富岡製糸場の見所の一つは、保存良く残されている建物群である。
幕末期にフランス海軍の協力で作られ、横須賀製鉄所に導入された技
術で木で構造をくみ上げ外壁を煉瓦で覆う木骨煉瓦造で作られている。
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正門を入ると左手に券売所がある。見学料は大人が1000円である。
チケットを購入し入場すると正面の巨大な煉瓦造りの建物に圧倒される。
これは東置繭所と呼ばれる、長さ凡そ104m、幅12m、高さ12mの建物で
国宝である。
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木骨煉瓦造二階建て、屋根は瓦葺き東洋と西洋の融合が図られた建物だ。
外壁に規則正しく配置された窓には、蝶番の付いた観音開きの窓がはめ込
れていて、単調になりがちな壁に力強いアクセントを加えている。
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礎石も近くの山から切り出し、使われた杉や松などの用材は妙義山など
から調達し、当時まだ一般的ではなかった煉瓦は近くに釜を築きフランス
人技術者の指導の下瓦職人が作ったと言う。
フランス積みされた煉瓦を繫ぐのに漆喰がセメント代わり使われたそうだ。
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アーチ状に開けられた入口を入ると内部は実験や体験の出来るスペース、
お土産品や絹製品の販売所、製糸場の様子を紹介スペース、イベントの出
来る広場等になっている。
訪れたこの日は、手回し式の座繰り器での実演が行われていた。
当時はこの建物の一階は作業場、二階に乾燥繭が保管されていたという。
沢山の窓は風通しを良くして乾燥を完成させるための工夫だそうだ。
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東置繭所をそのまま抜けると広場があり、左に工場のシンボル的な煙
突が立つ繰糸所、その向こうが西置繭所の巨大な建物が「コ」の字型に
配置されている。(続)
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