Our World Time

え? じゃ、大急ぎで。

2009年12月19日 | Weblog



▼きのう12月18日金曜午後に帰国してまもなく、午後5時15分ぐらいに、インターネットTVの試験版と、それからネット・ラジオも両方、無事にアップされたという知らせを受けていたので、安心していました。

 ところが、今たまたま、ミクシィのコミュニティを拝見したら、「見つからない」、「事情があって、アップがまだなのかも」、「待ちましょう」という趣旨の19日の書き込みを見て、びっくり。


▼これは独研(独立総合研究所)の新しい事業として始まることですから、URLはほんらい、独研の公式HPにアップされるべきです。
 しかし、金曜夕方のアップですから、社員になるべく定時の勤務をしてもらうために週明けの独研公式HPへのアップになります。
 独研といえども、社長以外は、定時の勤務が理想です。社長以外は、土日には、ちゃんと休んでもらいたい。労働法からしても当たり前です。

 ただ、URLはもちろん、この個人ブログにもアップしようと思っていました。
 お知らせをブログでしていますからね。
 だけど、帰国後にどっと深い疲れがあらためて噴き出してグラグラすることと、単にURLだけではなく、すこし感じるところを合わせて書いて、アップしたいと考えて、まだそれを書いている途中でした。

 しかし、見つからないということがあるのなら、今すぐにアップします。

▽YouTube(ネットTVの試験版。本番は、2010年4月に「青山繁晴.TV」として開始される予定)

http://www.youtube.com/watch?v=PuWsRxO8qL0

▽インターネットラジオ
「やっと話せる青山繁晴の深ーい話」

http://www.voiceblog.jp/yuukidesu/


▼ぼくも自分のモバイル・パソコンで試してみたら、YouTubeはそのまま難なく見られます。

 ネットラジオは、すぐに現れるのですが、なぜか最初はうまく音声が出てこなくて、すこしそのまま時間を置くと、画面のレイアウトも自然に変わって、そしてちゃんと快適に音声が出るようになりました。
 これは、ぼくのモバイル・パソコンのたまたまの現象かもしれません。
 同じように(最初は)音声が出ないなぁーというかたが、もしもいたら、しばらくそのまま時間を置いてみてくださいね。


▼ご自分のTV出演などを見るのが好きなひとも結構いらっしゃいますが、ぼくは自分の写真も動画も声も、こっぱずかしくて、なるべく見ないタイプなので、今回も、最低限の確認のためにちらりと見て、聴いただけです。

 ネットTVは、先にこのブログに書き込んだように、協業している制作会社の考える制限時間内に編集してあります。
 ネットラジオのほうは、その縛りを外して、そのままアップされています。
 ネットラジオは、制作プロデューサーのたっての願いで、通しタイトルもぼくが発声しています。
 これが、うーむ、聴いてみると、実に恥ずかしい。
 しかし、依頼にその場でOKしたのはぼくだから、聞き苦しい点も何もかも、ぼくの責任です。



(☆すこしだけ書き直しました) 帰国しました。とりあえず、お知らせをひとつ。

2009年12月18日 | Weblog



▼まず、成田空港に飛行機がどんと降りて、滑走しているそのときに、「見ていたんですか」と聞きたいぐらい、ジャストタイミングで携帯電話にかかってきた電話があって、その内容にびっくり。
 もちろん、機内ではまだ電源を入れていないから、かかってきたとは知らなくて、空港から都内へ向かうバスに乗って、携帯の電源を入れ、留守電を聞くと、小沢さんの実像をよく知るひとからの電話だった。
 留守電が入った時刻を見ると、まさしく着いた瞬間にかかってきた感じ。ぼくの帰国を待ちかねていたわけじゃないだろうけど。

 ここではまだ、その電話の内容を書きませんが、たいへんな状況のなかへ戻ってきたんだな、という実感がありました。

 11時間あまりの機内では、ずっと会員制レポートを書き続け、フライト・アテンダント(昔で言えばスチュワーデス)のみなさんに、またいつものように同情されてしまった。
 けっこう真剣な同情なんだよね、これが。
 ちょっと心配になりましたよ、という雰囲気で、ブログへのコメントで心配いただいてることとを合わせ、みなさま心配をおかけして、ごめんなさい。

 ただね、書けないことも実は多いなかで、おのれの実生活はなるべく、もっとオープンに話しておきたい気持ちがあるのです。
 それこそ、ぼくが生きて、歩いているあいだの記録として。

 しかし、着陸までにレポートを仕上げることができて、成田空港から即、独研(独立総合研究所)に送り、金曜午後のうちに、つまり週末に入ってしまう前に会員へ配信することができて、疲労も眠気もすこし薄れるぐらい、うれしかった。

 今回のレポート(もう第455号です)は、今まで書けなかった真実も、思いきり書いた。
 シスコの国際学会で、希望と、それから、絶望ではないけど何とも理不尽な現実もあったから、それと取り組んだための勢いかな。
 さて、会員のかたがたが、どう受け止めてくださるか。


▼お知らせをひとつ。
 この前の書き込みで記した「あたらしいこと」のふたつめ、「先見社長会」について、主催者のかたからURLを以下のように差し替えてほしいという要望がありました。
 関心のある方は、こちらへどうぞ。


 ▽先見社長会
 http://www.kmcanet.com/seminar/aoyama_president-meeting/
 
 ▽日本経営開発協会/関西経営管理協会のページ
 http://www.kmcanet.com/



あたらしいこと、ふたつ

2009年12月16日 | Weblog



▼ひとつめ。
 前にすこしお話ししたように、インターネット上のテレビが始まります。
 これは「青山繁晴.TV」(あおやましげはる・ドット・ティーヴィー)という相当に、こっぱずかしい名前がついて、来年の4月に配信開始となります。

 簡単ないきさつを述べると、まず、ぼくが不肖ながら社長・兼・首席研究員を務めているシンクタンクの独研(独立総合研究所)で新規事業を拓きたいという考えを、Yさんという新進気鋭のフリーランスの総合プランナーに話しました。
 彼が練ったアイデアが、ネットTVと、新しいラジオ番組です。
 そして、地上波のテレビで名を成したプロデューサーで、今はネットTVやラジオ番組に取り組まれているかたを筆頭に、新しい知友を彼が紹介してくれて、もう半年近くになるでしょうか、コラボレーション(協業)ができるかどうか、長い議論と協議を続けてきました。
 独研の事業ですから、祖国と世界に寄与する、志を貫くものでなくてはなりません。しっかりと議論を重ねてきました。

 そのうえで、12月7日月曜に、3時間連続で一気に、試験版の収録を終えました。
 この試験版は、あと2日後の12月18日金曜にYouTubeにアップされます。

 収録はね、正直、かなり疲れました。


▼これまでの仕事のその上に、新規事業ですから、ま、疲れはします。
 ぼくは前夜からの仕事(独研から配信している会員制レポート、東京コンフィデンシャル・レポートの取材と執筆)で徹夜明けのまま、朝から昼過ぎまで、この収録に臨みました。

 ちなみに、この12月7日月曜は、そのあとすぐに都内で1時間半、講演をしてから、独研本社に戻り、社長室で、地上波テレビのコメント撮り(普天間問題をめぐって在京テレビの取材。放送は、そうですね、30秒ぐらいだったかな。どこの局でも、こんな感じです)。
 そして同じく社長室で、来年4月に開かれる「核セキュリティ・サミット」(オバマ米大統領が例のプラハ演説で提唱した新しいサミット。日本もホスト国となってワシントンDCに各国首脳が集まります)に関連して、訪ねてこられた日本政府当局者と、原子力防護の専門家の端くれとして、たいせつな議論、協議をしました。

 これでもう夕方6時半をまわり、急いで独研本社近くの中華料理店に行き、民主党小沢派の議員と食事をともにしながら長時間、かなり深い意見交換、議論をしました。
 独研の自然科学部長が、科学政策のありかたも聞きたいからと同席し、先方も、優秀な秘書さんが同席されました。

 夜遅めに帰宅して、そのまま自宅で再び徹夜で、携帯電話やEメールを使いながら会員制レポートの取材と執筆を続けて、明けた12月8日火曜も、そのまま、ある大手の製薬会社へ。
 タクシー車内で10分ぐらいうとうとして、これが唯一の仮眠。
 ほんとは(まったく謙遜じゃなく)ひどい怠け者で、1日に10時間ぐらい寝たい人間なので、ちと辛い。

 製薬会社の玄関ロビーで、医学者おふたりと待ち合わせて、製薬会社の会議室へ。
 製薬会社の初対面の担当者と協議。

 この医学者おふたりは、新型インフルエンザの画期的な予防薬(現在、流行している弱毒性の新型インフルよりも、流行が心配される強毒性のH5N1ウイルスによる新型インフルのための予防薬)を開発し、マウス実験の成功までこぎ着けながら、そこで日本政府(つまり自民党政権下の政府)の信じがたい縦割り行政の壁に阻まれて、資金が止まり、開発できなくなったのです。
 この良心的な医学者のうちのおひとりの、母堂が、関西テレビ「水曜アンカー」の熱心な視聴者でいらして、ご子息である医学者に「青山繁晴さんにどうにかして連絡をとって、相談してみなさいな」と話されたということです。
 ぼくは、この医学者の話をお聞きするだけではなく、その研究の可能性や志を具体的に検証し、強毒性の新型インフルを事前に阻止するために、世界を救済するような効果すらあり得る研究だと、独研としての判断をくだしました。
 判断をくだした以上は、、ぼくと独研なりに懸命に、厚労省や農水省に働きかけたりしているのですが、日本国はほんとうに壁の厚い国ですね。新しい可能性は、門前払いです。
 残念ながら政権交代後も、今のところはなにも、こうした現場でみる限りは変わりません。
 そこで、民間の力も活用して壁を突破しようという試みが、この日の製薬会社への訪問なのです。

 この協議を終えるとすぐに、核セキュリティに関わる政府機関に、今度はこちらから出向いて、政府機関の玄関ロビーで待っていた独研・社会科学部の研究員ふたりと一緒に、先ほどとは別の担当セクションへ。
 とても大事な立場にいる幹部と協議。
 突っ込んだ、ある意味で激しいやり取りになりました。
 この幹部は、心根(こころね)がとても純なひとで、現在の核・原子力体制への彼なりの、やり場のないような怒りがときどき噴き出します。
 しかし、とっても公正な怒りなんです、これが。
 こうした既成の行政のどっぷり真ん中にいる官僚にも、前夜に議論した小沢派の議員にも、自分の立場そのものに苦しみながら、どうにか、おのれの志と良心を貫いて生きているひとはいる。

 いつか、こんなひとたちと議論している現場を、まさしくネットTVで真正面からとりあげて、広く日本国民と世界のひとたちに視てほしいと、ぼくは、このとき内心で思ったのです。

 その政府機関を辞して道路に出たとき、独研のふたりの若い研究員の肩を叩いて、「おまえら、よく勉強してる。心強かった」と思わず大声が出ました。
 もちろん本心です。
 社員相手でも、お世辞や社交辞令は申さないことは同じです。
 核セキュリティをめぐって、国内外の生の動きをしっかり把握していることが、政府当局者との議論で、よく分かりました。
 このごろのぼくは、発信者の役割をつたないながらに、こなさねばならないから、独研本社に居る時間がかつてよりずっと少ない。
 だからこそ、こうした機会に、彼らの頑張りが分かるのは、うれしいナァ。

 政府機関から、独研本社にちらりとだけ立ち寄って、厳しい実状にある独研の財政について経理室と協議してから、羽田空港へ。
 羽田から、大阪へ。
 毎週火曜に大阪では、近畿大学経済学部での授業と、関西テレビでのミーティング、水曜アンカー前日の議論が待っています。
 授業もミーティングも、これも正直言って、かなり負担です。

 授業は、「他人に迷惑をかけなければいい」という教育で育った学生たちに、ひとのために生きる、公のために生きるということもあってはどうだろうかと、全身全霊で問いかけながら、国際関係論を講じる。
 それは、たやすいことではないし、関テレでのミーティングでは、どんなテーマを取りあげるかだけでも苦しい激論になることが少なくありません。
 しかし、いずれも、深いやり甲斐があります。
 学生たちは、「今どきの若い者は」なんて適当なことを言うひとに見せてやりたいぐらい真摯に授業を受講しているし、関テレのキャスター陣やスタッフも本心でぶつかってきてくれます。

 伊丹空港に着いて、タクシーで近畿大学のキャンパスに向かっているとき、いつものように膝の上で、モバイル・パソコンを開いて原稿を書いていると、ぼくのなかで、すとんとスイッチが切れたのです。
 スイッチが切れたというか、終末のスイッチが入ったというか。
 ありのままに言います。耐えに耐えてきた心身が、このとき、最後の限界を超えたのが、はっきりと、こころでも体でも分かりました。
 胸苦しいとか、症状はあったけど、そんなことは、どうでもいいぐらい、はっきりと死の横顔が見えました。

 タクシー車内で隣にいた、独研の優秀で頑張り屋さんの秘書室員、元水泳女子個人メドレー選手の秘書さんに「大学を急遽、休講にして、このまま入院したほうがいいんじゃないかなー」と言いました。
 秘書さんも、それから、いつもぼくを応援してくれる(つまり、儲からないのに、ご自分から志願して、いつも空港へ迎えに来てくれる)タクシーの誠実な運転手さんも、ふたりともぎょっとして、ぼくの言葉が本気なのか冗談なのか、図りかねてるようでした。

 もちろん本気であり、そして冗談でもありました。
 授業をドタキャンなんて、しないから。
 若い学生諸君だって、人生の貴重な時間を費やして、あの教室に集まってきているんです。すっぽかしなんか、できるか。

 そして、これは明日の朝までに、死ぬのかもしれないなと思いました。

 ぼくの言説に、嫌がらせや脅迫をおこなうひとびとは、まったくの個人と思われるひとから特定の団体あるいは外国に関係すると思われる組織人まで、さまざまにいて、幼い嫌がらせから深刻な脅迫まで多種多様にあるけれど、ご苦労なことだナァ、どうせまもなくぼくは死ぬのに、放っておけばいいのにと、ふと思いました。

 あのタクシー車内で、ぼくがひとこと、「ほんとうに、このまま、病院に行く」と言えば、秘書さんも運転手さんも即、冗談ではないと判断して、行動してくれたでしょう。ふたりとも優しいからね。
 しかし、そうしなかった。
 この頃ぼくの胸にいつも去来すること、幕末の草奔の志士は、いずれ泥の中で死ぬ、その泥の中でも前を向いて死のうという思いで世に尽くしたということが、あらためて心身に沁みわたっていました。いまの祖国の危機を考えれば、この生き方が昔話のはずはない。

 そして近大の授業でも、関テレのミーティングでも、体調が悪いという断りだけは正直に述べたうえで、いつも通りに、責任をぼくなりに果たしました。
 翌日の水曜には、これもいつも通りに、早朝にRKB毎日放送の「スタミナ・ラジオ」に電話で生出演し、関テレの「アンカー」の生放送も普天間の問題を取りあげて終え、帰京し、木曜、金曜も、月曜や火曜とよく似たスケジュールで動きに動いて、12日の土曜に、成田空港から、ここサンフランシスコに向け、出発したのです。

 そう言えば、水曜アンカーを終えて、同じ誠実な運転手さんのタクシーで伊丹空港に向かうとき、ネットTVの「週刊たかじんのそこまでやって委員会」の取材ディレクターが同乗され、小沢さんの訪中などについて詳しく話すところを収録しました。
 これはもう、アップされています。http://ex-iinkai.com/


▼話がすごーく、それました。
 しかし実は、それたようでいて、それていないのです。
 終末のスイッチが入った最初のきっかけは、ネットTV試験版の収録でした。
 しかしそれは、ぼくが深い意義を感じて、ぐーっと集中したから、疲れも出たのです。

 そのあとの今日までの10日ぐらいの日々に、このネットTVという新規事業は、たまたま出逢った新しい仕事だけど、みんなのために、きっと意味のある仕事なんだと、実感が深まっていきました。
 先ほど述べたように、地上波のテレビでは見せきれない現場を、いずれはお見せしたいという夢も含めてです。

 終末のスイッチが入ったらしいことそのものは、それを無視して何もペースを落とさずに仕事しているうちに、また、ぼくのこころも体も諦めて、終末スイッチは何気なく、さりげなく切って、元の生存スイッチを静かに入れてくれた感じです。
 眠くて、疲れてはいますが、なにも症状はありません。あの伊丹空港から近畿大学へのタクシー車内で起きた症状の、いかなるものも、気配すらなくなりました。
 両親にいただいた、この心身の強靱に、魂から感謝しつつ、それがために無理も重ねることも、自覚はしています。
 

 いま国際学会に出席しているサンフランシスコは、日本との時差が最大の地域で、17時間もあります。
 したがって基本的に昼夜が逆転するので、日本で、あろうことか、天皇陛下をめぐって異様な変事が起きた影響は、とても大きかった。
 学会は、当然ながら頭を澄ませ体のコンディションを整えて、出たいのに、夜は(日本の昼は)ずっと日本の変事に対応せねばならなかった。

 それもこれも、ぼくの運命であり、ささやかなる天命であり、何も問題はない。今、そう考えています。


▼ネットTVの試験版の収録では、エコノミストの川崎さちえさんが、インタビュアーを務めてくれました。
 ローコストで抑えなきゃいけないネットTVだから、収録したスタジオはとても狭くて、それはまったくOKなんだけど、川崎さんは女性だから、あまり体を近づけないように体を無意識のうちに一生懸命に、ひねって、失礼でない距離がとれるようにしていて、自分で内心、ちょっと噴き出しそうだった。

