【Tokyo】言葉の意味と表現をめぐって「都心」について書いたので、調子に乗ってもう一つ、「実家」について考えてみたい。最近の若者は男女を問わず、自分の（親の）家を「実家」と表現する。これが私にはどうにも違和感がある。しかしこの表現法も「都心」同様、確実に社会に定着して行って、いずれ世の中の常識となるのだろう。私の世代に勝ち目はない。
若者同士の会話に耳を傾けていると、明らかに親の家で親と同居し . . . 本文を読む
【Tokyo】広島から東京に向かう新幹線にこんな広告があった。「広島―新大阪―東京。都心から都心は新幹線が便利」。空路に対抗するJR西日本の広告で、それはそれでいいのだが、目に留まったのは「都心」という表現である。私の意識の中では、「都心」とは「東京都の中心部」という意味になる。つまり東京の特定のエリアを指す固有名詞だと思い込んできたのである。しかしそれではこの広告のコピーは意味を成さない。私がお . . . 本文を読む
【Nagano】４月から勤務し始めた会社は、長野県のほぼ真ん中に位置する中都市の町外れ、大学やら技術系の会社が点在する、広大な公園仕立ての産学協同研究センターの中にある。素晴らしい環境であるが、車がないとそこに辿り着くのは容易ではない。公共交通機関は鉄道だけで、一番近い駅から足の速い私でも３０分かかる。
外国免許切り替え実地試験に２度も落ちて、まだ日本国内で運転の出来ない私は、毎日合わせて１時間 . . . 本文を読む
【Mie】先日の報道で生命保険会社の保険金不払いが明らかになり、調査の結果、生保38社の5年間（2001～2005年度）の保険金不払い件数は25万件、不払い総額は284億円にのぼったという。このうち、日本生命など主要生保12社だけで23万件、267億円に達し、中でも契約者から保険金の請求がなかったとして支払わなかったケースが目立ったそうだ。大半の会社はまだ調査が終わっておらず、最終的に調査が終わる . . . 本文を読む
【Tokyo】先日の「Mie Report」(4月17日)にあった通り、私が高校3年の6月、私の街は大きな地震に襲われた。その影響は広範囲にわたり、全国高校バスケットボール大会（インターハイ）の県予選が取り止めとなったこともその一つである。ひたすらその予選突破を目標として練習に耐えて来たわれわれは、茫然自失となり、地震同様のショックを受けたものだった。県代表は推薦の２校という異例の措置がとられたの . . . 本文を読む
【Tokyo】統一地方選挙がたけなわである。私が暮す東京郊外の街も、市長選と市議選が重なって賑やかである。午前8時になるといっせいに選挙カーの連呼が始まり、時報代わりになっている。脳梗塞に倒れて以来、鼓膜の感覚がおかしくて、大きな音響は脳に響いて頭痛をもたらす。しかし民主政治の使命に燃えておられる候補者の皆さんは、そうした影響を及ぼしているとはツユほども思い至らないのだろう、今朝も連呼絶叫の嵐であ . . . 本文を読む
【Mie】三重の津に住む私は、15日の昼頃、震度５弱の比較的大きな地震に見舞われた。日曜の昼過ぎ、くつろいでソファで読み物をしていたら、突然地響きとともに大きな揺れがあった。その数秒前にやはり地響きがしたが、それが地震の前触れだったとはそのときは気づかなかった。
今から思うとそれが初期微動だったのだろう。このような地響きは震源地が内陸部だったせいかもしれない。我が家の被害の程度は幸い大したこと . . . 本文を読む
【Tokyo】映画『ブラッド・ダイアモンド』を観た。アフリカ・シエラレオネを舞台にした、政府軍と反政府軍の内乱に翻弄される人々の物語。その内乱を生んでいるのがダイアモンドという地下資源と、白人社会における国際シンジケートの存在だ。映画としての舞台はそろっているが、出来栄えは★★☆☆☆といったところ。
どうも最近は映画が不作だ。アフリカの貧困、理不尽を扱った映画としては、『ナイロビの蜂』の方が格段 . . . 本文を読む
【Tokyo】梅原猛著『水底の歌－柿本人麿論』（1973年・新潮社）を再読した。「再読」といっても、刊行と同時に購入して読んだのだったからほぼ３４年ぶりのことであり、新たに読んだようなものだ。この間、幾度かの転居に耐えて書棚で眠っていた上下巻は、変色が始まって紙魚さえ浮かんでいた。
謎に満ちた万葉歌人・柿本人麿（写真は京都国立博物館所蔵の人麿像）を、この書では「律令体制下で失脚し、流刑の罰を受け . . . 本文を読む
【Tokyo】南房総・白浜の野島崎灯台に行って来た。明治２年（１８６９年）に房総半島最南端の岬に建設された、三浦半島の観音崎灯台（横須賀市）に次いでわが国で２番目の洋式灯台なのだそうだ。もちろん、現在の灯台は建て替えられて、八角形の白亜のフォルムは青空がよく似合う。
灯台の周囲は遊歩道が整備されていて、ちょっとした海浜公園気分が楽しめる。潮風を心行くまで吸い込んで、身体の隅々までリフレッシュした . . . 本文を読む
【Tokyo】野球界が大揺れらしい。プロ野球・西武球団によるアマ球界に対する裏金提供問題である。【裏金問題中間報告にアマ球界困惑…関係者１７０人に謝礼(サンケイスポーツ) - goo ニュース】しかし私は全く驚かない。こうした金銭提供が行われていたことは、プロ、アマを問わず、野球界全体の周知の事実だからである。いまさら「アマ球界困惑」など、噴飯ものである。高校野球の指導者などと呼ばれる方々は、３人 . . . 本文を読む
【Tokyo】新年度が始まった。4月1日が日曜日に重なったので、街に新社会人があふれ出すのは明日2日からとなるだろうが、年度始めというのは、何がどうするからか、世の中の風景が一新したように感じるものだ。
リタイアした身にとって、「年度」などというものはほとんど関係がなくなっているのだが、長い年月で刷り込まれた習性か、「4月」と聞くと、いつもの月替わりとは違う新鮮さを覚える。
そこで「すずめ通信 . . . 本文を読む
