子どもたちには創られた賢治ではなくて、本当の賢治を教えませんか。
そこで私は、その日と同じ月日の(今年2022年)5月9日、県道12号線を花巻市内から大沢温泉まで車で走りながら、当日賢治が目にしたであろうような素材を探してみることにした。というのは、当時、花巻電鉄鉛線はこの県道12号線を走っていたからである。
そうしたならば、あの八篇の詩の中に詠みこまれている次のような詩句①~⑩をそれぞれ連想させる次のような景、
一〇五八 電車
《1 「①田(を鋤く馬と白いシャツ)」》(2022年5月9日撮影)
《2 「②胆礬いろの山の尾根」》(2022年5月9日撮影)
一〇五九 開墾地検察
《3 「③苹果の枝(兎に食はれあした)」》(2022年5月9日撮影)
一〇五八 〔銀のモナドのちらばる虚空〕
《4 「④みみづくの頭のかたちした鳥ヶ森」》(2022年5月9日撮影)
《5 「⑤雪と青い天とつらなる尾根」》(2022年5月9日撮影)
一〇五九 〔芽をだしたために〕
《6 「⑥大へん白っぽく甘酸っぱくなった山」》(2022年5月9日撮影)
《7 「⑦傾斜地にできたすばらしい杉の方陣」》(2022年5月9日撮影)
《8 「⑧ぎざぎざの松倉山の下のその日蔭」》(2022年5月9日撮影)
《9 「⑨これを岩頸だなんて誰が云ふのか」》(2022年5月9日撮影)
一〇六一 〔ひわいろの笹で埋めた嶺線に〕
《10 「⑩ひわいろ(の笹)で埋めた嶺線」》(2022年5月9日撮影)
が道すがら観られたので、賢治のあの八篇の詩の多くは花巻電鉄鉛線に乗りながら詠んだに違いないと、私は確信した(もちろんそれぞれの詩にフィクションの部分もあるであろうが)。
となれば、そのうちの一篇、懸案のあの詩〔芽をだしたために〕にも、結構事実が詠みこまれているに違いないと私は思ったのであった。
続きへ。
前へ 。
”みちのくの山野草”のトップに戻る。
【新刊案内】『筑摩書房様へ公開質問状 「賢治年譜」等に異議あり』(鈴木 守著、ツーワンライフ出版、550円(税込み))
当地(お住まいの地)の書店に申し込んで頂ければ、全国のどの書店でも取り寄せてくれますので、550円で購入できます。
アマゾン等でも取り扱われております。
【旧刊案内】『宮沢賢治と高瀬露―露は〈聖女〉だった―』(「露草協会」、ツーワンライフ出版、価格(本体価格1,000円+税))
岩手県内の書店やアマゾン等でも取り扱われております。
【旧刊案内】『本統の賢治と本当の露』(鈴木守著、ツーワンライフ出版、定価(本体価格1,500円+税)
岩手県内の書店やアマゾン等でネット販売がなされおります。
あるいは、葉書か電話にて、入手したい旨のお申し込みを下記宛にしていただければ、まず本書を郵送いたします。到着後、その代金として当該金額分の切手を送って下さい(送料は無料)。
〒025-0068 岩手県花巻市下幅21-11 鈴木守 ☎ 0198-24-9813
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます