ミミカキグサは渓流沿いの湿地や、濡れた岩上で苔の生えたような場所に生える食虫植物です。
同じ環境に生える食虫植物、モウセンゴケの花が7~8月に咲くのに対して、ミミカキグサの仲間は
9上旬~10月中旬に花を付けます。
タヌキモ科タヌキモ属に分類されますが、この仲間は代表的なもので6~8種類ほどあり、
その内、水に浮遊するタイプをタヌキモと呼び、湿地に生えるものをミミカキグサと呼んでいます。
食虫植物と言っても粘液で虫を捕えるのではなく、地下茎に捕虫嚢を持ち、プランクトン等を
捕えて根から養分を吸収する仕組みです。
ミミカキグサという名前は少し無粋ですが、大きさや形は大体それぐらいと思っていただければ
いいと思います。
この画像の2種は比較的、渓流でよく見られる種類で、左の黄色い花がミミカキグサ、
右の一回り大きく紫色のものがホザキノミミカキグサです。
ミミカキグサ <タヌキモ科 タヌキモ属> 多年草 食虫植物
花茎は5~8㌢で、その先に黄色の花を付けます。花の終わった後、萼が大きくなり、果実を
包んだ形が耳搔きに似ているので耳搔草の名前があります。
ホザキノミミカキグサ <タヌキモ科 タヌキモ属> 多年草 食虫植物
花茎は10~15㎝と長く、その先に長さ4㍉ほどの淡紫色の花を付けます。小さな花ながら
日本産のミミカキグサの中では最大です。