オリンピック選手の服装問題が話題となりました。これについては、賛否両論があるようです。賛否両論というくらいですから、私としては、どちらでもよいと思っています。しっかりと着こなすべきだという意見も分かりますし、着こなしの自由なファッションがあってもよいのではないかとも考えます。
ただ一点、本件については、選手の「中途半端さ」が問題なのではないかと思います。
今回の件、オリンピックに関するものであり、そこにはメディアをはじめとした多くの方々が携わっています。そうである以上、そうした方々の意見や感性を無視するわけにはいきません。仮にそれを否定するというのであれば、今日のオリンピックをオリンピックたらしめている、メディア関係の方々を含めた人々と、真っ向勝負する気概が必要でしょう。
一方で、若者の尖がったところというのは、私自身、とても大好きです。そういう力が社会を変えてきたし、今後も変えていくであろうことを考えても、若者は尖がるべきだとも思います。
しかし、中途半端はいけません。
もし、オリンピックという一大イベントに関わった方々に反抗してでも、我流を通したいというのであれば、「オリンピック出場辞退も止むなし」くらいの意気込みでやっていただきたかったと思います。つまり、もしそれがファッションだと言って、自分のスタイルを主張したいのであれば、それくらいの覚悟でやっていただきたかったと思うのです(その覚悟がないなら、最初から尖がっちゃダメです)。
ところが、後日の記者会見で、すんなりと「反省してまーす」と言ってしまいました。重ねて言えば、ここも中途半端ではいけません。反省していないのなら、真っ向勝負で、オリンピック出場辞退のつもりで我を通して然るべきだし、そうでないなら、真摯な態度で反省の意を示すべきであろうと考えます。
服装問題を引き起こした時点での覚悟も中途半端なら、その後の記者会見の対応も中途半端・・・。本件、この「中途半端さ」こそが最大のポイントではないかと思います。
この問題を巡っては、「まだまだ若いのだから、目くじらを立てるな」という意見もあるようです。もちろん、今回の問題を引き起こした選手がまだ若いというのは、ひとつの見方ではあるでしょう。それが彼を許容してあげようという論拠にもなり得る点、否定はいたしません。しかし、私としては、「若いのなら、中途半端なことをせず、とことんやっていただきたい!」とも思うのです。
本件、一貫した「中途半端さ」が、何よりも煮え切らないように感じると同時に、これからの若者には、目一杯、真剣勝負に臨んでいただきたいと思うのでした。