を出来ていたかは疑問だ。
 自分がケアマネという仕事をしている以上、そのためにサービスを組んだり、相談しなくてはならないのだが、実際はジレンマに陥る。
 仮に十分な資源があったとすれば、仕事をバリバリこなしながら親の介護が出来るだろうか?昔知人が子育ての時に、
 「私がすると同じ事を保育所には求められない。」
と、育児休暇を選択した。同じように、自分の親を自分が看ると同じように看て欲しいと考えれば、理想通りにはいかないかもしれない。
 そして、現実的には資源は不足している。介護現場が人手不足なのだから、サービスが組めない。ニーズがあっても提供出来ないのだ。
 介護離職しないために、施設を作る事が解決策だと書かれてある記事を観た。施設が不足しているのが原因だろうか?施設があっても働き手がいないのでは解決出来ないではないだろうか?そもそも施設に預ければ本当に解決だろうか?
 ケアマネでありながら、理想と現実の狭間で悩まされるこの頃である。

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コメント
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