すずめ通信

すずめの街の舌切雀。Tokyo,Nagano,Mie, Chiba & Niigata Sparrows

第1695号 調布と三鷹を比べてみる

2021-03-28 13:23:47 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】久しぶりに調布に行く用ができた。調布駅あたりの京王線が地中化され、街が面目を一新して3年以上を経過するから、新しい街も落ち着いてきただろうと、ゆっくり歩いてみる。まず線路が地下に潜ったことで生まれた地上スペースが活用されたという「鬼太郎ひろば」に行く。学校を終えた子供たちがたくさん遊んでいる。縄跳びをしているわんぱくたちを眺めていると、まるでわが家の愚息どもが蘇ったかと、懐かしくなって目を凝らした。 . . . 本文を読む
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第1694号 リニアを待つ橋本に行ってみる

2021-03-26 09:53:30 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】72万人の相模原市民はどこにいるのか。わからないまま八王子経由で帰ろうと、再び横浜線に乗る。せっかく来たのだからと隣りの橋本駅で降りてみる。この気まぐれによって、私はようやく政令市・相模原の雑踏に出会うことになった。京王相模原線の改札に通じる連絡路は、ちょうど電車が着いたのか、先程までの相模原駅から市役所通り界隈で出会った人の合計の数十倍は多い人の波が吐き出されてくる。混雑が、なぜか私をホッとさせる。 . . . 本文を読む
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第1693号 相模の原の政令市を歩く

2021-03-25 16:37:47 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】関東平野南部は、多摩丘陵によって内陸部(北側)の武蔵国と、海へと開ける南側の相模国に分けられる。北の「野」は武蔵野、南の「原」は相模原と呼ばれた。「野」と「原」は古代、明確な使い分けがなされていたと万葉集の解説書で読んだ記憶があるけれど、内容は忘れた。いずれにしてもこの地域には、広大な「野原」が広がっていたのだろう。そして近代、武蔵野台地には幾つもの飛行場が建設され、相模の原では帝国陸軍が軍都建設の夢を見た。 . . . 本文を読む
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第1692号 町田へ版画を観に行く

2021-03-24 09:00:21 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】男は考えている。ここから漂って来る心地よい響きは、形から来るのか、それとも色彩からだろうか、と。30個の枡の中に、様々な形が色とりどり並べられている。これは何を表現しているのだろう。随分時間が経って、男はハッと気がついた。デザインされたアルファベットなのだ。MACHIDA CITY MUSEUM OF GRAPHIC ARTS。色と形、その二つが相俟って、心地よいリズムを生み出している。色の力の方がやや勝っているかな、と男は思う。 . . . 本文を読む
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第1691号 チンチンと古い記憶が蘇る

2021-03-22 16:47:04 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】徳川家康の偉大さは、関ヶ原の戦いを征したこと以上に、江戸の街造りで発揮した手腕こそ注目すべきだ。東京という街が、今もって世界の大都市の一つとして機能を維持できているのは、家康と、その指示を受けた幕僚による緻密な計画が実施されたからだと言える。上水の確保や埋め立て、治水などのほか、日本橋を起点に江戸から延びる街道に「四宿」を置いた交通網(街道)の整備もその一つだ。千住は奥州街道の初宿として大いに賑わった。 . . . 本文を読む
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第1690号 千住にて 行く春園児に 泪なし

2021-03-21 10:26:43 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】陽光をいっぱいに浴びて、幼児たちが池に向かって大きな声を出している。よく聞くと「カメさーん、出てきて〜」と呼んでいるのだ。近くの保育園の園児たちがお散歩にやってきて、仲良しのカメさんと遊びたいらしい。桜がちらほらほころび始め、花壇のパンジーは花盛りだ。これほど長閑かで平和な光景は他にあるだろうか。ここは東京・足立区の柳原千草園。製紙工場跡の小さな公園だ。わずか50メートル東には、荒川の巨大堤防が延びている。 . . . 本文を読む
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第1689号 保健所もトトロも生まれた所沢

2021-03-07 06:00:00 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】所沢を半日ほど歩いて、三つの「発祥の地」に出会った。「航空発祥の地」「保健所発祥の地」「トトロ発祥の地」である。これらには互いに関連はなさそうだが、なぜ所沢発祥かを考えると、自ずとこの地の特色が分かってくるようだ。キーワードは「武蔵野台地」だろう。一帯は西武鉄道の路線が縦横に走り、所沢駅前には鉄道本社も置かれている。駅ビルはずいぶんと賑わって、まるで西武王国のようだ。しかし「西武グループ発祥の地」ではない。 . . . 本文を読む
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第1688号 山と里、出会う陽だまり飯能河原

2021-03-06 09:16:26 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】飯能市立博物館は、自分たちの街を「山と里が出会う町」だと紹介している。西の山から流れてくる川が、東側の里に出会う「谷口」に陣屋が置かれ、「市」が立てられて山と里の産物交易が始まった。それは江戸幕府開府間もないころで、飯能の街もそこから始まったという。山地と平野部の接点に多くの街が生まれてきたことは既に書いた。飯能もその典型的な例なのだろう。街の構造は今も変わらず、谷の口の陽だまりに約7万人の暮らしがある。 . . . 本文を読む
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