すずめ通信

すずめの街の舌切雀。Tokyo,Nagano,Mie, Chiba & Niigata Sparrows

第1651号 大阪の街は綺麗になったけど

2019-11-29 17:18:48 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】久しぶりに中之島界隈を歩いて、大阪は綺麗になったと驚いた。1年間ほど単身赴任したのは30年も昔になるのだから、そのころと比べて街が変貌するのは当然だろうけれど、あのころの大阪は緑が実に少ない街だった。だから夏は耐え難い暑さで、水の都という呼称が恨めしく思われたものだ。当時も中之島あたりは、大阪としては整備が行き届いた地域と感じていたものの、緑と高層ビルが増え、様相は様変わりだ。 . . . 本文を読む
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第1650号 出雲神話の旅をして土を焼く

2019-11-28 06:00:00 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】晴れ渡る出雲平野に、日本海からの風が次々と雲を沸き立たせる。「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を」である。高天原から地上界に追放されたスサノヲが、辿り着いた出雲で八岐の大蛇を退治、土地の姫を娶って詠んだと古事記は云う。記録に残る日本最古の歌は、出雲が舞台なのである。宍道湖の北岸を出雲大社へ向かう我々の頭上でも、次々と雲が湧き、東方へ流れては途切れることがない。 . . . 本文を読む
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第1649号 広々とした空の城下町・松江

2019-11-27 06:00:00 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】松江は私の好きな街だ。とはいえ暮らしぶりを何も知らない他所者が、軽々に「好き」などと言うのはおかしいのかも知れないが、宍道湖と中海の豊かな水と広い空、そして城下町の歴史が醸す気品ある静けさが好もしい。シンボルである松江城天守は、私の「要望」通り国宝に指定された。妻らへの案内もつい自慢めいた口調になるのは私の松江贔屓の現れだ。「さあ、この門を潜ると天守閣だ、その瞬間がいい」。ところが‥‥ . . . 本文を読む
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第1648号 安来にて出雲国を思う

2019-11-26 11:02:18 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】台風の接近で、着陸できない場合は他空港に回避するとの条件付きで羽田を発った全日空機は、それでも無事に米子鬼太郎空港に着陸した。私たちは中海に沿って南下、台風一過の好天のもと、米子市を通過して島根県安来市に入る。街自体は人口3万8000人程度の鄙びた小都市だが、中海の南岸に港を抱き、日本海側を東西に結ぶ山陰道に沿って開ける立地は、出雲国の要地なのではないか。私の勘は的を射たようだ。 . . . 本文を読む
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第1647号 六本木でバスキアに会う 

2019-11-25 21:50:10 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】私はなぜ「バスキア」を知らなかったのだろう。米国の画家・ジャン=ミシェル・バスキア(1960-88)のことだ。日ごろ「現代アートが好きだ」と広言し、美術館行脚もコンテンポラリーに偏りがちな私が、なぜニューヨークのアートシーンで寵児となった夭折の画家を、その存在を含め全く知らないで来たのか。その事実が、破天荒な彼の作品以上に私を混乱させている。齢を重ねれば大抵のことは知る、とは嘘だ。 . . . 本文を読む
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第1646号 アラメダのマーケットで考える

2019-11-11 11:49:43 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】旅の終わりに、北米最大と聞くアラメダ市のフリーマーケットに行く。サンフランシスコ湾東岸の埋立地なのだろう、広大な広場に露店がひしめき、大変な雑踏である。湾の向こうにはサンフランシスコのビル群が霞んでいる。IT産業で活気付くベイエリアの中心、米国経済の先頭を走る街だ。そんな煌びやかさには背を向けて、こちら側では庶民的な面々が使い古した家具や雑貨を漁って、それなりに楽しそうである。 . . . 本文を読む
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第1645号 ナパでワインをしっかり味わう

2019-11-10 09:07:08 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】北米西海岸の旅から帰って4ヶ月になる。オリンダ滞在中に出向いたナパについても書いておこうと思いつつ筆が進まないでいると、隣接するソノマ郡で大規模な山火事が発生したというではないか。ソノマもナパ同様、カリフォルニアワインの主要産地である。熱で溶けたワインボトルを手に嘆くワイナリー経営者が痛々しい。数年前にはナパも山林火災で大打撃を被っている。火災はブドウ産地の宿命なのだろうか。 . . . 本文を読む
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