常識について思うこと

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「涼宮ハルヒの消失」の感想

2010年02月07日 | 日常

「涼宮ハルヒの消失」、初日から見てきました。ネタバレしても仕方ないので、簡単に感想だけ記しておきます。

相変わらず、キレイにできておりました。芸術品というか、つくづく細かいところまで、よく作りこまれていると感じました。個人的には、窓ガラスや鏡への映りこみ方とか、人物の微妙な動きとか、やたらとリアルな背景画とか、そういうところが好きだったりします。

話の中身も、「涼宮ハルヒ」らしい世界観で、とても良かったです(「多世界解釈の不思議」参照)。具体的な内容に関する記述は避けますが、この作品、タイトルから分かるとおり、ハルヒが消失してしまうわけで、そのストーリーを私なりに解釈すると、「キョンへの天罰」だったような気がします。

世界の中心にいるハルヒは、いわば宇宙を統べる神に等しい存在です。その神様に対して、キョンは自らの分をわきまえることなく、常日頃から文句タラタラな思考をしすぎです。これは、誠にもってあるまじきことでもあります。要は、神様に対して文句を垂れてはいけないのです。もし、どうしても神様に対して文句を垂れるなら、自分自身がハルヒに匹敵するくらいの神様になることしょう(「「自分教」の薦め」参照)。

いやしかし、私が考える「自分教」的な意味で神様になってしまうと、(ハルヒを含む)他人様をきちんと尊重できるようになるため、実は、「ハルヒに文句を垂れる」というような発想自体がなくなるのかもしれません。このあたりの論理構造は、パラドックスになっているので、少々、難解かもしれませんが、今回の作品、そんなことを考えさせられました。

コメント (4)
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