第22号 ヘリ墜落と常任理事国

　死者が出なかったことが不思議なくらいだった沖縄・米軍普天間基地のヘリ墜落事故。日米安保の現実をまざまざと見せてくれた。基地外の大学敷地に墜落したのに、日本の司法による現場検証が行なわれる前に米軍がさっさと残骸を引き上げた。日本の警察は「捜査妨害」として逮捕もできない。そうした国が、国連の常任理事国に立候補して、笑われないかな？

　日米安保条約の細かい内容は知らないが、きっとこういう事態でも日本は何もできないようになっているんだろうね。日本人として釈善としないし、沖縄の人の怒りは当然だと思うが、それはそれで悔しいけれど、条約がそうなっているなら仕方ない。条約を変えていかなければならない。

　しかし、もっと釈然としないのは小泉首相の行動だ。夏休みで歌舞伎見物は構わないが、事故対応で陳情に来た沖縄の知事らに会おうともしない。この人、韓国女優とかどうでもいいけど絵になるような訪問者にはホイホイ会っているようだけど、少しでも都合が悪い場合は官邸の奥に引っ込んで出てこない。変な人だ。

　そして休暇が明けたのか、来月の国連総会に出かけて、常任理事国入りを希望する旨演説するとぶち上げた。自国の市民生活の安全確保を図れないで常任理事国かね。変な国だ。