 ぼくは、相手がどなたでも議論したり会話したりしていると、いつのまにか体も顔もぐんと近づけちゃうのです。
 いまごろ、日本で放送が終わったはずのマイケル・ムーア監督との議論でも、そうでした。


▼このネットTVの試験版は、先に書いたように、12月18日金曜にYouTubeに公式にアップされます。
 時間は、夕方ごろとのことです。
 URLは、YouTubeのシステムとして、動画アップが完了した段階で初めて設定されるそうです。
 だから、きょうの段階ではまだURLは未定です。

 ネットTVだから時間制限がないのかな、と期待したのですが、これはぼくの初歩的な誤解にすぎず、むしろ短時間にまとめねばならないとのことです。
 だから、収録した話を、わずか6分ほどに編集してありますが、その代わりというか、この試験版のアップは12月18日金曜を皮切りに、来年1月いっぱいまで、毎週金曜日におこなわれる予定です。
 それでもし、協業している制作陣の感触がよければ、来年4月からの全面開始となるわけです。

 試験版が不調なら、4月からの開始も、ひょっとしたらなくなるのかもしれません。
 その場合は、すべての責めはぼくにあります。そうなったときは、ごめんなさい。


▼ふたつめ。
 もうひとつの新しいことも、実は、先方から提案があって始まることです。
 ぼくは、ここ何年か、櫻井よしこさんや三宅久之さん、経済学者で東大教授の伊藤元重さんらと一緒に、東京の帝国ホテルで開かれる経営セミナーで講演をしています。

 その主催者から「ベンチャー企業を含むいろいろな会社の若手経営者や、あるいはベテラン経営者を集めて、そこで質疑応答を中心に議論をしてくれませんか」という提案がありました。
 この主催者を信頼していることに加え、ぼくは質問をしていただくと引き出しがどんどん開いていくタイプなので、お受けしました。

 この会も主催者が命名され、「青山繁晴の先見社長会」と言います。
 ネットTVといい、これといい、ぼくの名が冠されるのは、ありのままに申せば恥ずかしい限りです。まぁ、協業者が必要だと判断されての命名ですから、やむを得ません。

 第1回は、来年の2月25日木曜の午後に、東京の芝パークホテルで開かれます。
 申し込み期限は、その前日2月24日水曜までということです。

 関心のあるかたは、主催者の日本経営開発協会/関西経営管理協会に問い合わせてみてください。
「先見社長会」となっていますが、別に社長である必要はないと思います。将来は社長になってやろうと目指すかたや、いま社長さんを支えているかた、とにかく参加してみたいかた、どなたでもOKだと思います。
 これは会費制ですが、独研が会費の一部を受け取ることはありません。独研は、ぼくの一定の講師料を主催者から受け取って会社に入れるだけです(ぼくの懐には講演・講師料もテレビの文化人枠の少額ギャラも、入りません。すべて独研の収入で、ぼくは他の社員と同じく、そこから定額報酬だけを受け取ります)。
 だから、会費がいくらなのかという情報をこのブログに掲載するのは、ちょっと筋が違うので、掲載しません。主催者に聞いてくださいね。


▼あと最後に、ちょっとルール破りだけど、ひとつ明かしますと、さきほど携帯電話に太平洋を越えて、わが盟友、宮崎哲弥さんから電話をもらいました。

 ふだんの宮崎さんは、テレビで時にはあえて怒りに身を任せる宮崎さんよりずっと、謙虚なひとです。
 今夜(あ、日本は午後)も、天皇陛下をめぐる変事での、ぼくのつたない発言について「総理と与党幹事長が辞任するべきであると、はっきり言ってくれて、ありがとう」と言われました。
 ただし、これは宮崎さんが、ぼくのような辞任論に賛成ということを、直ちに意味するのではありません。(それは宮崎さんご自身の言説から、みなさんが判断ください)

 宮崎さんは、主権者、国民に分かりやすい判断材料を提供すべきだという視点から、おそらく電話をくれたのだと思います。
 ぼくの発信が分かりやすいかどうかは(これも謙遜ではなく)、はなはだ疑問ですが、主権者がそれぞれ自律して判断できることに貢献したいという気持ちは、宮崎さんとぼくは、深く共有しているのではないかと思います。

 そして宮崎さんは、もうひとつの感謝のきもちを述べられました。
 それは関西テレビ「アンカー」のメインキャスター、ヤマヒロさんが、お休みしているのは実父を亡くされたからだということを、ぼくがブログで明記したことについて、です。
 宮崎さんは、関テレに「単にヤマヒロさんが休むという告知ではなく、身内の不幸のために休むということを明言するように」という実に適切なアドバイスをされているのですから、ぼくに感謝される理由はありません。
 宮崎さんは、ヤマヒロさんの番組内での決然たる発言を評価されていることを、そのような形で、ぼくにも伝えられたのだと思います。

 あらためて申しますが、ぼくはヤマヒロさんが小沢さんの今回の動きを懸念し、批判した発言を支持します。
 動画で念のため確認すると、ヤマヒロさんの正確な言葉は、「たかが一政党の一幹事長ごときが、勝手にそんなところにもし手を突っ込んで暗躍していたんだとしたら、大変な問題ですよね。そんなことまで、やっちゃうんだという…」です。

 これは「たかが小沢ごとき」と言ったのではなく、「与党といえども、一政党であり、その幹事長であって、総理でも何でもない立場の人が、天皇陛下のご体調を軽視ないし無視するかのように、中国の性急な求めに応じて、陛下のおそばでご体調を知る宮内庁長官を押し切り、また当初は断念していた首相官邸をも押し切るように、もしも動いていたのであれば、国のあり方として大変な問題になるはずだ」という趣旨を言っているのであり、誹謗ではなく懸念の表明です。

