山と自然の雑学ノート

山歩き&散歩道で出会った植物などの記録

ツルリンドウ(蔓竜胆)

2010-10-13 15:34:00 | 双子葉合弁花

山麓近くの木陰に生える蔓性のリンドウです。
今の時期に低山歩きをしていて、花冠が下を向いて咲いているリンドウがあれば
ほぼこれだと思って間違いありません。

蔓性といっても、それほど長い蔓を伸ばして高い木に登るわけではありません。
せいぜい笹やツツジなどの小低木に絡む程度です。
近くに絡む手ごろな小木が無い場合は地面を這って伸びます。

花の色は基本的には淡紫色ですが、薄く赤味のかかったものや、白色に近いものなど
多少の変化がみられます。

10月末頃から熟す果実は派手な赤色をした液果で、残存する花冠の上に付き出し、
花よりむしろこちらの方が目立ちます。


ツルリンドウ <リンドウ科 ツルリンドウ属> 蔓性 多年草





最初は雄蕊は開いていて、雌蕊の柱頭は2つに分かれゼンマイ状に巻いています。
雄蕊はこの後、閉じてきて雌蕊に接し、花粉をつけます。

これは最初に自家受粉を避けながらも、昆虫による受粉ができない場合、最終的に自家受粉での
結実を可能にするリンドウ科に特有のシステムです。


葉は対生する卵状披針形で、3脈が深くて目立ちます。

コメント (2)
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