すずめ通信

すずめの街の舌切雀。Tokyo,Nagano,Mie, Chiba & Niigata Sparrows

第210号 アサガオ

2005-05-31 12:01:17 | Tokyo-k Report
【Tokyo】東京はこのところ肌寒い日が続いている。「寒い」と感じるのは私が寒がりなのであって、5月末ころの平均的気温なのかもしれない。ただ連休のころ、いっとき初夏のような陽気が続いたものだから、いっそう涼しく感じるのだろう。 私はその陽気に誘われて、朝顔を育ててみようと思い立ち、種を買って撒いてしまったのだが、このところの涼しさに「かわいそうなことをしてしまった」と悔やんでいる。青と白の2種類 . . . 本文を読む
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第209号 リフォーム詐欺

2005-05-30 12:14:08 | Tokyo-k Report
【Tokyo】何をいまさら、と言われそうだが、人間はどこまで悪になれるものかと、暗澹とさせられる事件が多い。認知症のお年寄りらを狙ったリフォーム詐欺だ。判断能力を失ったお年寄りに近づき、法外な工事料金を請求する――。なぜそんな無慈悲なことができるのだろうか。 盗む、奪う、騙す――は、人間の心に巣食う、退治できない悪なのだろうか。富(金銭)への欲求が、窃盗、強盗、殺人、詐欺といった犯罪を生んでいく . . . 本文を読む
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第208号 「ミリオンダラーベイビー」

2005-05-29 11:23:46 | Tokyo-k Report
【Tokyo】アカデミー賞の話題作ということなので、クリント・イーストウッドの映画「ミリオンダラーベイビー」を、封切り日初回上映で観た。ボクシングを題材にしたアメリカン・ドリーム物語かと思って出かけたのだが、「尊厳死」をテーマにした深刻な、重い作品だった。疲れた。 わずかな目の動き、表情の変化、会話と会話の間、ぽつんと漏らされる言葉……、映画という表現手法の効果を知り尽くしてストーリーを組み立て . . . 本文を読む
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第207号 『家族狩り』を読んだ

2005-05-27 12:32:18 | Tokyo-k Report
【Tokyo】流行作家、という表現が古いとすれば、ベストセラー作家、といったらいいのか、天童荒太という作家の作品を初めて読んだ。『家族狩り』という、文庫5分冊の長編だ。読んでいるうちは面白かったが、読み終わると不思議と印象に残るものの乏しい作品だった。 引きこもりや家庭内暴力と、子供に問題を抱える家庭で、家族全員が殺される事件が連続する。子供による親殺しで、子供本人は遺書を残して自殺、という共通 . . . 本文を読む
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第206号 清掃おじさんになれるか

2005-05-26 13:10:04 | Tokyo-k Report
【Tokyo】早朝ウオーキングを励行している。健康オタク、というわけではないのだが、体力の衰えをはっきり認識させられる年ごろとなって、渋々布団を抜け出しているのだ。毎朝6時過ぎに歩き始め、1キロほど先の公園を回って帰って来る。その甲斐あって、程よい疲労で爽快な気分になれるのだが、その気分を壊すものがある。それはポイ捨てされたタバコの吸殻である。 私は禁煙して20年。もはや喫煙を我慢しているという . . . 本文を読む
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第205号 日中関係改善策

2005-05-25 21:48:01 | Tokyo-k Report
【Tokyo】日中関係はどこまで悪化するのだろうか。政冷経熱といわれて久しいが、ここまで悪化してくるとちょっときな臭い匂いまで漂い始めたようで、傍観しているわけには行かない。では、どうしたらいいのか。 「政冷」はしばらくは改善が望めそうにない。ということは、解決のアプローチを政治に求めても無駄、ということだ。経済=民間の関係を、どこまでも熱く密接にしていくしかないだろう。民間が緊密になれば、邪魔 . . . 本文を読む
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第204号 「夫婦割り」サービスの継続を!

2005-05-22 23:38:37 | Tokyo-k Report
【Tokyo】映画好きのわが夫婦は、「夫婦割り」サービスを堪能させてもらっている。「夫婦」というか「男女ペア」のどちらかが満50歳を越えていれば、二人で2000円という割引サービスだ。封切館は一人1800円、金券ショップでチケットを購入しても1300円ならいいところ。それを一人1000円で観られるのだから、映画好きの夫婦には実に喜ばしいサービスだ。 映画館に客を呼び戻そうと懸命の映画業界が、60 . . . 本文を読む
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第203号 「毛野国」は「木の国」

