すずめ通信

すずめの街の舌切雀。Tokyo,Nagano,Mie, Chiba & Niigata Sparrows

第463号 沖縄「久高島」にて

2007-02-20 22:36:10 | Tokyo-k Report
【Tokyo】私は爺さんとこの若い男に導かれたのか、唐突に島に渡りたくなって船着場まで歩いた。ちょうど船が出るところで、往復のチケットを買って乗り込んだ。船は満員で、「明けましておめでとうございます」などという声が聞こえてくる。20分で島に着く。小学校と中学校、それに郵便局のある集落に入ると、突然にぎやかなお囃子が響いた。通りかかったおばあさんに「あれは何ですか」と聞くと、「一緒に行きましょ」とス . . . 本文を読む
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第462号 沖縄「斎場御嶽」にて

2007-02-20 22:28:20 | Tokyo-k Report
【Tokyo】沖縄に行ってきた。那覇での所用を終え、半日ほど時間が空いたので「どこに行こうか」と地図を睨んでいると「知念」という地名が目に入った。どこかで耳にしたことがあるような気分になってバスに飛び乗り、1時間ほどして世界遺産・斎場御嶽(せいふぁうたき)の入口に着いた。はからずも琉球王国の聖地に踏み入ることとなったのである。 斎場御嶽は、沖縄本島南部の東端に突き出した半島のようなところにある知 . . . 本文を読む
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第461号 テレビの中の女性の話し方

2007-02-19 10:25:13 | Nagano Report
【Nagano】世の中が時と共に変化するのは当然のことで、その変化の仕方が気にいらないと言ってみても、それは時の流れだから仕方がない。仕方がないけれど、22年離れていた日本に戻って2ヶ月弱。テレビの中の女性の話し方、特に高い話し声に辟易している。テレビッ子になって日本の変化の観察に忙しい毎日だが、耳障りな女性達の話し声に、私のテレビの音は絞られていくばかりである。 私の記憶に間違いがなければ、1 . . . 本文を読む
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第460号 「ラジオ深夜便」(2)

2007-02-15 00:04:07 | Mie Report
【Mie】先月の「ナイトエッセイ」では、近代史家による「見聞録から見た幕末の日本」というテーマの話があった。それは幕末の日本を訪れた外国人から見た当時の庶民の暮らしや印象を述べたものだ。 それによると、当時の庶民は男女を問わずいつも機嫌が良く、ニコニコしていたという。また女性は人懐っこく、外国人を見るとすぐに寄ってきたそうだ。これが中国の女性だと、外国人を見るとすぐ逃げ出したり隠れたりしたとい . . . 本文を読む
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第459号 「ラジオ深夜便」(1)

2007-02-14 20:34:37 | Mie Report
【Mie】NHK「ラジオ深夜便」は、平日夜11:20~翌朝5:00の深夜番組で私の好きなラジオ番組の一つである。就寝前のわずか30~40分間だけであるが、最初の「日本列島くらしの便り」と次の「ナイトエッセイ」は面白く、よく聴いている。 テレビは聴くだけでなく目でも見るので画面に向かう必要があるが、ラジオは何かをしながら耳で聴けるのがいい。夜10時からの「NHKジャーナル」も好きな番組で、入浴中 . . . 本文を読む
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第458号 ガンバレ! コウノトリ

2007-02-13 09:43:23 | Tokyo-k Report
【Tokyo】残念なニュースだ。コウノトリが死んだ。自然に還せばいろいろな試練があることは予測していたものの、雷とは!【自然界で繁殖目指し、放鳥されたコウノトリ死ぬ…兵庫(読売新聞) - goo ニュース】  佐渡の空にトキの群舞が復活する――。私はかねがね、かつ密かに「朱鷺復活佐渡プロジェクト」を温め続けているので、絶滅鳥の復活ということにおいては先輩の兵庫・豊岡のコウノトリの動静に関心を寄せ . . . 本文を読む
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第457号 青森市と富山市に期待する

2007-02-09 17:26:01 | Tokyo-k Report
【Tokyo】ようやく、こうした動きが出てきたかと、私はささやかな感慨に浸っている。【青森、富山市が認定第1号 中心市街地活性化地域(朝日新聞) - goo ニュース】 かつて『すずめ通信・266号』(2005年9月29日)で提案した「私のシャッター通り解消策」が、いささか趣きは異なるとしても、国の施策となり、取り組む自治体が現れてきたからである。 地方都市を歩くたびに気分が寒々としてくるのは、 . . . 本文を読む
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第456号 なんか変だぞ「e-Tax」

2007-02-06 10:14:55 | Tokyo-k Report
【Tokyo】退職したことによって生ずる新たな事態の一つに納税の自己申告義務がある。これまで給与所得者として源泉徴収されていた私は、所得税を自ら確定申告しなければならなくなったのである。「わずらわしいことよ」とグズグズしていたら、国税庁が「e-Tax」という電子納税システムを開発したと知った。さっそく開始届出書を税務署に(パソコンで)発送してみた。 すると「これがお役所仕事か!」と驚かされる素早 . . . 本文を読む
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第455号 団塊世代

2007-02-05 21:26:45 | Mie Report
【Mie】今年から団塊世代の人たちが大量に定年退職し、その結果、社会に及ぼす影響をいわゆる「2007年問題」としてマスコミが盛んに取りあげている。私自身はその前の学年で、正確には団塊の入り口世代であるが、実質は団塊世代とそんなに変わらないと思う。 先月上旬、NHKスペシャル「1000人にきく団塊の素顔」のテーマで、スタジオと団塊世代1000人をインターネットで結び、色々なことに関してアンケート . . . 本文を読む
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第454号 私は木版画 《下》

2007-02-02 16:11:56 | Tokyo-k Report
【Tokyo】かくして私は、その男の手に渡った。男の家は案外、近くて、男は私をフレームごと大事そうに抱えたまま歩いて持ち帰った。帰るとさっそく額に入れ替え、立てかけて眺めては満足そうに頷いている。どこがそれほど気に入ったのか、かえって私のほうがむずがゆい思いである。男はパソコンに向かい、「Funasaka Y」を検索し始めた。そして船坂芳助(ふなさか・よしすけ)という岐阜県出身の版画家がいることに . . . 本文を読む
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第453号 私は木版画 《中》

2007-02-02 14:58:44 | Tokyo-k Report
【Tokyo】男は店員を呼んで「この中身だけでいいんだが、いくらになるかな?」と訊ねた。言い方がやや横柄だったからか、店員はムッとした気持ちを隠そうともせず「うちはその形で売ることにしているのだから、別々になど売ることはできませんよ」と乱暴に答えた。男は「ということは、負けられないと?」と不満そうである。よく見れば知的で整った顔立ちをしているのに、言う事がミミッチイ。結局、買わずにプイッと出て行っ . . . 本文を読む
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第452号 私は木版画 《上》

2007-02-02 14:08:11 | Tokyo-k Report
【Tokyo】私は「木版画」である。名前はあったのだろうが、今では知る人はいないし、私も覚えていない。強いて名付ければエディション・ナンバーの「22/50」とでもなろうか。 私が生まれたのは、そこに記されたサインから1979年だったことが知れる。ということは、私はざっと28歳ということになる。産みの親は「Y.Funasaka」という版画家らしいことが、やはりサインから推測される。私の存在証明はそ . . . 本文を読む
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