 キャスターやアナウンサーが意見を言っていいのかどうか、という議論もあるようですね。議論されることそのものは正当であり、どしどし議論になっていいと思います。
 ただ、この場合のヤマヒロさんは、もともと民主党による政権交代に期待していたからこそ、あまりの異常さにひとこと問題提起したのであり、常日頃キャスターが言いたい意見を言っている、というケースではまったくありません。
 世のことどもは、一般論、原則論が大切なときもあれば、あえて例外をつくらねばならないときもあります。
 民主主義の危機だと感じた報道人が、そのときでも「キャスターはいつだって中立で」という日本の報道界にある原則論だけにとらわれているより、国を憂えた一瞬には、たとえ則(のり)を超えてでも視聴者、主権者、国民に問題提起をする、そのような、「にんげんヤマヒロ」で、今後もあってほしいと、ぼくは願います。

 ふだん、ちゃらちゃらと適当な意見を言っているひとではなく、よーく出演者の意見を、ときには我慢もして聴いているひとなのですから、ヤマヒロさんの今回の発言趣旨に賛成、反対を超えて、人間として共感できるところが、どんなかたにも、あるのではないでしょうか。



みなさまへ
青山繁晴 拝
サンフランシスコ(アメリカ太平洋標準時間)2009年12月16日午前3時半

 きょうは早朝から、いよいよ国際学会で、独研の自然科学部長が日本の自主資源メタンハイドレートについてポスター・セッションで発表する日です。
 きのうガスハイドレートのオーラル(口頭)発表会場にいると、他の分野の会場に増して世界からの参加者が多く、国際社会でのメタンハイドレートに対する関心の高まりをあらためて痛感しました。
 特に、インドのほか、中国、韓国の参加者が多いのです。中韓の最大の関心事のひとつが、わたしたちの日本海にある、きわめて良質のメタンハイドレートです。



最後に決めるのは誰か

2009年12月15日 | Weblog



▼天皇陛下のご会見をめぐる変事について、関西テレビの報道番組「アンカー」(火曜アンカー)で日本時間12月15日火曜夕刻に放送された内容は、先ほど動画で拝見しました。

 国際学会出席のために滞在しているサンフランシスコは、いま15日の午前1時45分。明日も早朝から学会に出向くことを考えれば、正直、もうベッドに入りたい。

 余談ながら、アメリカのホテルのベッドは、世界でいちばん柔らかくて、これが苦手なひとも多いでしょうが、実はぼくはずいぶんとリラックスできるのです。
 国際会議や学会で参加者がアメリカの同じホテルに泊まっていると、日本人からもヨーロッパ人からもオーストラリア人からも中国や韓国、台湾のアジア人からも「こんなに柔らかいベッドで寝ると腰が痛くなる」と顔をしかめる声をよく聞きますが、ぼくはなぜか腰が痛くならなくて、むしろよく伸びる。ことし2月にスキージャンプで墜落して、腰の骨を5本折った後遺症もほとんど出ません。
 このリラックス・ベッドが、狭いホテルの部屋で、机のすぐ横にあると、ふだんに増して「とにもかくにも、もう眠りたいや」という欲に、こころも体も突っつかれます。

 でもね、ひとつ前の書き込みで約束しましたから、ぼくが関テレの電話取材で話した全体の要旨を、この未明のうちにアップしておきたいと思います。


▼その前にまず、「アンカー」のメインキャスターのヤマヒロさんが、この火曜と、明日の水曜アンカーをお休みされている件ですが、火曜アンカーで豊田キャスターがおっしゃった通り、身内の不幸による忌引きです。

 ネットで憶測も広まっているようですから、ぼくの責任で具体的に申しておきますと、実のお父さまが亡くなられました。
 老衰で亡くなられたという知らせを、ぼくもこのシスコでいただきましたが、いくつになられていてもお父さまは、誰にとっても、世界にたったひとりです。ヤマヒロさんは今、深い悲しみの中にいらっしゃると拝察します。
 ぼくも弔電をお送りし、そのなかで、お父さまはヤマヒロさんを誇りに思われて生きられたと拝察いたしますと、申しました。


▼さて、ぼくの話は、50秒ほどの放送という時間的制約のなかで、ディレクターが意を尽くしてよく編集してくれたと思います。プロの仕事です。
 それで充分とも言えるのですが、今回は事柄が事柄だけに、ぼくの話の全体をあえてここにアップします。

 ぼくが関テレのディレクターの問いに答える形で、電話を通じて話したのは5分ほどです。したがって放送されたのは、その5分(ごぶん)の1以下ということになります。
 テレビの取材というのは、たとえば(この頃ほとんど出ませんが)TVタックルという番組では、2時間以上も話して、放送されるのは30秒から、どんなに長くても1分ぐらいだったりします。つまり120分(ひゃくにじゅうぶん)の1以下しか放送されないのが、TVタックルに限らず、どの番組でもむしろ当たり前だったりします。
 だから、今回の関テレが短すぎるということは、テレビの世界の常識としては、ありません。(ただし視聴者は、そのような慣行を持つ地上波テレビだからこそ離れつつあるという問題は、別にあります)



【JST(日本標準時間)の2009年12月15日火曜の夕方4時から、PST(アメリカ太平洋標準時間)14日月曜の深夜11時から、関西テレビの報道番組「アンカー」のディレクターから電話を受け、質問に答える形で収録した全体内容の要旨は以下の通りです。ぼくの記憶に基づく要旨なので、細かい言い回しはそのままではない可能性がありますが、それはご容赦ください。あくまでも要旨です】

Q(ディレクター)天皇陛下の特例会見の問題を今、どのように受け止めていますか?

