令和6年4月8日(月)
静岡社会健康医学大学院大学の入学式が先週土曜日に開催され、議会代表として出席し祝辞を述べさせていただきました。
公立大学法人静岡社会健康医学大学院大学は、本県が令和3年4月1日に設立され、社会健康医学の研究を長期かつ継続的に推進するとともに、研究成果を広く還元する人材を養成するため開学したもので、2018年ノーベル生理学・医学賞受賞者であり、がん治療薬「オプジーボ」開発を先導した元県立大学理事長の本庶佑先生の後押しにより、実現しました。
(入学式の様子)
「社会健康医学」について本大学院大学の資料によれば、「世界の先進国では高齢化が進み、我が国ではこの半世紀で平均寿命が20年も延伸しました。反面、健康寿命とのギャップが10年以上あり、いかにこのギャップを縮めるかが重要な課題になっています。患者個人を対象に病気の根治を目指す治療医学と、人集団を対象に発症や重症化を防ぐ予防医学とが両輪となることが新しいスタンダードとして求められている現代において、後者の役割を担う学問が社会健康医学です。
社会健康医学では、伝統的な公衆衛生学にゲノム医学や医療ビッグデータ解析などの新しい学術領域を加えることで、社会における人の健康を幅広い視点から考究する学問です。」と説明しています。
本大学院大学の成果は、人材育成のほか、静岡県は令和4年度から静岡社会健康医学大学院大学へ「健康寿命延伸のための市町別生活習慣等のモニタリング」研究を委託し実施しており、県民の皆様方がどのような生活を送っているか、健康状態はどうかなどを調べて、県民の健康の目安としたり、健康づくりの対策を進めるための基礎資料として役立てています。
今年の新入生は、現場で働く医師、看護師、保健師、管理栄養士、理学療法士などの職種から、修士課程に18人、博士課程に5人が入学しました。
入学生代表で「入学生誓いのことば」を述べた女性医師は、静岡がんセンターに所属し、がん治療の現場で感じた患者への思いを綴り、「予防医学」の面からがんに対する医学的知見を高め、現場に還元したいという抱負を述べられました。
先ほども触れましたが、医療に関する様々な職種が一緒に学べる環境は貴重だと説明を聞いています。本学の目標に、「その挑戦が、世界をもっと健康にする。」を掲げ、「社会健康医学」分野での成果と、それを多くの県民に還元できるよう、そして静岡県から日本中へ、世界へ羽ばたける人材に期待したいと思います。
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