常識について思うこと

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理想主義と現実主義

2010年02月10日 | 自分

「理想主義」と言われることがあります。一般的に、この言葉は「現実主義」の対極にある概念ですが、私の場合、果たしてそうなのかという気がしています。

少なくとも、私にとっての「理想主義」と呼ばれるそれは、何もないところから生まれたわけではありません。社会や世界の現実と向き合い、それを直視するなかで、その大きく深刻な問題を打開すべく必然として生まれてきたように思うのです。感覚的には、「必要は発明の母」といったところでしょう。目を背けてはならない現実を打開するという必要性から、生まれてくるヒラメキ(発明)であり、ビジョンといった感覚です。

そういう意味で、私の場合、「究極の現実主義」から「究極の理想主義」が生まれたと言ってもよいと考えます。

中途半端な「現実主義」から、「理想主義」を否定して欲しくはないし、中途半端な「理想主義」によって、「現実主義」を軽視してもいけません。否、真剣に「現実主義」的思考をするのならば、それはいずれ本当の「理想主義」に辿り着くであろうし、また真剣に「理想主義」を突き詰めると、結果として本当の「現実主義」に行き当たるのだと考えます。

私たちの世界が球でできていると分かってから、ある意味で、「東」と「西」は対極概念ではなくなりました。果てしなく東に向かう人と、果てしなく西に向かう人は、いつか交わるということが分かったのです。対極の概念で、物事を決め付けられる時代は、そろそろ終わるような気がします。

「個」と「全体」、「保守」と「革新」、「右翼」と「左翼」、「科学」と「宗教」・・・。突き詰めていくと、それらが意味するところは同じであり、そこにはこれまでの人類が知り得なかった新しい発見、ヒラメキ、気づきがあるのだと思います。

コメント (2)
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