A(青山繁晴)むしろもっとも冷静な考えとして、鳩山総理と小沢民主党幹事長が辞任することが必要だと考えています。
 理由があります。
 鳩山総理は、中国の習近平副主席をこのような混乱状態でお迎えしたのが問題だという趣旨を記者団におっしゃっていますが、それは違います。
 中国も、天皇陛下との会見を急(きゅう)すぎる要請でゴリ押ししたという責任があるからです。
 いちばん問題なのは、天皇陛下をめぐって、このような異様な事態になっていることであって、わたしたちの民主主義というのは天皇皇后両陛下の存在とともに歩む、オリジナルな民主主義であることがいちばん大事(だいじ)なのですから、天皇陛下と中国副主席との会見が終わったからと言って問題の終わりではなく、今後の日本のあり方を国際社会に、中国を含めた国際社会にフェアに示すためには、鳩山総理と小沢民主党幹事長がお辞めになることが、もっとも適切な解決方法だと考えています。

 それから小沢さんの記者会見には、ふたつの大きな間違いがあります。
ひとつは、羽毛田宮内庁長官に辞任を求めることによって、民主党政権が掲げる「脱官僚、政治主導」の話に問題をすり替えていることです。
 羽毛田長官は、天皇陛下のご健康のようすを身近に知っているから急すぎる会見の設定に反対したのであって、政治家で、羽毛田さん以上に陛下のご体調を知る人はいないのですから、これは「脱官僚」という話ではありません。
 国民が期待する「脱官僚」は、政治家が天皇陛下のご体調を勝手に判断するということであるはずもありません。
 この点は鳩山総理も、「役所仕事でいいのか」と発言されていますが、天皇陛下のご健康を実状に合わせて配慮することを役所仕事と言うのならば、総理も小沢さんと同じ間違いを犯しています。
 もうひとつは、小沢さんのおっしゃった憲法のことなんですが、小沢さんは記者会見で「天皇の国事行為は内閣の助言と承認によって行うのだから」と強調しましたが、憲法で定める(天皇陛下の)国事行為のなかには、外国の要人と会うことは含まれておりません。
 外国人と面会することに関する国事行為は、大使と公使の接受に限られています。副主席は大使でも公使でもありません。
 そもそも小沢さんの憲法解釈、あるいは憲法の見方が間違っているということであって、憲法を都合よく変えて引用してはいけません。

Q 小沢さんの記者会見の様子は(サンフランシスコにいながら)どのように知りましたか。

A 一問一答の起こしと、それから動画を、それぞれEメールでもらって、全体を知りました。

Q 小沢さんを古くから知る青山さんとして、どのように感じましたか。

A 小沢さんがあのように高圧的になるのは、いちばん自信のないときであって、実は深刻に危機を感じているのだろうなと感じました。
 小沢さんはこの記者会見が致命傷になると、考えています。

Q とはいえ、鳩山さんも辞めようとしないだろうし、民主党政権の今後に与える影響については、どうですか。

A 小沢さんが強硬路線で突っぱねる作戦に出ていて、鳩山さんもそれに付き従っているのが実態ですが、当面はそれで乗り切るように見えても、問題の根は深いですから、国民がむしろ小沢さん、鳩山さんの強硬姿勢によって、それをよく考えるようになり、おふたりの去就がいずれ国民的議論になることもあり得ると考えます。


※ぼくの実際の発言からは、まだ抜けているところがあると思いますが、思い出せる範囲内では、こんな具合です。
 中国にもゴリ押しの責任があるという箇所などを除けば、関テレのディレクターは、ぼくの真意が伝わるよう、電話収録から生放送のオンエアまで半時間ほどしかないぎりぎりの短い時間に、よくまとめてくれたと思います。

 ぼくから関テレのディレクターには「編集権はあくまでも、そちらにありますが、総理と与党幹事長の辞任が必要だと明言したことは、カットしないでください」とお願いしました。
 関テレにとって、もっとも影響とリスクの大きい箇所だと思いますが、放送ではきちんと最後に入れてくれていましたね。
 ぼくへのリスクを心配してくださるかたも、このごろ特に多いですが、いつもお話ししている通りの思いです。 武士道といふは 死ぬことと 見つけたり(葉隠)


▼内閣総理大臣と与党幹事長が辞めるべきかどうかは、最後は、国民ひとりひとりが決めることです。
 なぜなら、国民国家たる、われら日本国の国民は、主権者であり、主権者であるからには、この祖国の唯一の最終責任者だからです。

 また、いつも申しているように、現在の国民にはEメールという強力な手段もあります。
 これも何度か申しましたが、政治家も役所も実は驚くほどに国民からのEメールを気にして、よく読んでいます。だからこそEメールの受け取りアドレスを公開しているケースが多いのです。
 返信がなくてもあっても、無力感に囚われる必要は、ゆめ、ありませぬ。



 みなさまへ
 青山繁晴 拝 
 サンフランシスコ時間 2009年、平成21年12月15日火曜午前3時40分



たった今、電話インタビューの収録は終わりました

2009年12月15日 | Weblog



▼日本時間の12月15日火曜の夕方4時、サンフランシスコ時間(アメリカ太平洋標準時間)14日月曜の深夜11時に、関西テレビの報道番組「アンカー」のディレクターから電話を受け、質問に答える形で収録が終わりました。


▼収録前に、番組内でどれぐらいの時間、ぼくの(つたない)発言が放送される予定かを聞いたところ、40秒から50秒だという答えでした。
 正直、すこし短すぎるナァとは思いましたが、他の識者の意見なども交えねばならないとのことで、いずれにせよ編集権はすべて関西テレビにありますから、直ちに諒解しました。

