すずめ通信

すずめの街の舌切雀。Tokyo,Nagano,Mie, Chiba & Niigata Sparrows

第1445号 タイの現代アートで若者を考える 

2016-04-29 22:41:17 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】海外に行くと、その国の現代アートに触れようとするのが私の習性である。何故かと理屈っぽく解説するのは面倒だから止すが、簡単に言えば、奇妙で時には不可解な現代アートに対面すると、その国(街)の「いま」を感じるような気分になれるからだ。というわけでバンコクでもその適地を探すと、街一番の繁華街・サイアム地区に「バンコク芸術文化センター」があるという。早速出向いてみる。これがまあ、実に私に適していた。 . . . 本文を読む
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第1444号 「暁の寺」にてタイの仏教美術に触れる

2016-04-28 15:46:00 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】「暁の寺」として名高いワット・アルンは、中央の大仏塔が化粧直しの最中だった。塔の上部はすっぽりと足場に覆われ、ほとんどが隠されていたけれど、修復中の壁面を近くで眺められるというのは一興だった。宗教美術とは、その教理を形に具現化するものだから、様々な制約に縛られ、概ね似た佇まいになる。それでも建立者の思いはどこかに反映されるのだろう、ワット・アルンは陶器片で彩られた、実に美しい姿なのだった。 . . . 本文を読む
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第1443号 難しい文字と素敵な笑顔

2016-04-20 08:05:25 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】タイの至宝・エメラルド仏に対面して廟を出ると、白いブラウスに黒のスカート姿の少女たちに囲まれた。「オソレイリマスガ、スコシキイテモイイデスカ」。たどたどしいながら日本語である。高校生かと思ったら大学名を名乗り「ワタシタチハニホンゴカノガクセイデス」という。日本語の練習のため、観光拠点で日本人を探し、直接会話を試みているのだと分かった。タイの若者の日本語熱は根強いらしい。みんな笑顔で実に人懐っこい。 . . . 本文を読む
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第1442号 バンコクの消費意欲にタジタジとなる 

2016-04-19 21:45:36 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】バンコク到着が土曜日の日中だったので、まずはウイークエンドマーケットに出掛けてみる。数千軒の店がひしめく世界最大の市場だというのは本当のようで、大変な賑わいだ。ヨーロッパの街は広場から始まり、東南アジアのそれは市場に始まる、と自説を建てて得意になっている私なのだが、チャトウチャックというこのマーケットは市街地の北辺に広がる公園の一角に設けられている。観光客とバンコク市民、どちらが多いだろう。 . . . 本文を読む
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第1441号 バンコクの雑踏に驚く

2016-04-19 14:11:00 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】バンコクで驚いたことが二つある。一つは予想以上の大都会であったこと、もう一つは世界遺産のエメラルド寺院と王宮界隈の混雑ぶりだ。東京でもこれほどの雑踏は隅田川花火大会くらいではないか。ここでは中国の団体客が主役だ。そうでなくとも声の大きい彼らが、一段と張り上げた叫び声のような会話で突進して来るのだからたまらない。スリ被害が多いと警告されたけれど、これではスリも身動きできないのではないだろうか。 . . . 本文を読む
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第1440号 古都ランプーンで一村一品運動に触れる

2016-04-18 08:36:31 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】チェンマイから南へ、車で2時間ほどの平坦部にランプーンという古い街がある。日本の平安時代末期のころ、この地にモーン族がハリプンチャイ王国を建国した。チェンマイのランナー王国に吸収されるまでの300年間、平和な日々が続いたのだろう、街の中央に高さ46mの黄金の塔(チェディ)を煌めかせるワット・プラ・タート・ハリプンチャイは堂々たる寺院で、あちこちに植えられた龍眼の木が、人々に緑陰を提供している。 . . . 本文を読む
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第1439号 タイ・シルクを探検する

2016-04-17 13:24:23 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】タイといえばタイシルク、というのは世界の女性の常識らしい。そこでチェンマイのツアー会社でお奨めの店を訊いた。その郊外の大きな店に行くと、独学で日本語を学んだという上品な老店員が付ききりで糸紬や機織りの実演を案内してくれて、やがて売り場へ誘導される。知識も興味も乏しい私の耳が《GUNMASAN》という声に反応した。日本から「群馬産」の蚕を移入して品種改良を重ねているのだという。根気と工夫の世界だ。 . . . 本文を読む
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第1438号 チェンマイで考える「タイ人はどこから来たのか?」

2016-04-16 21:19:53 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】タイ国政府観光庁から送ってもらったチェンマイの案内書には「北方のバラと呼ばれるタイ第2の都市」だとある。また、世界のどの街とも異なる「弛緩した上品さ」に包まれた独特の雰囲気があると紹介している書もある。しかし1辺が1.6キロほどの正方形の城壁に囲まれた旧市街を歩く私には、思考が、吹き出す汗に弛緩するだけで、バラを連想する雰囲気はどうにもつかみ取ることができない。余りの暑さと埃っぽさに負けたのである。 . . . 本文を読む
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第1437号 チェンマイで暑さに負ける

2016-04-15 21:02:55 | Tokyo-k Report
【Tokyo-k】東京・羽田を未明に出発した私たちは、同じ日の午前10時にはチェンマイ国際空港で車に乗っていた。日本とタイの時差は2時間。バンコクでの乗り継ぎに2時間余を費やしたことを考慮すれば、インドシナ半島内奥部は私の生活圏から実に近い世界なのだった。肌の色こそやや濃いとはいえ、人々の顔つきは私とよく似ている。とはいえタイは全くの異境である。文字は読めないし建物の装飾や街に漂う匂いも違う。そしてとにかく暑い。 . . . 本文を読む
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