新・むかごの日記

高槻市に在住の、人間と自然が大好きな昭和1桁生まれの爺さんです。
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アオイスミレ:葵菫 (春告げ人はやはりすみれ)2006.4.1

2006-04-01 06:53:57 | 植物観察1日1題
4月、あこがれ待った春が野に山に充ちて来ました。
♪春 すみれ咲き 春を告げる 人なぜみな 春をあこがれ待つ・・・♪ 宝塚歌劇を代表するこの歌を持ち出すまでもなく、スミレの花をみると誰しも春を実感します。
中でもアオイスミレ:葵菫(スミレ科スミレ属)は、日本に50種ほどもあるスミレのなかで、いち早く花を咲かせる春の使者役であり、特徴ある花の形とあわせて人の目を引きます。
丘陵から山地にかけて林縁や道端に生える多年草で、全体に開出した白い毛があり、葉はまるみを帯び基部はハート型です。直径1.5cmほどの花は、淡紫色~白色で、側弁は唇弁を抱くような形に開き、距はまっすぐ上向きに立ちます。
和名は葉がウマノスズクサ科のフタバアオイに、また別名のヒナブキはキク科のフキに似ているというところからきています。
ところで、白井鐵造訳詩のくだんの歌“すみれの花咲く頃”は、ドイツ生まれのシャンソンで原題はQUAND REFLEURIRONT LES LILAS BLANCS…“リラの花咲く頃”であるのも面白いところです。
春が遅いヨーロッパのリラ(ライラック)に代えてスミレを持ってきた訳詞者のセンスはさすがというべきで、これがなかったらこの歌もこれほどに愛唱されることはなかったでしょう。