平成31年4月27日(土)
いよいよ、今日からゴールデンウィーク10連休が始まりました。多くの皆さんが国内外に旅行する機会が増えそうという報道がありますが、そのほかにも、この長期休暇をどのような過ごし方をされるのでしょうか。
富士宮市にある静岡県富士山世界遺産センターでは、4月27日から5月26日まで、春期特別展が開催されます。それに先立ち、内覧会が開催され、参加してきました。
富士山が世界遺産に登録されてから6年あまり、県世界遺産センターが設置されたのは2年前の12月で、開館から1年半ほどの間に65万人を超える来場者があったといいます。訪問した昨日も、駐車場には大型観光バスが停まり、多くの外国人観光客も訪れていました。あいにくの天気で、富士山の姿を見ることはできませんでしたが、センター内の展示が満足感を提供してくれたのではないかと推察します。
さて、今回の春期特別展は、「徳川将軍と富士山」をテーマに開催されます。いただいた資料には、1603年に徳川家康が征夷大将軍に就任し、1867年に十五代慶喜が大政奉還するまでの260年あまり、日本は世界史上希なる泰平の時代を謳歌しました。三代家光から四代家綱を経て、将軍家の政策が武断から文治主義へ転換され、五代綱吉の治世下には「元禄文化」が、十一代家斉の治世下には「化政文化」が花開き、江戸文化が成熟されていきます。
その中にあって、徳川将軍の象徴となり、江戸文化の中核に位置づけられるのが富士山といわれています。
特別展では、「秀峰富士と一体化する徳川将軍権威」として、第1章が「泰平の礎を築く」として、家康から家光(創業から守成へ)。第2章は「文治政治の完成と元禄文化の開花」として、家綱と綱吉(文化再編の時代)。第3章は、「徳川家斉と爛熟する化政文化」として、家斉(江戸文化の最盛期)。第4章は「徳川の平和、新たなる時代へ」として、家茂と慶喜(時代の転換期)に構成されています。
私たち庶民のあこがれとしての富士山は、将軍にとっても大きな意味づけがあったことを、この特別展で感じ取ることができました。是非この機会に、絵画や将軍家にまつわる秘宝を通じて、富士山の威光を感じ取っていただきたいと思います。
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