すずめ通信

すずめの街の舌切雀。Tokyo,Nagano,Mie, Chiba & Niigata Sparrows

第1503号 こんなことがあるなんて、トラモンティの帰還

2016-12-12 08:32:27 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】トラモンティが帰ってきた。私が敬愛するイタリアの陶芸家、グェッリーノ・トラモンティの、紛失した展覧会図録が手元に戻ってきたのだ。失くしたのは5年前、見つけてくれたのは妻。彼女は、図録紛失の顛末は忘れていたけれど、吉祥寺の古書店でそれを見かけるや、ひと目で私好みのティストだと見抜き、手に入れてくれたのだ。私は小躍りし、いったいこれは何事かと考えた。一言で言えば「私は愛されている」ということだろう。 . . . 本文を読む
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第1502号 晴れ晴れと餃子を食べて空を見る

2016-12-11 10:10:10 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】師走入りした宇都宮の朝は、眩しく晴れ上がった。市役所最上階に登ると、峰に筋状の雪を輝かせる男体山が奥日光の稜線に屹立している。南側に回ると、二つの頂を並べる筑波山が確認され、さらに南西の方向遥かに、富士山が白いシルエットを浮かべている。関東平野北辺からの眺めは広大である。出勤してくる職員に「ご苦労さん」と声をかけてやりたいけれど、不審者と警戒させてはかわいそうだから、黙ってエレベーターを降りる。 . . . 本文を読む
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第1501号 郡山で安積開拓に感動する

2016-12-09 21:19:58 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】郡山駅前に建つ24階建て高層ビルの展望ロビーに、明治の郡山駅の模型が展示されている。小さな蒸気機関車が行く「東北線」の線路を前にした簡素な木造平屋に、「初代郡山駅」と説明がある。駅前には畑が広がり、その先の街道沿いは瓦屋根の2階屋が並ぶ。東北線が塩釜まで延伸開通したのは1887年(明治20)年。郡山駅もその年に開業している。それから130年。この街の変貌は、全国でも類例の少ない激しさではなかったか。 . . . 本文を読む
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第1500号 福島市の街を歩く

2016-12-08 13:04:18 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】福島市のランドマークといえば、何と言っても信夫山であろう。新幹線で福島以北に向かう時、駅を通過した途端に短いトンネルに入る、あの山である。盆地の中央にぽっこり盛り上がった標高275メートルの独立丘だ。500万年前ころの隆起で陸地化した盆地が、50万年前に現在の水準まで陥没、その際取り残された「残丘」が信夫山なのだという。太古の地殻変動は、福島市民に珍しくも貴重な孤立丘をプレゼントしてくれたのだ。 . . . 本文を読む
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第1499号 飯坂の湯煙に、60余年昔を思い出そうとするのだが

2016-12-07 15:22:17 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】写真の裏に「飯坂温泉 昭和28年11月22、23日」と書いてある。母のアルバムに残っている1枚だ。右手前の生意気そうなチビが私で、母と兄が一緒だ。右奥の女性は母の同僚なのだろう、勤務先の職員旅行に兄と私も連れられて、新潟市から温泉郷に到着したところである。1953年の秋だから私は小学1年生、兄は4年生、母は30代半ばを超えたころだ。今回、福島市を訪れた折に飯坂まで行ってみた。実に63年ぶりになる。 . . . 本文を読む
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第1498号 紅花の街を歩いて花笠に出会う

2016-12-06 20:58:08 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】霞城(山形城)公園で、校外授業の小学生の一団に出会った。県立博物館を出てきたから、私が憧れてやまない「縄文の女神」に会ってきたのかもしれない。赤白帽子を赤に統一しての行進は、ここが山形であることを思うと、まるで紅花が可愛い笑顔を弾けさせながらやって来るようである。山形市には何度か来たことがあるのだけれど、いつも仕事がらみだったから街をのんびり散策したことがない。だから今度はブラブラ歩いている。 . . . 本文を読む
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