2005-05-20 11:26:25 | Tokyo-k Report
【Tokyo】西郷信綱著『日本の古代語を探る』(集英社新書)を読んだ。記紀や万葉集、それに各地の風土記などにさまざまな表記で残されていながら、もはや今では耳にすることができない「古代語」。それを「古代人の心情に立ち返って」真の意味を探ろうという知的冒険譚として読んだ。面白かった。 「毛」「旅」「東」という表記は、どのような意味で用いられたか、などという例が取り上げられているのだが、私は群馬の地と . . . 本文を読む
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第202号 TV版「世界が100人の村だったら」

2005-05-16 14:39:21 | Tokyo-k Report
【Tokyo】先週末のテレビ番組について、私は見逃してしまったのだが、私のパートナーが見て疑問を呈していたので、ここに転用させていただく。その番組は8チャンネル(フジテレビ)でやっていた「もし世界が100人の村だったら」というようなタイトルで、貧しい孤児たちを追跡取材したような内容の特集企画(らしい)。 この番組では、「かわいそうなこの子たちを支援するために、この番号に電話してください。あなたの . . . 本文を読む
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第201号 思い上がるな「GM救済」

2005-05-13 14:33:29 | Tokyo-k Report
【Tokyo】経団連の奥田会長が、米国ビッグスリーのGMやフォードの経営不振に関連し、貿易摩擦を未然に防ぐためにも技術提供や米国でのトヨタ車の値上げが必要ではないかと発言したことが、波紋を広げているようだ。技術面での提携・協力はともかく、私は「販売価格の値上げ」という発想はおかしいのではないかと思う。 奥田会長は、1兆円を超える利益を上げているトヨタの一人勝ち状態にむしろ危機感を抱き、「勝った時 . . . 本文を読む
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第200号 北朝鮮と核

2005-05-11 10:38:01 | Tokyo-k Report
【Tokyo】北朝鮮の核実験が、きわめて現実味を増してきているらしい。かつてイスラエルが、イランに対してだったろうか、核開発に繋がる施設だとして一方的に攻撃、爆破したことがあった。国際世論はイランの主権を踏みにじるものとしてイスラエルを非難したが、イスラエルは「敵対する国からの脅威を排除するのは当然の権利」として突っぱねた。今回、日本あるいは韓国から、北に対するこうした積極対処論は聞こえてこない。 . . . 本文を読む
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第199号 新「潟」

2005-05-09 13:47:19 | Tokyo-k Report
【Tokyo】昨日の「NHKスペシャル」で、「再会」という感動的な番組をやっていた。第2次大戦の終結とともにシベリアの捕虜収容所で一緒になった日本人とルーマニア人捕虜が、心をかよわす友となり、戦後60年近くを経て再会するという実際にあった話だ。その中で日本人捕虜(軍医)が、求められるまま出身地の住所を漢字で書く場面があった。「大日本帝国新潟県……」というのだが、おやまあ、と思ったのは俳優が書く「潟 . . . 本文を読む
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第198号 女性専用車両

2005-05-09 13:12:35 | Tokyo-k Report
【Tokyo】「クレオパトラの鼻がもう少し低かったら、世界の歴史は変わっていただろう」と、誰が言い出したか知らないが、美醜が歴史を動かすという、例え話としてよくできた言い回しがある。しかしこれは日本(あるいは東洋)だけで通じる話ではないか。西洋ではむしろ「鼻がもう少し高かったら……」と表現しないとピンとこないのではないだろうか。 日本女性ではツンと高さを保って鼻筋が通っていることが、美人の条件か . . . 本文を読む
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第197号 『故郷の廃家』

2005-05-05 14:54:43 | Tokyo-k Report
【Tokyo】『故郷の廃家』(饗庭孝男著・新潮社)を読んだ。姓が、旧村名と同じという旧家の生まれである仏文学者の著者が、自らの一族三代にわたる歩みを綴った記録だ。琵琶湖の北西、寂しく貧しい(多分!)土地で廃屋となって朽ちていく家が、不思議な存在感を伴って浮かんでくるような一冊だった。 近年、近江という土地への関心が高まっているものだから、新聞の書評欄を読んですぐ書店に出かけた。戦前から戦後にかけ . . . 本文を読む
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第196号 リフォーム事始め 12 完工

2005-05-04 15:39:15 | Tokyo-k Report
【Tokyo】この「リフォーム事始め」シリーズは、最終工程まで来たと報告しておきながら、「完工!」をレポートすることなく、ずるずると日を重ねてきた。そろそろケリをつけなければならないのだが、どうも「終わった!」という気分になれないでいたのだ。 工事は確かに終了した。施主、監理者、施工業者の三者立会いで「完工です」「結構です」と確認し、残りの工事費も払い込みを終わっている。それでもどこか達成感が湧 . . . 本文を読む
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