すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

捨てたもんじゃない

2011-03-05 20:58:53 | じいとんばあ
 身体がおっきくって 笑顔が良くて
 我が儘も ちょっと辛口コメントも
 何だか 許せてしまうキャラだから

 きっとね おじさんのそんな人柄だから
 どこでも 助けてくれる人がいる
 病院でもお店でも 見ず知らずの人が
 手伝ってくれる

 父ちゃんな ほんまにいい人にめぐり会う
 いつでも 不思議と助けてくれる

 一人じゃ お風呂に入れないのに
 温泉に行きたかったの
 もし 空いていたら
 頼んでおばさんも一緒に貸切に
 そんなことは 無理かもしれない

 温泉には 少ないけどお客さんがいて
 おばさんは 入り口で思案してた
 彼女と待ち合わせらしい 若い男性
 今上がったばかり
 おじさんとおばさんを見て
 「俺 もう一回入ろうかな」

 さりげない親切
 おじさんの手を取って
 手すりまで 手を引いて
 「背中・・・流そうか?」
 そこまでは遠慮して おじさんは自分で身体を洗う

 彼は することが無いから
 湯に浸かったり 掛け湯をしたり
 手持ち無沙汰で おじさんを待つ

 おばさんと 彼を待つ彼女
 きっと そんな優しい彼だから
 彼女も待っても 怒らないのね

 世の中 捨てたもんじゃないよね
 そんな さりげない優しさが
 まだ 近くにあるのだもの


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コメント (3)
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