すずめ通信

すずめの街の舌切雀。Tokyo,Nagano,Mie, Chiba & Niigata Sparrows

第1544号 大町で雨に霞む北アルプスを想う

2017-10-31 07:00:00 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】カモシカの親子と並んで、私は眼下に広がる街を眺めている。晴れていれば、正面には北アルプスの峰々が連なり、冠雪輝く雄大なパノラマが展開するはずだけれど、あいにく昨夜来の雨はやむ気配はなく、遠景は霞の中である。ここは大町市の山岳博物館。全国に先駆けて登山ガイド組織を生んだ「山の街」の市民たちが、大自然とともに生きる街の拠点として日本で初めて設立した、山岳をテーマとする博物館である。開設56年になる。 . . . 本文を読む
コメント

第1543号 親不知・子不知をようやく見る

2017-10-30 11:51:08 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】新潟は私の故郷だから、新潟県内はほぼ隈無く知っていると言いたいところだが、そんなことはない。子供の行動半径は実に狭いもので、新潟市から遠い「親不知・子不知」はついぞ行く機会に恵まれないまま新潟を離れ、古希を過ぎた。天下の嶮を「不知」であるとは、新潟出身を名乗るのも恥ずかしいと、地元の友人に無理を言って案内してもらった。なるほど断崖を波が洗っている。これでは親も子も、互いを顧みる余裕はなかったろう。 . . . 本文を読む
コメント

第1542号 ヘルシンキ③アラビアとマリメッコ

2017-10-24 02:45:29 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】ヘルシンキ中心部から北東へ、トラム6番で20分ほど揺られて行くと、街は次第に郊外となって、Arabiaという地域に入る。終点で降りると煉瓦造りの長い建物が続き、奥に煙突の突き出たビルが現れる。壁面には大きくARABIAとある。ここが私を北欧へと惹き付ける、もう一つのパワー「陶磁器アラビア」の本拠地なのだ。北欧デザインは日本人ファンが多いようだが、実は私もその一人である。それもかなりの年季が入っている。 . . . 本文を読む
コメント

第1541号 ヘルシンキ②(フィンランド)

2017-10-22 05:21:15 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】Suomi(スオミ)とは何か? 郵便局でムーミンの切手を買うと、やはり「SUOMI FINLAND」と印刷されている。耳慣れないけれど、フィンランドではフィンランドをSuomiと言うらしい。海外ではJapanの方が通るが、我々は「日本」である、というようなことか。ただ「ヘルシンキは南スオミ州に属する」といった現役の地名でもあり、どこか違うような気もする。森と湖のスオミで、人々はどんな暮らしを営んでいるのだろう。 . . . 本文を読む
コメント

第1540号 ヘルシンキ①(フィンランド)

2017-10-21 20:46:27 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】初秋の日本を旅立つと、北欧はすでに晩秋なのだった。何しろ北海道よりずっと北の、北緯60度以北の国フィンランドは、国土の3分の1が北極圏に含まれ、最南部のヘルシンキでも最高気温は13度前後である。外出する子供たちは必ず帽子を着用するよう躾けられているのだろう、みんなしっかり身支度を整えている。蒸し暑さが残る東京から来たわれわれには、街歩きは爽やかで心地いい。人いきれとは無縁の、程よい閑散さもいい。 . . . 本文を読む
コメント