令和4年5月11日(水)
重要港湾の一つである田子の浦港を視察しました。私の地元にある港で、何度も足を運んでいますが、新しい発見もありました。
昨今の社会情勢の変化に伴う課題や、田子の浦港が誕生した以来の歴史的な変貌など、改めて田子の浦港を見直す機会となりました。
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(田子の浦港管理事務所で港の概要説明)
私が所属する県議会の会派に新たに加わった県議が、港湾関係について勉強したいという話があり、私の地元にある田子の浦港に関心を寄せていただいたことから、その視察に同行させていただきました。
県内の大きな港湾には、清水港や御前崎港、そして田子の浦港があります。それぞれが特色ある海運を担っていますが、地域の特性や港の規模などにより、扱う貨物も異なります。
清水港は日本を代表する港湾の一つで、コンテナの扱い量も年々増加し、欧米やアジア便の寄港地となっています。また、近年期待される観光振興を支えるクルーズ船の誘致も盛んで、大型化する船舶を何隻も同時に受け入れることができ、本県の要となる港です。
田子の浦港は、県東部から山梨県までをカバーし、特に地元富士市の基幹産業を支える港として発展してきました。清水港と異なり、港が小さく扱う荷物にコンテナは含まれず、ばら積み船が中心となりますが、その航路は国内外につながっています。
高度成長期には、基幹産業の一つである製紙産業の原料となる木のチップが海外から大型船で輸入され、岸壁近くには荷揚げされたチップの山がいくつも見られ、紙の街を象徴している光景でもありました。また、食品加工工場ではトウモロコシを原料としてコーンスターチが製造され、セメントを入れるサイロなどもあって、元気な富士市が実感できました。
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(トウモロコシを外国から運んできた大型船から荷物下ろす作業が進む)
高度成長期の公害による田子の浦港の水質汚染は大変深刻でしたが、その後、企業や市民、行政の努力により、負の遺産と言われた汚染物質も半世紀ぶりに撤去が終わり、今年度、「安全宣言」が行われる予定です。
田子の浦港入り口付近の両岸にそれぞれ公園が整備され、港は市民の憩いの場所となり、賑わっています。新たな田子の浦港の姿は、過去半世紀の課題を乗り越え、災害にも強く、まちづくりに貢献しながら発展していく姿が見えてきました。
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(堆積した土砂を処理するプラントを初めて間近で視察)
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(港の見える公園から之眺望)
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(整備されたスポーツ公園ではパークゴルフを楽しむ地元の人たちの姿が)
物流では、さらに水深を掘り下げ、新たなニーズに応える港づくりを求める声も上がっています。静岡県が管理する港ではありますが、国の支援を受けることも重要であり、何よりも市民や企業の要望に真摯に耳を傾け、田子の浦港振興を支援していきたいと思います。
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