 収録が終わってから、ぼくが話していた時間を聞くと、おおむね5分ぐらいということでした。
 これが50秒以内をメドに編集されることになります。


▼日本では、あと30分ぐらいで、生放送が始まります。
 その放送前に、内容をブログにアップするのは、不文律のルールと仁義に反しますから、いたしません。

 ただ、放送が終わったあとには、ぼくが話した内容全体の要旨をアップします。



夜明け前のシスコから、緊急にお伝えします

2009年12月14日 | Weblog



▼ひとつ前の書き込みで申したとおり、ぼくは今、メタンハイドレートなど資源をめぐる国際学会出席のため、独研(独立総合研究所)の自然科学部長とともにサンフランシスコにいます。
 国際社会で重要な意味を持つ、大規模な学会ですから、簡単には終わりません。
 またメタンハイドレートは日本が建国以来初めて持つことになる、ほんものの自前の埋蔵資源です。人類の見つけた埋蔵エネルギー源としては、もっとも燃焼効率が良くCO2の排出も少ないエネルギー源である可能性が高いという共通認識が、この国際学会でのこれまでの論議を含め、科学の世界では急速に有力となりつつあります。
 これを、わたしたちの目前の生活と経済のためだけではなく、子々孫々にどうやって手渡すかを、日本は考えねばなりません。
 環境アセス(評価)を正確に行いながら、地に足をつけて研究し実用化していくことが、われらと子々孫々のためにきわめて大切であり、祖国とアジア世界のこれからの命運をも左右します。
 この学会を、途中で投げ出して帰るわけにいきません。


▼今週の関西テレビ・水曜アンカー(12月16日)の「青山のニュースDEズバリ」のコーナーは、したがって早い段階から、生出演ではなくVTR出演となることが決まっています。

 12月16日水曜は、まさしくこの国際学会で、独研の自然科学部長が日本海でのメタンハイドレート探索について、国内外の特許を取得している新技術を用いてどのような進展をみたかを発表する日です。
 今回はポスター・セッションでの発表であり、過去の学会のようにオーラル(口頭)発表ではありませんが、それでも国際社会からの関心は高く、独研の最高責任者(社長・兼・首席研究員)としてのぼくが、ちゃんと現場に居る必要があります。


▼ずっと以前の水曜アンカーなら、こうした海外出張の場合は、ただ生出演を休むだけのこともあったのですが、この頃は視聴者・国民の関心を、それなりにいただいていますから、必ずVTR出演を事前にしっかり収録するよう、ぼく自身も、関西テレビのスタッフも意を砕いています。
 今回は、先に来日したドキュメンタリー映画作家のマイケル・ムーア監督にお願いをしてお会いし、しばし議論をし、それを放送時間に収まるよう編集したVTRを放送します。


▼しかし一方で、鳩山政権が、天皇陛下と中国の元首ですらない副主席との会見を無理に設定するという、想像もしなかった異様な変事が起きました。
 ふだん、水曜アンカーのコーナーのつたないながらの生放送に関心を持ってくださっているかたがたが、この変事について話を聴きたいと思われるのは、当然のことです。ぼくも、その責務を果たしたいと、強く思っています。


▼そこで、日本時間の12月14日月曜夜18時半ごろから21時ごろにかけて、サンフランシスコ同日未明の午前1時半ごろから4時ごろにかけて、独研の秘書室や関西テレビと協議し、急遽、15日火曜のアンカーで放送できるよう、ぼくに対する電話インタビューを収録することになりました。

 小沢さんが、およそ630人を同道した中国訪問と、それとは別途の韓国訪問から帰国して会見し、この件で答えていますが、その問答は、わたしたちが先輩のかたがたと一緒に築いてきた日本のオリジナルな民主主義、すなわち天皇皇后両陛下とともに歩む民主主義にとって、これまでにない危機を具体的に表すものとなったと考えます。
 また、鳩山さんが記者団のぶら下がり取材に対して答え、「判断は間違っていない」などと述べた発言も、いきり立った小沢さんと違って見かけは穏やかにみえますが、ほんとうは、小沢さんの会見とまったく同じ危機が露わになっていると考えます。

 単に民主党政権がどうなるといった性質の問題ではありません。ことは、われら日本国の民主主義の根幹に触れています。
 先の書き込みで、一個人、ひとりの国民としての意見で鳩山総理と小沢民主党幹事長は辞任すべきだと述べましたが、小沢さんみずからの会見、鳩山さんみずからの発言によって、総理と与党幹事長の去就は、主権者たる国民みんなが考え、判断すべき事柄になったのではないかと考えます。

 電話インタビューは時間の制約が強く、編集は関西テレビが公正な編集権に基づいておこないますから、最終的にどのように放送されるかは、海外にいるぼくには掴みきれません。
 そこで基本スタンスを、念のため、上記のようにあらかじめ明言しておきます。

 先の書き込みをした段階ですでに、たかが地味なブログでの記述であるにもかかわらず、手の込んだ非常に卑劣な嫌がらせと脅迫もおこなわれています。
 それで黙ると思っているらしいのが不思議なところです。
 わたしたちの祖国は、武士道の国です。おのれの一命を、ひとのために費やすのが武士道です。
 いちばん身近なひとを含め他のひとにそうした道を求めることは終生、一切ありませんが、おのれの選択としては定まっています。嫌がらせも脅迫も、無駄です。


▼さて、そいうわけで、できれば12月15日火曜の関西テレビの報道番組「アンカー」で、電話インタビューを聴いてください。
 それから水曜アンカーのコーナーでのマイケル・ムーア監督との議論も視てください。
 マイケルさんとは、なぜか、こころというか魂が、真っ直ぐに通じあう気がしました。
 190センチで100キロを軽く超えているという巨体の上に乗っかった、メガネの奥の眼が、びっくりするぐらい澄んでいました。
 そしてマイケルさんとの議論で、いちばんぼくの胸に迫ったのは、「日本の希望の道」でした。
 アジアと世界に、資本主義・民主主義の第三の道を、日本が提示できる可能性を、この議論と会話を通じてありありと感じたのです。
 どうか、生放送ではなくても、この苦しむ祖国のために、できれば、視てください。
 僭越なお願いを赦してください。

 日本では、このような変事と危機に直面しながら例によって妙ちきりんな発言が盛りだくさんのテレビ報道もあるようですが、きょう放送された月曜アンカーが、キャスターのヤマヒロさんをはじめみなさんがフェアネスに徹した発言を敢然とされ、素晴らしかったようですね。
 関テレのぎりぎりの努力に、視聴者のみなさん、応援をもしもできればお願いします。


 あおやま しげはる 拝
 サンフランシスコにて 2009年、平成21年12月14日月曜 未明4時50分。
 正直いえば、眠いです。吐き気もします。ほんとうは泥のように眠りたい。しかし急ぎ、これだけは、こころあるひとにお知らせしておきたかった。



おはようございます。今朝は、ふだんのごく個人的な呟きとは異なります。

2009年12月12日 | Weblog



▼ここは、ぼくの個人ブログです。ぼくの地味な別荘と、小さな庭です。

 したがって、ぼくが全責任をとることができますから、おのれの信ずるところを、そのままありのままに記述します。
 一方でふだんは、あまり堅い話だけよりも、なるべく何気ない日常を、つらつら述べたい。どちらかと言えば柔らかい話題に、触れるようにしたい。そして、気がつけば根っこにもすこし届いているような書きぶりにしたい。
 淡く、深く、記したい。


▼しかし、稀には、いささかの遊びもなく、真正面からシビアに言わねばならない時もあります。
 今朝がそれです。
 と言っても、朝はまだ明けていない。12月12日の午前5時半すぎ、徹夜仕事のまま、やがて富士がその気高い姿を現す夜明けを待っています。


▼今朝、言わねばならないこと、それは、鳩山由紀夫内閣総理大臣および小沢一郎民主党幹事長はすみやかに辞職しなければならない、ということです。

 これは、一個人としての意見、ひとりの国民としての意見です。
 理由は、ただ一つです。
 わたしたちの天皇陛下のご健康よりも、中国に媚びることをありありと優先させ、中国の副主席との会見を無理に設定したことです。

 まず、15日火曜に予定されているという天皇陛下と習近平・中国副主席との会見を急ぎ中止し、そのうえで総理と幹事長が同時に辞任すべきだと考えます。

 ことの経過をみれば、まずは鳩山さんの小沢さんへの媚びがあり、同時に、小沢さんの中国共産党への媚びがあります。
 すなわち、いったんは日本政府内の適切なルール(いわゆる1か月ルール。天皇陛下と外国要人との会見は、闘病もなさっている陛下のご体調などを見極める必要があるため1か月以上前に調整する)に阻まれて、異常な会見設定を諦めようとした鳩山総理が、小沢幹事長の側の「長城計画による幹事長ら630人の訪中を大成功させるためには、ほぼ同時期に訪日する中国の習近平国家副主席が望む天皇陛下との会見実現が欲しい」というプレッシャーに押されて、無理に宮内庁長官に再プッシュをして押し切ったという形跡が、はっきりとあります。

 さらに鳩山総理はみずから、「国際親善のためには、1か月ルールがいいのかどうか」と記者団に明言しており、今上陛下のご健康よりも、国際親善の名のもとに政治的思惑を優先させる考えを公言したと指摘されてもやむを得ません。

 日本国の天皇陛下は、この祖国の文化と伝統、それに基づく国民のありようをまさしく体現される存在であり、天皇陛下のご体調を軽視することは、日本国と日本国民を軽侮することに、ほかなりません。
 この認識に、右も左もありません。

 また、直前になって平然と陛下と副主席の会見を求めてきた中国の姿勢には、日本国天皇陛下への非礼があります。
 会見中止と、総理および幹事長の辞任がなされるのならば、中国に天皇陛下の存在の重さを知らしめる意味・意義もあります。


▼総理と幹事長が辞任すべきであるという意見は、おそらくは、ぼく一人のものではないでしょう。
 現実の政治問題となることも、充分にあり得るでしょう。

 ぼくは、きょう、サンフランシスコへ出発します。
 サンフランシスコで、日本の運命を切り拓く自主資源であるメタンハイドレートをはじめ資源をめぐる重要な国際学会が開かれ、そこに出席するためです。
 メタンハイドレートの資源探索について国内特許および国際特許を持つ、独研(独立総合研究所)の自然科学部長が同行します。
 というより、自然科学部長が主役です。彼女が例年通り、学会発表をおこないますから。
 その発表は、日本国内では、既得権益にまみれてきた政治や、同じく既得権益のなかにあるマスメディアからほぼ無視されてきましたが、国際社会では年々、大きな注目を集めているために、社長のぼくも同行し、世界の学者や研究者、政府当局者らとさまざまに、自在に議論します。

 その海外出張中に、会見中止と総理と幹事長の進退をめぐって、国内で議論もおこなわれるでしょう。
 この降ってわいた事件のために、国内に留まりたいと思うほどですが、国際学会の日程はもちろん動きません。日本の国益と国民益のために、ぼくと独研がささやかなりに寄与するには、この学会への参加は欠かせません。
 だから予定通りに出発します。予定通り出発するためにも、今朝のこの意見表明はどうしても必要です。


▼宮内庁の羽毛田信吾長官が、正面から経緯を国民に向けて明らかにしたうえで首相らを強く批判したのは、フェアにして勇気あることです。
 宮内庁の官僚がうんぬん、といったレベルの話ではありません。
 羽毛田さんは厚生次官の時代から、会うと、優しい穏やかなひとです。まったく偉ぶらない人柄です。
 羽毛田さんの先輩である古川貞二郎・元官房副長官らの推挙で、宮内庁長官となってから、羽毛田さんは雅子妃のご病気などで苦しみ抜いてきました。

 いろいろな批判も受けてきましたし、ぼくとも、女系天皇を容認するかしないかで、真っ向から意見が違います。(ぼくは女性天皇は承諾しますが、女系天皇は未来永劫、決して容認しません。女性と女系は、意味が根本的に異なります。日本国が続く限りは、天皇の血統は男系でなければなりません)

 しかし、今回の敢然たる官邸批判は、日本の救いのひとつであると考えます。
 なぜなら、保身のための言動である気配はいささかもなく、一点の曇りもなく日本国、日本国民と、国際社会からもっとも尊重される日本の宝物であるところの天皇陛下のための言動であるからです。


▼さて、シスコへの出発の時間が迫ってきました。
 東京湾岸の夜が明けました。
 われらの、たったひとつの祖国に、ほんものの救いあれ。