簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

村営バス(日本一路線バスの旅)

2018-07-27 | Weblog


 十津川村は、南北・東西共にその幅が30Kmを越える広大な面積を有する村で
あるが、国道168号が貫通しているとは言え、鉄道や高速道路は通ってはいない。

 そのためひとたび災害が発生すると、村が孤立する危険をはらんでいる。
そんな危惧もあってか、かつて五條市から新宮市を結ぶ鉄道「五新線」が計画
され、戦前には建設にも着手されたが、戦後になって国鉄の再建計画の煽りを
食って計画は完遂されることもなく頓挫している。





 この日泊まった宿の従業員は、「バスは殆ど乗らない、新宮へ行くことも多い
が車で行くし、橋本でも車で行く」と言っていた。
このようにマイカーが普及しバス利用者が減少したものの、村には車を持たない
高齢者も多いらしく、それらの足はもっぱらバスに頼ることになる。
そのためここでは早くから村営バスが運営されていて、今でも多くの路線が有り、
村内をきめ細かく巡っている。



 国道168号線が唯一の幹線道として、決して本数が多いわけではないが、奈良
交通や熊野交通のバスが橋本や新宮に向けて走っている。
しかしこれを利用して十津川に観光で訪れる人はあくまでも少数派で、多くは車
で来ると言う。



 従って村営バスは村を訪れる観光客を意識したものではなく、あくまでも幹線
を走るバスのその隙間を埋めるような運行がされていて、どの支線も生活路線的
な色彩が強く、朝夕の往復に、日中便が加わる程度である。



 この地域の観光地を巡る折り村営バスを使うとしても、元々の運行目的が違っ
ているだけに、その便数が極めて少ないのみならず、観光への利便性は考慮され
ていないので、旅程を組み立てるには本当に苦労する。(続)


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