簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
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バリ島旅行記 バリ舞踊「ケチャッダンス」

2009-10-16 | Weblog
この日の夕方には、「ケチャッダンス」を見た。





「火を使う踊りだから、一番前より、二三段目の席の方が良い」とガイドが教えてくれたので
正面の三段目の席に座った。
ここもバロンダンス場と同様、自然光を取り入れる造りと成っているが、火を使うダンスと言う
事で日暮れを待って開演する。

上半身裸の男達が円陣を組んで座り、「チャッチャッチャッ」と言う重層的な掛け声の唱和に
合わせて物語は進行していく。

【写真:「ケチャッダンス」】

ここでも日本語で書かれたストーリーの説明書きを渡されたが、ステージ上の演技と対比する
のは結構骨が折れるし、またそうは簡単に理解する事が出来ない。
それに暗闇の中で行われる演技が良く見えないときもある。
しかし、僅かばかりの灯りに照らされ、上半身裸の男達の中で演じられる物語は何とも幽玄で、
幻想的である。

引き続いて行われる「サンヒャン・ジャラン」は、燃え盛る椰子の殻を、ココヤシで作った馬の
人形に跨った男性が、陶酔状態になりながら、火の粉を蹴散らし激しく踊るトランス・ダンスだ。





蹴散らした火の子が時折ステージから客席近くに飛んでくる。
ステージ下に待機した係員が急いで火を消して回るが、何とも激しい踊りで、次第に客席の興奮も
高まり、見ている方も正気を失ってしまいそうだ。
やがて僧侶が聖水をかけ、正気に戻したところで舞踊は終わる。
物語は終わったが、地鳴りのようにうねるこの「チャッチャッチャッ」と言う掛け声がいつまでも耳の
奥に張り付いてその後も暫く離れなかった。

【写真:「サンヒャン・ジャラン」】

夕食のレストランでもステージ上でバリ舞踊が行われていた。
「ペンデッ」と言う歓迎と祝福のダンスかと思ったが、違っていたかもしれない。
ブルーポイントバイザシー挙式の後のレセプションディナーの時もガムランの生演奏に合わせ、これに
似たようなバリ舞踊が行われた。

このようにバリ舞踊は、バリ・ヒンドゥー教の儀式とは別に、観光客に向けたショーとして毎日色々な
会場で公演されている。
幾つもの舞踏団がそれぞれ得意な演目を持ち、個性豊かな舞踏をその端正な容姿で舞い、煌びやか
な衣装と共に人気を集めているという。(続)
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